電験3種(法規)の頻出問題である「電気関係報告規則に基づく自家用電気工作物の事故報告対象・報告期限および公害防止等の届出」の攻略方法について解説します。
電気関係報告規則の攻略ポイント
電験3種の法規科目において、「電気関係報告規則」に基づく事故報告および公害防止等の届出に関する出題は、ほぼ毎年問われています。
出題の中心は、第$3$条第$1$項に定められる「自家用電気工作物の事故報告対象事象」の該当・非該当の判定(感電死傷、電気火災、波及事故、主要工作物破損、他者物件損傷等)、第$3$条第$2$項に定められる報告手順(速報$24$時間以内、詳報$30$日以内、自然現象による波及事故の詳報免除)、第$1$条の用語の定義、並びに第$4$条の変更・廃止報告やPCB事故届出(第$3$条の$2$)です。
特に「受電電圧$6.6\text{ kV}$の高圧需要設備において、構内の遮断器や電動機が誤操作等で損壊したものの、外部への波及事故や火災・死傷者がない事象は報告対象外となる」という引っかけパターンは過去に何度も繰り返し出題されています。以下の整理表で要点を完全に把握してください。
事故報告の対象事象と報告要否の判定基準
電気関係報告規則第$3$条第$1$項各号に基づき、自家用電気工作物において所轄産業保安監督部長へ報告しなければならない事故区分と、試験で頻出する「報告不要な事象(誤答例)」を整理した表です。
| 事故区分(条項) | 報告対象となる事象・要件 | 報告を要しない事象(試験の引っかけパターン) |
|---|---|---|
| 感電死傷事故(第$1$号) | 感電により人が死亡したとき、又は病院若しくは診療所に「入院」したとき(通院は対象外) | 感電したが軽傷で通院のみ(入院なし)の場合、病院で手当を受け即日帰宅した場合 |
| 電気火災事故(第$2$号) | 漏電、短絡、せん絡等の電気的要因により、建造物、車両、山林等(電気工作物以外の物件)に火災が発生したとき | 電気工作物自体の単なる焼損・過熱事故であって、建物や他物件への延焼・火災がない場合 |
| 他者物件損傷・交通障害(第$3$号) | 電気工作物の破損等により、他人の建造物・車両その他の工作物を損傷させたとき、又は道路・鉄道・航空・航路等に長時間の交通障害を生じさせたとき | 構内$1$号柱が折損したが、構内の空地に倒れただけで第三者の物件損傷や交通障害がない場合 |
| 主要電気工作物の破損(第$4$号) | 電圧 $10\,000\text{ V}$($10\text{ kV}$)以上の需要設備に属する主要電気工作物(遮断器、電力用変圧器等)の破損事故 | 受電電圧 $6.6\text{ kV}$($10\text{ kV}$ 未満)の高圧需要設備において、構内の受電用遮断器や変圧器が単独で損壊した場合(最頻出!) |
| 波及事故・供給支障(第$5$号) | 電気事業者(一般送配電事業者等)と連系している電圧 $3\,000\text{ V}$ 以上の自家用電気工作物の破損・誤操作・不操作により、電気事業者に供給支障を発生させたとき | 一般送配電事業者に供給支障を与えず、自社構内のみの停電で収まった場合 |
事故報告の手続・期限および届出制度
電気関係報告規則第$3$条第$2$項(報告手順)、第$3$条の$2$(公害防止等届出)、及び第$4$条(変更・廃止報告)の規定要件を整理した表です。
| 手続・届出の区分 | 報告・届出の期限 | 報告先・報告方法 | 規定内容・特記事項 |
|---|---|---|---|
| 事故の速報(第$3$条第$2$項) | 事故の発生を知った時から $24\text{ 時間}$ 以内可能な限り速やかに | 設置の場所を管轄する産業保安監督部長へ電話等の方法 | 事故の日時・場所、発生した電気工作物、事故の「概要」を報告する |
| 事故の詳報(第$3$条第$2$項) | 事故の発生を知った日から起算して $30\text{ 日}$ 以内 | 産業保安監督部長へ様式第$13$の報告書を提出 | 事故の詳細な原因および再発防止対策を報告する。 ただし、第$5$号(波及事故)の原因が「自然現象」であるものは詳報の提出を要しない |
| PCB含有工作物の事故届出(第$3$条の$2$) | 事故の発生後可能な限り速やかに | 産業保安監督部長へ届出 | PCB含有電気工作物の破損等により、PCBが構外へ排出され、又は地下へ浸透した場合に状況および講じた措置を届け出る |
| 自家用電気工作物の変更報告(第$4$条) | 変更後、遅滞なく | 産業保安監督部長へ報告 | ・発電所・変電所の「出力」を変更したとき ・送配電線路の「電圧」を変更したとき ・設置者の氏名・名称・住所を変更したとき |
