可変抵抗とは?消費最大電力の計算方法と計算問題について解説します。
可変抵抗の消費最大電力

電源$E$[V]に、抵抗$r$[Ω]と可変抵抗$R$[Ω]が直列接続されているとします。
このとき、回路に流れる電流$I$[A]は、以下のとおりです。
$I=\frac{E}{R+r}$
- 抵抗Rの消費電力P[W] は、以下のとおりです。
$P=RI^2+R(\frac{E}{R+r})^2=\frac{E^2}{R+2r+\frac{r^2}{R}}$
消費電力$P$が最大となるのは、上式の分母 $f(R)=R+2r+\frac{r^2}{R}$ が最小になる、つまり分母をRで微分した値 $\frac{df(R)}{dR}=0$になるのが条件となります。
$\frac{df(R)}{dR}=1-\frac{r^2}{R^2}=0$
$R=r$
よって、$R=r$のとき、消費電力$P[W]$は最大となります。
その最大消費電力$P_{max}$は以下のとおり。
$P_{max}=\frac{E^2}{r+2r+\frac{r^2}{r}}=\frac{E^2}{4r}$
【令和3年度・問7・一部改変】可変抵抗の最大消費電力

図のように,起電力 [V] ,内部抵抗 [Ω] の電池 個と可変抵抗 [Ω] を直列に接続した回路がある。この回路において,可変抵抗 [Ω] で消費される電力が最大になるようにその値 [Ω] を調整した。このとき,回路に流れる電流 の値 [A] を表す式を求めよ。
【解答】
可変抵抗R[Ω] の消費電力が最大となるのは$nr=R$の場合なので、そのときの電流$I$は以下のようになります。
$I=\frac{nE}{R+nr}=\frac{nE}{nr+nr}=\frac{E}{2r}$
【令和7年度下期・問6】電池の内部抵抗と起電力
図のように、内部抵抗 $r [ \Omega ]$, 起電力 $E \text{ [V]}$ の電池に抵抗値 $R [ \Omega] $ の可変抵抗器を接続した回路がある。$R = 2.25 \Omega$ にしたとき、回路を流れる電流は $I = 3 \text{ A}$ であった。次に、$R = 3.45 \Omega$ にしたとき、回路を流れる電流は $I = 2 \text{ A}$ となった。この電池の起電力 $E \text{ [V]}$ の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

| – | (1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
|---|---|---|---|---|---|
| $E \text{ [V]}$ | 9.30 | 7.20 | 7.05 | 6.90 | 6.75 |
解説
正解は(2)です。
電池の内部抵抗 $r$ と可変抵抗 $R$ は直列に接続されているため、回路の全抵抗は $r + R$ となります。オームの法則より、起電力 $E$ は $E = I(r + R)$ で表されます。
与えられた二つの条件から連立方程式を立てます。
$R = 2.25 \Omega$ のとき、
$E = 3(r + 2.25) \quad \dots \text{①}$
$R = 3.45 \Omega$ のとき、
$E = 2(r + 3.45) \quad \dots \text{②}$
①式と②式を等置して内部抵抗 $r$ を求めます。
$$3(r + 2.25) = 2(r + 3.45)$$
$$3r + 6.75 = 2r + 6.90$$
$$r = 0.15 \Omega$$
この値を①式に代入して $E$ を求めます。
$$E = 3(0.15 + 2.25) = 3 \times 2.40 = 7.20 \text{ V}$$
したがって、電池の起電力は $7.20 \text{ V}$ となります。
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