【電験3種・理論】「フェーザ表示・図」とは?実効値を用いる理由や指数形式・極形式・直交形式(複素形式)などを詳しく解説

電験3種(理論分野)で出題される「フェーザ表示・図」とは?実効値を用いる理由や指数形式・極形式・直交形式(複素形式)などをを詳しく解説します。

フェーザ表示とは?

交流電圧の瞬時値は $v(t) = V_m \sin(\omega t + \theta)$ と表されますが、これをそのまま回路計算(加減算・微分積分)に用いると、三角関数の合成公式や複雑な計算が必要になり非常に煩旨です。

そこで、「角周波数 $\omega$ が一定」という前提条件のもと、時間 $t$ の要素を省略し、「大きさ」「位相」の2つの情報のみで交流を表現する手法がフェーザ表示です。これは、動いている波を特定の時刻で止めて、複素平面上のベクトルとして扱うことに相当します。

オイラーの公式による置き換え

オイラーの公式 $e^{j\phi} = \cos \phi + j \sin \phi$ は、複素平面上において「角度 $\phi$ の方向に、長さ 1 で伸びているベクトル」を表しています。この $\phi$ を交流の位相 $(\omega t + \theta)$ に置き換えると、以下のようになります。

$$V_m e^{j(\omega t + \theta )} = V_m \cos(\omega t + \theta ) + j V_m \sin(\omega t + \theta )$$

この式の虚数部($\text{Im}$)を取り出すと、元の交流の式 $v(t)$ と一致します。

$$v(t) = \text{Im} [ V_m e^{j(\omega t + \theta)} ] = \text{Im} [ V_m e^{j\theta} \cdot e^{j\omega t} ]$$

ここで、$e^{j\omega t}$ は「一定の速度($\omega$)で回転している」という全素子共通の動きを表しているため、計算の過程ではこれを省略し、基準となるベクトル $\dot{V} = V_m e^{j\theta}$ のみを取り出すのがフェーザのアイデアです。これを「最大値フェーザ」とも呼び、記号では $\dot{V}_m$ と書くことがあります。

$$\dot{V}_m = V_m e^{j\theta}$$

一方で、電気工学の世界で一般的に「フェーザ」と呼ぶときは、その大きさを実効値 $V$ で定義します。

$$\dot{V} = V e^{j\theta} = \frac{V_m}{\sqrt{2}} e^{j\theta}$$

上式では、「最大値フェーザ」をあえて $\sqrt{2}$ で割った値を「フェーザの大きさに採用しています。なぜ数学的に自然な $V_m$ ではなく、わざわざ $V$ を使うのか。それには以下2つの大きな理由があります。

電力計算を直流と同じ形式にするため
交流回路の解析で最も重要なのは「エネルギー(電力)」の計算です。平均電力 $P$ を求める際、実効値を使えば直流の式と同じ $P = VI \cos \phi$ という単純な形で計算できます。もし最大値フェーザをそのまま使うと、常に式の中に $\frac{1}{2}$ という係数がつきまとうことになり、計算ミスを誘発しやすくなります。

測定器の値と一致させるため
電圧計や電流計が示す値は、最大値ではなく実効値です。フェーザ表示の計算結果がそのまま測定器の読み取れる値(例えば 100V など)と一致している方が、実務上非常に都合が良いからです。

フェーザ表示の3つの形式

フェーザ表示には、計算の目的に応じて使い分けられる3つの表現形式があります。

① 指数形式

オイラーの公式 $\dot{V} = V (\cos \theta + j \sin \theta) = V e^{j\theta}$ に基づく形式です。

$$\dot{V} = V e^{j\theta}$$

時間微分 $\frac{d}{dt}$ を $j\omega$ に置き換えて、回路解析を簡単化できます。

② 極形式

実効値 $V$ と位相角 $\theta$ を記号 $\angle$ でつないだ、実務で最も多用される形式です。

$$\dot{V} = V \angle \theta$$

$\theta$ : 位相角(基準となる波形からどれだけ進んでいるか、あるいは遅れているかを示す角度)

この形式の最大の利点は乗算と除算の簡便さにあります。複数のフェーザを掛け合わせる場合は「大きさは積、角度は和」、割る場合は「大きさは商、角度は差」として、極めて単純に計算を進めることができます。

③ 直交形式(複素形式)

複素平面上の座標として、実部と虚部に分解して表現する形式です。

$$\dot{V} = a + jb$$

$a = V \cos \theta$ : $\dot{V}$ の実部(基準軸方向の成分)
$b = V \sin \theta$ : $\dot{V}$ の虚部(基準軸から $90^\circ$ 回転した方向の成分)

キルヒホッフの法則を適用して電流や電圧を合成(足し算・引き算)する場合、この直交形式に変換してから実部同士・虚部同士を計算する必要があります。フェーザ図を幾何学的に解く際にも、この成分表示が基本となります。

