【電験3種・法規】外部委託承認制度における換算係数とは?

電験3種(法規)で出題される「外部委託承認制度における換算係数」について解説します。

「そもそも換算係数とは?」とは

外部委託承認制度では、要件を満たした「電気管理技術者」や「電気保安法人」が、本来事業者が直接雇用して選任すべき「電気主任技術者」の業務を外部から請け負うことができます。しかし、1人の技術者が無制限に大量の設備(事業場)を管理できてしまうと、点検の質が落ちて重大な事故に繋がる危険性があります。そこで、「1人の技術者が担当できる設備の量(キャパシティ)」をポイント制にして制限するための指標が換算係数(換算値)です。

1人あたりの持ち点(換算係数の合計)は「33未満」です。技術者が現在担当している全事業場の換算係数を足し合わせ、これが33に達してしまうと、新しい事業場を受託することはできません。

換算係数は、受託する事業場の「設備容量(kVA)」や種別(需要設備、太陽電池発電所など)によってベースとなる点数が決まります。設備が大きいほど点検項目が多く時間がかかるため、点数も高くなります。

換算係数は経済産業省告示第249号に記載されています。

需要設備の換算係数

設備容量 換算係数
低圧 0.3
64kVA未満(小規模高圧需要設備) 0.2※
64kVA未満 0.4
64kVA以上150kVA未満 0.6
150kVA以上350kVA未満 0.8
350kVA以上550kVA未満 1.0
550kVA以上750kVA未満 1.2
750kVA以上1000kVA未満 1.4
1000kVA以上1300kVA未満 1.6
1300kVA以上1650kVA未満 1.8
1650kVA以上2000kVA未満 2.0
2000kVA以上2700kVA未満 2.2
2700kVA以上4000kVA未満 2.4
4000kVA以上6000kVA未満 2.6
6000kVA以上8800kVA未満 2.8
8800kVA以上 3.0

※10件までは換算値が0

小規模高圧需要設備は10件までは換算値が0

需要設備では、下記の条件を満たすものを小規模高圧需要設備と呼びます。

① 設備容量が64kVA未満
② 非常用予備発電装置を設置していないこと

小規模高圧需要設備は、10以内の事業場の換算値を合計から控除する事ができます。つまり、小規模高圧需要設備に該当する事業場は10件までは換算値が0となり、11件目からは換算係数が0.2となります。

隔月点検が可能な需要設備は換算係数に0.6を乗じる

経済産業省告示第249号の第4条第7号及び第8号にて定められている、点検頻度が隔月1回以上に該当する需要設備については、換算係数を更に0.6乗じます。ただし小規模高圧需要設備は対象外です。

3ヶ月1回点検が可能な需要設備は換算係数に0.45を乗じる

経済産業省告示第249号の第4条第9号にて定められている、点検頻度が3ヶ月1回以上に該当する需要設備については、換算係数を更に0.45乗じます。
ただし小規模高圧需要設備は対象外です。

EV充電器の換算係数は0.4

設備容量が1,000kVA未満の高圧の需要設備(小規模高圧需要設備を除く)であって、専ら道路運送車両の保安基準(昭和二十六年運輸省令第六十七号)第十七条の二第五項の電力により作動する原動機を有する自動車に電気を供給することを目的として設置するものは、換算係数が0.4となります。つまり、設備容量が1,000kVA未満のEV充電器の換算係数は0.4となります。

EV充電器の他、EV充電器の横に設置される電灯や監視カメラなど、電気自動車等へ電気を供給することを目的とする電気を使用するための電気工作物が設置されている場合については、それにより主任技術者の点検に要する時間に大きな影響がないと見込まれる場合に限り、換算係数は0.4となります。
【電験3種・法規】「EV充電器(1,000kVA未満)」の換算係数は0.4になる理由
電験3種(法規)で出題される「負荷設備が専らEV充電器である事業場(1,000kVA未満)」の換算係数は0.4になる理由について解説します。

発電所・蓄電所

出力 換算係数
100kW未満 0.3
100kW以上300kW未満 0.4
300kW以上600kW未満 0.6
600kW以上1000kW未満 0.8
1000kW以上1500kW未満 1.0
1500kW以上2000kW未満 1.2
2000kW以上2500kW未満 1.4
2500kW以上3500kW未満 1.6
3500kW以上5000kW未満 1.8

太陽電池発電所及び蓄電所は条件によって換算係数が低減される

太陽電池発電所及び蓄電所については、条件によって換算係数を更に乗じます。

条件 換算係数
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の2のイ」又は「第4条第4号の3のイ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.32乗じる
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の2のロ」又は「第4条第4号の3のロ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.31乗じる
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の2のハ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.33乗じる
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の3のハ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.32乗じる
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の2のニ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.36乗じる
経済産業省告示第249号の「第4条第4号の3のニ」の設備を有する場合 換算係数を更に0.33乗じる
上記以外 換算係数に0.25を乗じる

火力発電所

条件 換算係数
経済産業省告示第249号の第4条第2号の2本文に該当する場合 換算係数を更に0.45乗じる
経済産業省告示第249号の第4条第2号の2のただし書きに該当する場合 換算係数を更に0.25乗じる

配電線路を管理する事業場

事業場 換算係数
配電線路を管理する事業場 0.1

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