【伝導ノイズ】ノーマルモードノイズとコモンモードノイズの違い

伝導ノイズ「ノーマルモードノイズ」と「コモンモードノイズ」の違いについてまとめました。

## 【伝導ノイズ】「ノーマルモードノイズ」と「コモンモードノイズ」抗

伝導ノイズは「ノーマルモードノイズ」と「コモンモードノイズ」の二種類に大別されます。

種別 概要
ノーマルモードノイズ ●信号源に対してノイズ源が直列に存在。
●信号ラインを通して負荷にノイズが伝達される。
●信号と同じ方向にノイズが流れ、電圧ライン間にも電圧ノイズが発生。
●電圧ラインの正極側と負極側で逆相(逆方向)のノイズ電流が流れるため、別名「ディファレンシャルモードノイズ」と呼ばれる。
コモンモードノイズ ●信号ラインと接地間にノイズ源がある。
●ノイズ電流は2本の信号ラインに伝達され、合流した後は接地線を通り、大地を経由して信号ラインに戻ってくる。
●信号ライン間にはノイズ電圧は発生しない。(大地に対する電圧は2線とも同一で電圧差が生じないため)
●電源の+側、-側で同相(同方向)にノイズ電流が発生するため、コモンモードと呼ばれる。
●原因:浮遊容量の発生など

ノーマルモードノイズは「比較的狭い回路内を流れる」「行きと帰りの電流の向きが逆」なので、ノイズ成分が相殺され小さくなるため、放射ノイズも小さくなります。
一方、コモンモードノイズは浮遊容量(電子機器の金属ケースなど)、信号ラインと離れた箇所を通って戻ってくるため、大きな電流ループとなり、小さなノイズ電流でも大きなノイズを放射します。
そのため、放射ノイズ対策という面では、コモンモードノイズ対策がより重要となります。

## 【対策】コモンモードノイズ

対策法 概要
コモンモードチョークコイルを入れる チョークコイルを使うとコモンモードノイズを低減可能
②絶縁アンプを入れる コモンモード除去の他の対策方法として、絶縁アンプを組み入れる方法があります。絶縁アンプは「アールエスコンポーネンツサイト」などから入手可能です。
②GNDの電位を安定化 ●グラウンドを広く平板状にする(Cgndを増やす)
●信号線とグラウンドを近付ける(Csigを減らす)
●信号線を短くする、不要な突起を避ける(Cant、Csigを減らす)
●フローティングなノイズ源(放熱板など)がある場合はグラウンドに接続
③電圧を小さくする ●駆動電圧を下げる
④LPフィルタをかける ●高周波成分(ノイズ)をカット
⑤ノイズ源の浮遊静電容量(Cant)を小さくする ●ノイズの強い個所には不用意に配線や金属を近付けない
参考文献・関連ページ
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