位相角 $\theta$ は、直交形式(複素形式)の $\dot{V} = a + jb$ の成分を用いて、逆正接関数(アークタンジェント)で計算します。

位相角 $\theta$ の計算

複素平面上でフェーザを直角三角形として捉えると、底辺が実部 $a$、高さが虚部 $b$ となるため、位相角 $\theta$ の計算式は以下のとおりです。

$$\theta = \tan^{-1} \left( \frac{b}{a} \right)$$

ここで、$a$ は $\dot{V}$ の実部、$b$ は $\dot{V}$ の虚部です。 もしフェーザの大きさ(実効値) $V = \sqrt{a^2 + b^2}$ が既にわかっている場合は、以下の三角比からも求められます。

$\cos \theta = \frac{a}{V} \implies \theta = \cos^{-1} \left( \frac{a}{V} \right)$
$\sin \theta = \frac{b}{V} \implies \theta = \sin^{-1} \left( \frac{b}{V} \right)$

フェーザ表示で計算が楽になる理由

フェーザ表示を導入する最大の利点は、「微積分を代数計算に」「三角関数の合成を複素数の加減算に」、そして「位相の変化を角度の足し引きに」置き換えられる点にあります。

微分・積分が「掛け算・割り算」になる

コイル($L$)やコンデンサ($C$)を含む回路では、本来は時間微分を含む方程式を解く必要があります。しかし、フェーザ表示では時間微分 $\frac{d}{dt}$ が $j\omega$ という定数に置き換わります。

① コイル

$v = L \frac{di}{dt} \implies \dot{V} = j\omega L \dot{I}$

② コンデンサ

$i = C \frac{dv}{dt} \implies \dot{V} = \frac{1}{j\omega C} \dot{I}$

これにより、微分方程式を解くことなく、オームの法則 $V = IZ$ と同じ形式で計算が可能になります。

フェーザ同士の掛け算と割り算

交流の乗除算(例:電圧と電流からインピーダンスを求める、あるいは電圧にインピーダンスを掛けて電流を求めるなど)において、位相の計算が非常に単純化されます。

極形式 $\dot{V} = V \angle \theta_1$ と $\dot{I} = I \angle \theta_2$ の乗除算を考えると、以下の法則が成り立ちます。

① フェーザ同士の掛け算をした場合、大きさは、位相はになります。

$$\dot{V} \cdot \dot{I} = (V \cdot I) \angle (\theta_1 + \theta_2)$$

② フェーザ同士の割り算をした場合、大きさは、位相はになります。

$$\frac{\dot{V}}{\dot{I}} = \left( \frac{V}{I} \right) \angle (\theta_1 – \theta_2)$$

時間領域では三角関数の積和公式などを用いなければならなかった「位相の進み・遅れ」の計算が、単なる算術的な角度の足し引きだけで完結します。

加減算がベクトルの合成になる

複数の交流電源や並列回路の電流を合成する場合、時間領域では $\sin( \omega t + \alpha ) + \sin( \omega t + \beta )$ のような合成が必要ですが、フェーザ(直交形式)であれば、実部同士・虚部同士を足すだけで合成ベクトル(合成交流)が求められます。

フェーザ図とは

フェーザ図は、複数の交流信号(電圧や電流)の振幅と位相の関係を複素平面上に可視化した図です。以下の図は、交流電圧($V_{m}=100$ 、$f=1$ 、$\theta = 0$)のフェーザ図(左)と時間軸上の波形グラフ(右)です。

ベクトルの長さは(または実効値)の大きさを表します。基準軸(実軸)とのなす角は、位相($\theta$)を表します。
本来、フェーザは角周波数 $\omega$ で反時計回りに回転していますが、すべての信号が同じ $\omega$ で回転しているため、相対的な位置関係は変化しません。そのため、特定の時刻(通常は $t=0$)で静止させた状態で図示します。

以下ページで、フェーザ図のアニメーションを動かすことができますので、パラメーターを調整して理解を深めて見てください。

フェーザ図アニメーション - 交流回路の視覚化ツール
交流電圧・電流のフェーザ表示と時間領域の波形をリアルタイムにアニメーション表示するツールです。KaTeXによる数式表示に対応。

