可変抵抗とは?消費最大電力の計算方法【電験3種・理論】

可変抵抗とは?消費最大電力の計算方法と計算問題について解説します。

可変抵抗の消費最大電力

図2

電源EE[V]に、抵抗rr[Ω]と可変抵抗RR[Ω]が直列接続されているとします。

このとき、回路に流れる電流II[A]は、以下のとおりです。

I=ER+rI=\frac{E}{R+r}

  • 抵抗Rの消費電力P[W] は、以下のとおりです。

P=RI2+R(ER+r)2=E2R+2r+r2RP=RI^2+R(\frac{E}{R+r})^2=\frac{E^2}{R+2r+\frac{r^2}{R}}

消費電力PPが最大となるのは、上式の分母 f(R)=R+2r+r2Rf(R)=R+2r+\frac{r^2}{R} が最小になる、つまり分母をRで微分した値 df(R)dR=0\frac{df(R)}{dR}=0になるのが条件となります。

df(R)dR=1r2R2=0\frac{df(R)}{dR}=1-\frac{r^2}{R^2}=0

R=rR=r

よって、R=rR=rのとき、消費電力P[W]P[W]は最大となります。
その最大消費電力PmaxP_{max}は以下のとおり。

Pmax=E2r+2r+r2r=E24rP_{max}=\frac{E^2}{r+2r+\frac{r^2}{r}}=\frac{E^2}{4r}

【例題1】可変抵抗の最大消費電力

【電験3種 理論 令和3年度 問題7 一部改変】

図2

図のように,起電力 [V] ,内部抵抗 [Ω] の電池 個と可変抵抗 [Ω] を直列に接続した回路がある。この回路において,可変抵抗 [Ω] で消費される電力が最大になるようにその値 [Ω] を調整した。このとき,回路に流れる電流 の値 [A] を表す式を求めよ。

【解答】

  • 可変抵抗R[Ω] の消費電力が最大となるのはnr=Rnr=Rの場合なので、そのときの電流IIは以下のとおりに

I=nER+nr=nEnr+nr=E2rI=\frac{nE}{R+nr}=\frac{nE}{nr+nr}=\frac{E}{2r}

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