| 自家用電気工作物の廃止報告(第$4$条) | 廃止後、遅滞なく | 産業保安監督部長へ報告 | 発電所、変電所その他の事業場又は送配電線路を「廃止」したとき |
【令和8年上期・問2】主要電気工作物の破損事故および波及事故の報告要件
次の文章は、「電気関係報告規則」に基づく、自家用電気工作物(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。
a) 電圧(ア)$\text{V}$ 以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは、報告をしなければならない。
b) 一般送配電事業、配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧(イ)$\text{V}$ 以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者、配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは、報告をしなければならない。
c) 上記a)又はb)に係る報告は、電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に、事故の発生を知った時から$24$時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに、事故の発生を知った日から起算して$30$日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし、b)の事故の原因が(ウ)であるものについては、報告書の提出を要しない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(注)本問においては、当該自家用電気工作物は、鉄道営業法、軌道法又は鉄道事業法が適用され又は準用される自家用電気工作物であって、発電所、蓄電所、変電所又は送電線路(電気鉄道の専用敷地内に設置されるものを除く。)に属するもの(変電所の直流き電側設備又は交流き電側設備を除く。)以外のもの、原子力発電工作物及び小規模事業用電気工作物を含まないものとする。
(1) (ア)$6\,000$ (イ)$3\,000$ (ウ)自然現象
(2) (ア)$6\,000$ (イ)$6\,000$ (ウ)経年劣化
(3) (ア)$10\,000$ (イ)$3\,000$ (ウ)自然現象
(4) (ア)$10\,000$ (イ)$6\,000$ (ウ)経年劣化
(5) (ア)$10\,000$ (イ)$6\,000$ (ウ)自然現象
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項第$4$号・第$5$号並びに同条第$2$項ただし書が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項において、事故報告を要する電気工作物の破損および波及事故の電圧要件は次のように規定されています。
・第$4$号:電圧「$10\,000\text{ V}$」以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したとき。
・第$5$号:一般送配電事業者等の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧「$3\,000\text{ V}$」以上の自家用電気工作物の破損、誤操作又は不操作により、一般送配電事業者等に供給支障を発生させた事故のとき。
また、同条第$2$項本文において、事故報告は事故の発生を知った時から$24$時間以内可能な限り速やかに電話等により速報を行い、事故の発生を知った日から起算して$30$日以内に報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければならないと規定されています。
ただし、同条第$2$項ただし書において、「第$1$項第$5$号の事故(供給支障事故)の原因が『自然現象』であるものについては、報告書の提出を要しない」と定められています。雷、風水害、雪害等の自然現象による波及事故については、原因が不可抗力であり設置者の過失によらない場合が多いため、電話等の速報のみで足り、詳細な書面報告書(詳報)の提出が免除されます。
各選択肢の検討:
(1) (ア)が$6\,000$となっており、需要設備の主要電気工作物破損の報告対象基準($10\,000\text{ V}$ 以上)と異なるため誤りです。