電源と抵抗を接続した回路

抵抗 $R$ に流れる電流 $\dot{I}$ と、その両端に加わる電圧 $\dot{V}$ は同位相となります。複素数を用いたフェーザ表示では、以下の関係式で表されます。

$$\dot{V} = R\dot{I}$$

フェーザ図では、基準となる電流ベクトルに対して電圧ベクトルが同一方向を向いて重なります。複素平面上では実数倍の関係にあるため、位相の回転は生じません。

電源とコイルを接続した回路

コイル(インダクタンス $L$)では、電圧の位相が電流よりも $90^\circ$($\pi/2$ rad)進みます。
誘導性リアクタンスを $X_L = \omega L$ とすると、フェーザ表示は以下のようになります。

$$\dot{V} = j\omega L\dot{I} = j X_L\dot{I}$$

虚数単位 $j$ は、複素平面上でベクトルを反時計回りに $90^\circ$ 回転させる演算子としての役割を持ちます。そのため、フェーザ図では電流ベクトルに対して電圧ベクトルが反時計回りに $90^\circ$ 回転した位置に描かれます。

電源とコンデンサを接続した回路

コンデンサ(静電容量 $C$)では、電圧の位相が電流よりも $90^\circ$($\pi/2$ rad)遅れます。
容量性リアクタンスを $X_C = \frac{1}{\omega C}$ とすると、フェーザ表示は以下のようになります。

$$\dot{V} = \frac{1}{j\omega C}\dot{I} = -j\frac{1}{\omega C}\dot{I} = -j X_C\dot{I}$$

$-j$ は、複素平面上でベクトルを時計回りに $90^\circ$ 回転させる(または反時計回りに $270^\circ$ 回転させる)演算子に対応します。したがって、フェーザ図では電流ベクトルに対して電圧ベクトルが時計回りに $90^\circ$ 回転した位置に描かれます。

RLC直列回路

RLC直列回路では、全ての素子に共通の電流 $\dot{I}$ が流れるため、この電流を基準(複素平面の実軸方向)として解析を行います。回路全体の電圧 $\dot{V}$ は、抵抗の電圧 $\dot{V}_R$、コイルの電圧 $\dot{V}_L$、コンデンサの電圧 $\dot{V}_C$ のフェーザ和として表されます。

$$\dot{V} = \dot{V}_R + \dot{V}_L + \dot{V}_C$$

複素インピーダンスを用いて各電圧を記述すると、回路の方程式は以下のようになります。

$$\dot{V} = R\dot{I} + j\omega L\dot{I} + \frac{1}{j\omega C}\dot{I} = {R + j(\omega L – \frac{1}{\omega C})}\dot{I}$$

この式の虚数部 $X = \omega L – \frac{1}{\omega C}$ は合成リアクタンスと呼ばれ、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが互いに打ち消し合う関係にあることを示しています。

ベクトル図では、電流 $\dot{I}$ に対して $\dot{V}_R$ を同位相に、$\dot{V}_L$ を反時計回りに $90^\circ$ 回転した方向に、$\dot{V}_C$ を時計回りに $90^\circ$ 回転した方向に描きます。$\dot{V}_L$ と $\dot{V}_C$ は虚数軸上の互いに逆向きのベクトルであるため、その差が回路全体のリアクタンス成分による電圧降下となります。

RLC並列回路

RLC並列回路では、各素子に共通の電圧 $\dot{V}$ が加わるため、この電圧を基準(複素平面の実軸方向)として解析を行います。回路全体の電流 $\dot{I}$ は、抵抗を流れる電流 $\dot{I}_R$、コイルを流れる電流 $\dot{I}_L$、コンデンサを流れる電流 $\dot{I}_C$ のフェーザ和として表されます。

$$\dot{I} = \dot{I}_R + \dot{I}_L + \dot{I}_C$$

複素アドミタンス $\dot{Y}$ を用いて各電流を記述すると、回路の方程式は以下のようになります。

$$\dot{I} = \frac{\dot{V}}{R} + \frac{\dot{V}}{j\omega L} + j\omega C\dot{V} = { \frac{1}{R} + j(\omega C – \frac{1}{\omega L}) }\dot{V}$$

この式の虚数部 $B = \omega C – \frac{1}{\omega L}$ は合成サセプタンスと呼ばれ、容量性サセプタンスと誘導性サセプタンスが互いに打ち消し合う関係にあることを示しています。

ベクトル図では、電圧 $\dot{V}$ に対して $\dot{I}_R$ を同位相に、$\dot{I}_C$ を反時計回りに $90^\circ$ 回転した方向に、$\dot{I}_L$ を時計回りに $90^\circ$ 回転した方向に描きます。直列回路の場合とは異なり、コンデンサを流れる電流が進み位相、コイルを流れる電流が遅れ位相として虚数軸上に配置されます。これらを合成することで全電流 $\dot{I}$ の大きさと、電圧に対する位相差が決定されます。

キルヒホッフの第1法則(電流則)

回路の接続点に流れ込む電流の和は、流れ出る電流の和に等しくなり、法則自体は直流のときと全く同じです。ただし、「ベクトルの足し算(複素数)」として扱う必要があります。

$$ \sum \dot{I_{in}} = \sum \dot{I_{out}} $$

単純な数値(スカラー)としての合計、$10\text{A} + 10\text{A} = 20\text{A}$ や $100\text{V} = 80\text{V} + 20\text{V}$ は、交流では基本的になりたちません。交流回路には、抵抗以外にコイル(L)やコンデンサ(C)*登場します。これらは、電流と電圧のタイミング(位相)を変化させる性質を持っています。

① 抵抗 (R): 電圧と電流は同じタイミング(同位相)。
② コイル (L): 電流は電圧より **90° 遅れる**。
③ コンデンサ (C): 電流は電圧より **90° 進む**。

例えば、抵抗とコイルを直列につないだ場合、それぞれの場所で電圧の最大値をとるタイミングがズレます。そのため、合計の電圧(電源電圧)を出すには、バラバラのタイミングの波を合成する必要があるのです。

キルヒホッフの第2法則(電圧則)

回路の任意の閉路において、起電力の和は電圧降下の和に等しくなり、法則自体は直流のときと全く同じです。ただし、「ベクトルの足し算(複素数)」として扱う必要があります。

$$ \sum \dot{E} = \sum \dot{V}$$

【令和4年度上期・問8・一部改変】RL交流回路の消費電力

図

図のように,周波数 f [Hz] の正弦波交流電圧 E [V] の電源に, R [Ω] の抵抗,インダクタンス L [H] のコイルとスイッチ S を接続した回路がある。スイッチ S が開いているときに回路が消費する電力 [W] は,スイッチ S が閉じているときに回路が消費する電力 [W] の半分になった。このとき, L [H] を求めよ。

解説

基準となる電源電圧を $\dot{E} = E \angle 0^\circ$ [V] とします。

① スイッチ S が閉じているとき($R$ のみ)、回路の電流 $\dot{I}_{\text{closed}}$ は以下のようになります。

$$\dot{I}_{\text{closed}} = \frac{\dot{E}}{R} = \frac{E}{R} + j0$$

このとき、電流のすべてが電圧と同相であるため、消費電力 $P_{\text{closed}}$ はそのまま $E \times \frac{E}{R} = \frac{E^2}{R}$ となります。

② スイッチ S が開いているとき($R-L$ 直列)、回路のインピーダンスは $\dot{Z} = R + jX_L$(ただし $X_L = 2\pi fL$)です。このときの電流 $\dot{I}_{\text{open}}$ は、

$$\dot{I}_{\text{open}} = \frac{\dot{E}}{\dot{Z}} = \frac{\dot{E}}{R + jX_L}$$

となります。分母を実数化するために、分母と分子に$(R – jX_L)$を掛けます。

$$\dot{I}_{\text{open}} = \frac{E(R – jX_L)}{R^2 + X_L^2} = \frac{ER}{R^2 + X_L^2} – j\frac{EX_L}{R^2 + X_L^2}$$

ここで、消費電力 $P_{\text{open}}$ は「電圧 $E$ × 電流の実部」で求められるため、以下のようになります。

$$P_{\text{open}} = E \times \text{Re}[\dot{I}_{\text{open}}] = E \times \frac{ER}{R^2 + X_L^2} = \frac{E^2 R}{R^2 + X_L^2}$$

③ 問題文の「消費電力が半分」という条件は

$$P_{\text{open}} = \frac{1}{2} P_{\text{closed}}$$

なので、この式に①②で求めた消費電力を代入します。

$$\frac{E^2 R}{R^2 + X_L^2} = \frac{1}{2} \cdot \frac{E^2}{R}$$

共通項 $E^2$ を消すと、

$$\frac{R}{R^2 + X_L^2} = \frac{1}{2R}$$

$$2R^2 = R^2 + X_L^2$$

$$R^2 = X_L^2$$

$R, X_L > 0$ なので、$R = X_L$ であることがわかります。

あとは $X_L = 2\pi fL$ を代入すると、$R$は以下のように求まります。

$$R = 2\pi fL \implies L = \frac{R}{2\pi f}$$

フェーザを用いたほうが楽な理由

通常の瞬時値や実効値の絶対値(スカラー)だけで計算しようとすると、「$\sqrt{R^2 + X_L^2}$ を 2 乗して……」という数式の処理に意識が向きがちです。一方でフェーザ表示(複素数)を使うと、「消費電力に関わるのは実部(抵抗成分)だけである」という物理的な実体と数式が直結します。
今回のように $P = E^2 G$ ($G$ はコンダクタンス、つまりアドミタンスの実部)という視点を持つと、

  • スイッチ$S$が閉じている場合:$G = 1/R$
  • スイッチ$S$が開じている場合:$G = \frac{R}{R^2+X_L^2}$

という比較だけで済むため、ケアレスミスも減り、楽に解くことができます。

【令和4年度下期・問9・一部改変】RC交流回路の消費電力

図

図のような RC 交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧 E [V] を加えたとき,容量性リアクタンス 6 Ω のコンデンサの端子間電圧の大きさは 12 V であった。このとき, E [V] と図の破線で囲んだ回路で消費される電力 P [W] を求めよ。

解説

第1枝(抵抗 $R_1$ とコンデンサ $C_{1}$ の直列部分)のインピーダンス $\dot{Z}_1$ を確認します。

$$\dot{Z_1} = R_1 – jX_{C1} = 8 – j6 \text{ [}\Omega\text{]}$$

このインピーダンスの大きさ $|\dot{Z}_1|$ は、実部と虚部の比が $8:6 = 4:3$ であることから、三平方の定理を用いて計算できます。

$$|\dot{Z}_1| = \sqrt{8^2 + 6^2} = 10 \text{ [}\Omega\text{]}$$

コンデンサ $C_1$ の端子間電圧 $V_{C1}$ が $12\text{V}$ であるため、この枝を流れる電流の大きさ $I_1$ は以下のようになります。

$$I_1 = \frac{V_{C1}}{X_{C1}} = \frac{12}{6} = 2 \text{ [A]}$$

電源電圧 $\dot{E}$ の大きさ $E$ は、インピーダンスの大きさと電流の積で求まります。

$$E = |\dot{Z}_1| \cdot I_1 = 10 \times 2 = 20 \text{ [V]}$$

次に、第2枝($R_2, C_2$)のインピーダンス $\dot{Z}_2$ に注目します。

$$\dot{Z_2} = R_2 – jX_{C2} = 4 – j3 \text{ [}\Omega\text{]}$$

ここで、$\dot{Z}_1$ と $\dot{Z}_2$ の値を比較すると、$\dot{Z}_1 = 2(4 – j3) = 2\dot{Z}_2$ という関係にあります。インピーダンスの大きさを比較すると以下の通りです。

$$|\dot{Z}_1| : |\dot{Z}_2| = 10 : 5 = 2 : 1$$

並列回路では電圧 $\dot{E}$ が共通であるため、電流の大きさはインピーダンスの大きさに反比例します。したがって、第2枝に流れる電流 $I_2$ は $I_1$ の 2倍になります。

$$I_2 = 2 \times I_1 = 2 \times 2 = 4 \text{ [A]}$$

回路全体で消費される電力 $P$ は、各枝の抵抗 $R_1, R_2$ で消費される電力の合計です。リアクタンス成分(コンデンサ)では電力を消費しないため、以下の式で計算が完結します。

$$P = I_1^2 R_1 + I_2^2 R_2$$

$$P = 2^2 \times 8 + 4^2 \times 4$$

$$P = 32 + 64 = 96 \text{ [W]}$$

【平成30年度・問8・一部改変】交流回路の位相差

図

図のように,各周波数 ω [rad/s]の交流電源と力率$\frac{1}{\sqrt{2}}$の誘導性負荷$\dot{Z}$[Ω] との間に,抵抗値 R[Ω] の抵抗器とインダクタンス L[H] のコイルが接続されている。R=ωL とするとき,電源電圧$\dot{V_1}$[V] と負荷の端子電圧$\dot{V_2}$[V] との位相差の値[°]を求めよ。

解説

① 誘導性負荷 $\dot{X_{L’}}$ の力率は $\cos \phi = 1/\sqrt{2}$ なので、位相角は $45^\circ$ であることがわかります($\cos 45^\circ = 1/\sqrt{2}$)。
そして、「誘導性負荷」であるため、電流 $\dot{I}$ は電圧 $\dot{V}_L$ に対して $45^\circ$ 遅れます
つまり、電圧 $\dot{V}_{L’}$ は電流 $\dot{I}$ を基準にすると $45^\circ$ 進んだ位相にあると言えます。

② 次に、電源 $\dot{V}$ と誘導性負荷の間にある「抵抗 $R$ とコイル $L$」にかかる合成電圧を考えます。
問題文より $R = \omega L$ 、コイルのリアクタンスも$X_L=\omega L$となります。よって、抵抗の電圧 $R\dot{I}$ とコイルの電圧 $j\omega L\dot{I}$ の比が $1:1$ なので、この部分の合成インピーダンスの位相角は $45^\circ$ となります。
つまり、抵抗とコイルによる電圧降下の合計は、電流 $\dot{I}$ に対して $45^\circ$ 進んだ位相になります。

③ 最後に、電源電圧 $\dot{V_1}$ と負荷端子電圧 $\dot{V}_L$ の位相を比較します。回路全体の電圧関係を整理すると以下の等式が成立します。

$\dot{V_1} = (R + j\omega L)\dot{I} + \dot{V}_{L’}$

誘導性負荷の端子電圧 $\dot{V}_{L’}$ は、電流 $\dot{I}$ より $45^\circ$ 進んでいます。$R+L$ 部分の電圧降下も、電流 $\dot{I}$ より $45^\circ$ 進んでいます。つまり、同じ電流 $\dot{I}$ を基準にしたとき、「誘導性負荷の電圧$\dot{V}_{L’}$」も「それ以外の部分の電圧降下$(R + j\omega L)\dot{I}$」も、どちらも同じ $45^\circ$ 進みの方向を向いています。同じ向きのベクトルを足し合わせても、その合計である電源電圧 $\dot{V_1}$ の向き(位相)は変わりません。したがって、電源電圧 $\dot{V_1}$ と誘導性負荷の端子電圧 $\dot{V}_{L’}$ はどちらも電流 $\dot{I}$ に対して $45^\circ$ 進んだ同じ位相にあるため、その位相差は $0^\circ$ となります。

【平成29年度・問8・一部改変】交流回路の計算

図のように,交流電圧$E=100$ V の電源,誘導性リアクタンス$X=4$ Ω のコイル, 1 [Ω] , 2 [Ω] の抵抗からなる回路がある。いま,回路を流れる電流の値が 20 A である。また,抵抗 $R_1$ に流れる電流 $I_1$ [A] と抵抗 $R_2$ に流れる電流 $I_2$ [A] との比が, $I_1:I_2=1:3$ であった。この時,抵抗 $R_1$ [Ω] を求めよ。

図

解説

正解は $R_1 = 12 \text{ }\Omega$ です。

各枝の電流 $I_1, I_2$ の算出します。回路全体に流れる電流 $I$ と、並列部分に分かれる電流 $I_1, I_2$ の間には、キルヒホッフの第一法則(電流則)が成り立ちます。

$$\dot{I} = \dot{I}_1 + \dot{I}_2$$

ここで、電流 $I_1$ と $I_2$ はどちらも純粋な「抵抗」に流れる電流であるため、加わる電圧に対して同位相です。位相が等しいベクトル同士は、単純なスカラー量の足し算として扱うことができます。

$I_1 + I_2 = I = 20 \text{ A}$
$I_1 : I_2 = 1 : 3$ (すなわち $I_2 = 3I_1$)

これらを連立させて解くと

$$I_1 + 3I_1 = 20$$
$$4I_1 = 20 \implies I_1 = 5 \text{ A}$$

となります。(このとき $I_2 = 15 \text{ A}$ となります)

並列抵抗部の端子間電圧 $V_R$ の算出します。電源電圧 $\dot{E}$、コイルの端子間電圧 $\dot{V}_L$、並列抵抗部の端子間電圧 $\dot{V}_R$ の間には、キルヒホッフの第二法則(電圧則)が成り立ちます。

$$\dot{E} = \dot{V}_L + \dot{V}_R$$

コイルの電圧 $\dot{V}_L$ は電流に対して位相が $90^\circ$ 進み、抵抗の電圧 $\dot{V}_R$ は電流と同位相です。したがって、これら 2 つの電圧は互いに直交するため、電源電圧 $E$ の大きさは三平方の定理を用いて求めます。

$$E^2 = V_L^2 + V_R^2$$

ここで、コイルの電圧 $V_L$ はリアクタンス $X$ と全電流 $I$ から求められます。

$$V_L = X \cdot I = 4 \times 20 = 80 \text{ V}$$

値を式に代入すると、
$$100^2 = 80^2 + V_R^2$$
$$10,000 = 6,400 + V_R^2$$
$$V_R^2 = 3,600 \implies V_R = 60 \text{ V}$$

抵抗 $R_1$ の算出します。並列回路では $R_1$ と $R_2$ にかかる電圧は等しく、ともに $V_R = 60 \text{ V}$ です。オームの法則より、抵抗 $R_1$ の値を求めます。

$$R_1 = \frac{V_R}{I_1} = \frac{60}{5} = 12 \text{ }\Omega$$

よって、抵抗 $R_1$ は $12 \text{ }\Omega$ となります。

【令和7年度上期・問9】並列AC回路における抵抗値の算出

図の交流回路において電源電圧を $E = 140 \text{ V}$ とする。この電源に抵抗 $R \text{ [}\Omega\text{ ]}$ と誘導性リアクタンス $X_L \text{ [}\Omega\text{ ]}$ とからなる力率0.8の誘導性負荷を接続したところ、電源から流れ出る電流の大きさは $30\text{A}$ であった。次に、スイッチSを閉じ、誘導性負荷と並列に抵抗 $R \text{ [}\Omega\text{ ]}$ を接続すると、電源から流れ出る電流の大きさが $82\text{A}$ となった。このとき、抵抗 $R \text{ [}\Omega\text{ ]}$ の大きさとして、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) (2) (3) (4) (5)
$R \text{ [}\Omega\text{]}$ 1.5 2.3 2.5 2.9 3.0

解説

正解は(3)です。

交流回路の並列接続では、それぞれの枝を流れる電流の「大きさ」をそのまま足すことはできません。抵抗を流れる電流(電圧と同位相)と、コイル成分を含む負荷を流れる電流(電圧より遅れた位相)を、フェーザ(ベクトル)として合成する必要があります。

① スイッチ S 開放時の負荷電流の成分分解をします。電源電圧を基準フェーザ $\dot{E} = 140 \angle 0^\circ \text{ [V]}$ とします。
誘導性負荷に流れる電流を $\dot{I}_L = 30 \text{ [A]}$、力率を $\cos \theta = 0.8$ とすると、電流は電圧に対して遅れ位相となります。この電流 $\dot{I}_L$ を、電圧と同方向の有効成分(実部)と、電圧より $90^\circ$ 遅れた無効成分(虚部)に分解します。

有効成分:$I_a = I_L \cos \theta = 30 \times 0.8 = 24 \text{ [A]}$
無効成分:$I_r = I_L \sin \theta = 30 \times \sqrt{1 – 0.8^2} = 30 \times 0.6 = 18 \text{ [A]}$

フェーザ表示では、$\dot{I}_L = 24 – j18 \text{ [A]}$ と書くことができます。

② スイッチ S 投入時の全電流の合成をします。スイッチ S を閉じると、抵抗 $R$ が並列に追加されます。この抵抗に流れる電流を $\dot{I_R} = I_R + j0$ とすると、回路全体の電流 $\dot{I_{total}}$ は次のようになります。

$$\dot{I}_{total} = \dot{I}_L + \dot{I}_R = (24 – j18) + I_R = (24 + I_R) – j18$$

この全電流の大きさ $|\dot{I}_{total}|$ が $82 \text{ [A]}$ であることから、三平方の定理より以下の関係式が成り立ちます。

$$(24 + I_R)^2 + 18^2 = 82^2$$

これを $I_R$ について解きます。

$$(24 + I_R)^2 = 82^2 – 18^2$$

右辺に和と差の積($a^2 – b^2 = (a-b)(a+b)$)を利用すると、手計算が楽になります。

$$(24 + I_R)^2 = (82 – 18)(82 + 18) = 64 \times 100 = 6400$$
$$24 + I_R = \sqrt{6400} = 80$$
$$I_R = 56 \text{ [A]}$$

③ 抵抗 $R$ の算出をします。並列回路であるため、追加した抵抗 $R$ にも電源電圧 $E = 140 \text{ [V]}$ がそのまま加わっています。オームの法則より、

$$R = \frac{E}{I_R} = \frac{140}{56} = 2.5 \text{ [}\Omega\text{]}$$

したがって、抵抗 $R$ の値は $2.5 \text{ [}\Omega\text{]}$ となり、(3)が正解です。

【令和6年度下期・問8】交流電圧の合成

図のように、二つの正弦波交流電圧源 $e_1 \text{ [V]}$、$e_2 \text{ [V]}$ が直列に接続されている回路において、合成電圧 $v \text{ [V]}$ の最大値は $e_1$ の最大値の(ア)倍となり、その位相は $e_1$ を基準として(イ)$\text{[rad]}$ の(ウ)となる。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

$e_1 = E \sin(\omega t + \theta) \text{ [V]}$
$e_2 = \sqrt{3}E \sin(\omega t + \theta + \frac{\pi}{2}) \text{ [V]}$

(ア) (イ) (ウ)
(1) $\frac{1}{2}$ $\frac{\pi}{3}$ 進み
(2) $1+\sqrt{3}$ $\frac{\pi}{6}$ 遅れ
(3) $2$ $\frac{\pi}{3}$ 進み
(4) $\sqrt{3}$ $\frac{\pi}{6}$ 遅れ
(5) $2$ $\frac{2\pi}{3}$ 進み

解説

正解は(3)です。

電圧 $e_1$ と $e_2$ をフェーザ(複素数)表示します。$e_1$ の位相を基準にすると、
$$\dot{E_1} = E$$
$e_2$ は $e_1$ に対して位相が $\frac{\pi}{2}$ 進んでおり、振幅が $\sqrt{3}$ 倍であるため、
$$\dot{E_2} = \sqrt{3}E \cdot e^{j\frac{\pi}{2}} = j\sqrt{3}E$$

合成電圧 $\dot{V}$ は、
$$\dot{V} = \dot{E_1} + \dot{E_2} = E + j\sqrt{3}E = E(1 + j\sqrt{3})$$

この合成電圧の大きさを求めます。
$$|\dot{V}| = E \sqrt{1^2 + (\sqrt{3})^2} = E \sqrt{1 + 3} = 2E$$
したがって、最大値は $e_1$ の最大値 $E$ の2倍になります。

位相は、
$$\arg(\dot{V}) = \tan^{-1}\left(\frac{\sqrt{3}}{1}\right) = \frac{\pi}{3}$$
位相は正であるため、進みとなります。

【令和6年度上期・問15】交流回路の素子とエネルギー

図の交流回路において、回路素子は、インダクタンス $L$ のコイル又は静電容量 $C$ のコンデンサである。この回路に正弦波交流電圧 $v = 500 \sin (1000t) \text{ [V]}$ を加え、回路に流れる電流は、 $i = -50 \cos (1000t) \text{ [A]}$ であった。このとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 回路素子の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) (2) (3) (4) (5)
回路素子 $C = 10 \text{ nF}$ $C = 100 \text{ nF}$ $C = 10 \text{ \mu F}$ $L = 10 \text{ mH}$ $L = 100 \text{ mH}$

(b) この回路素子に蓄えられるエネルギーの最大値 $W_{max}$ の値 $\text{[J]}$ として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、インダクタンスの場合には $\frac{1}{2} L i^2$、静電容量の場合には $\frac{1}{2} C v^2$ のエネルギーが蓄えられるものとする。

(1) (2) (3) (4) (5)
エネルギー $\text{[J]}$ 2.5 6.25 12.5 25 125

解説

(a) 回路素子の特定と値の算出をします。

瞬時値からフェーザ表示への変換を考えます。与えられた電圧と電流の瞬時値の式から、最大値と位相を取り出します。
電圧:$v = 500 \sin (1000t) \text{ [V]}$
最大値 $V_m = 500 \text{ [V]}$、初期位相 $\theta_v = 0^\circ$ です。これをフェーザ $\dot{V}$ で表すと、実軸方向を基準として次のようになります。
$\dot{V} = \frac{500}{\sqrt{2}} \angle 0^\circ$

次に電流ですが、そのままでは位相が比較しにくいため $\sin$ の形に統一します。三角関数の公式 $-\cos \theta = \sin (\theta – 90^\circ)$ を用います。
電流:$i = -50 \cos (1000t) = 50 \sin (1000t – 90^\circ) \text{ [A]}$
最大値 $I_m = 50 \text{ [A]}$、初期位相 $\theta_i = -90^\circ$ です。これをフェーザ $\dot{I}$ で表します。
$\dot{I} = \frac{50}{\sqrt{2}} \angle -90^\circ$

素子のインピーダンス計算を考えます。オームの法則の複素数版 $\dot{V} = \dot{Z}\dot{I}$ を変形して、インピーダンス $\dot{Z}$ を求めます。フェーザの割り算では、大きさは割り、角度は引きます。
$\dot{Z} = \frac{\dot{V}}{\dot{I}} = \frac{\frac{500}{\sqrt{2}} \angle 0^\circ}{\frac{50}{\sqrt{2}} \angle -90^\circ} = \frac{500}{50} \angle (0^\circ – (-90^\circ)) = 10 \angle 90^\circ [\Omega]$

素子の特をします。インピーダンスの位相が $+90^\circ$ であることは、電圧に対して電流が $90^\circ$ 遅れていることを意味します。この特性を持つのはインダクタンス(コイル)のみです。
複素数表示に直すと、$\dot{Z} = j10 [\Omega]$ となります。

自己インダクタンス $L$ の算出をします。誘導性リアクタンス $X_L$ の式は $X_L = \omega L$ です。
問題の式から角周波数 $\omega = 1000 \text{ [rad/s]}$ なので、
$10 = 1000 \times L$
$L = \frac{10}{1000} = 0.01 \text{ [H]} = 10 \text{ [mH]}$
よって、正解は(4)です。

(b) 蓄えられるエネルギーの最大値を求めます。

コイルに蓄えられるエネルギー $W$ は、流れる電流の瞬時値 $i$ を用いて $W = \frac{1}{2} L i^2$ と定義されます。

最大値の条件、つまりエネルギーが最大になるのは、電流の二乗 $i^2$ が最大、つまり電流の絶対値が最大値 $I_m$ になった瞬間です。
電流の瞬時値の式から、最大値 $I_m$ は $50 \text{ [A]}$ です。

(a)で求めた $L = 10 \text{ mH} = 0.01 \text{ [H]}$ を代入します。
$W_{max} = \frac{1}{2} \times 0.01 \times 50^2$
$W_{max} = \frac{1}{2} \times 0.01 \times 2500$
$W_{max} = \frac{1}{2} \times 25$
$W_{max} = 12.5 \text{ [J]}$
よって、正解は(3)です。

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