(2) (ア)及び(イ)が$6\,000$、(ウ)が経年劣化となっており誤りです。
(3) (ア)$10\,000$、(イ)$3\,000$、(ウ)自然現象であり、電気関係報告規則第$3$条第$1$項第$4$号・第$5$号及び第$2$項ただし書の条文規定と完全に一致しており正しいです。
(4) (イ)が$6\,000$、(ウ)が経年劣化となっており誤りです。
(5) (イ)が$6\,000$となっており誤りです。
したがって、正しいものは(3)となります。
【令和7年下期・問2】自家用電気工作物の事故報告手続
自家用電気工作物を(ア)する者は、自家用電気工作物において感電死傷事故が発生したときは、「電気関係報告規則」に基づき、事故の発生を知った時から(イ)時間以内可能な限り速やかに事故の発生の日時及び場所、事故が発生した電気工作物並びに事故の(ウ)について(速報)、電話等の方法により行うとともに、事故の発生を知った日から起算して(エ)日以内に様式第$13$の報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)管理 (イ)$12$ (ウ)概要 (エ)$7$
(2) (ア)設置 (イ)$24$ (ウ)原因 (エ)$7$
(3) (ア)設置 (イ)$24$ (ウ)概要 (エ)$30$
(4) (ア)設置 (イ)$48$ (ウ)概要 (エ)$30$
(5) (ア)管理 (イ)$48$ (ウ)原因 (エ)$60$
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項及び第$2$項が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項において、事故報告の義務者は電気事業者又は自家用電気工作物を「設置」する者と定められています(電気主任技術者や保守管理会社ではなく、設置者自身が法令上の報告義務を負います)。
同条第$2$項において、事故報告の手順及び期限が次のように規定されています。
・速報:事故の発生を知った時から「$24$」時間以内可能な限り速やかに、事故の発生の日時及び場所、事故が発生した電気工作物並びに事故の「概要」について、電話等の方法により行わなければなりません。
・詳報:事故の発生を知った日から起算して「$30$」日以内に、様式第$13$の報告書を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければなりません。
各選択肢の検討:
(1) (ア)が管理、(イ)が$12$、(エ)が$7$となっており誤りです。
(2) (ウ)が原因、(エ)が$7$となっており誤りです。速報段階で報告するのは概要であり、詳報の提出期限は$30$日以内です。
(3) (ア)設置、(イ)$24$、(ウ)概要、(エ)$30$であり、電気関係報告規則第$3$条第$1$項及び第$2$項の規定に合致しており正しいです。
(4) (イ)が$48$時間となっているため誤りです。速報期限は$24$時間以内です。
(5) (ア)が管理、(イ)が$48$、(ウ)が原因、(エ)が$60$となっており誤りです。
したがって、正しいものは(3)となります。
【令和7年上期・問2】事故報告の対象事象
受電電圧$6.6\text{ kV}$の自家用電気工作物を設置する事業場における次の事例のうち、電気関係報告規則に基づいて、設置者が所轄産業保安監督部長に対し報告すべき事故に該当しないものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) 電圧$100\text{ V}$の屋内配線が過負荷により高熱となり、電気火災が発生して建物が半焼した。
(2) 落雷により高圧負荷開閉器が焼損し、一般送配電事業者に供給支障事故を発生させた。
(3) 高圧の断路器を誤って操作した電気工事作業者が、発生したアーク熱により火傷を負い、病院に入院した。
(4) 高圧の受電用真空遮断器が誤操作により損傷し、操作不能になった。
(5) 構内第$1$号柱が折損して構外に隣接する需要家の建物を損傷させた。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項各号が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項において、自家用電気工作物を設置する者が報告しなければならない事故の類型は以下の通り定められています。
・第$1$号:感電その他電気工作物の破損等により人が死亡、又は病院・診療所に入院した事故(人身死傷事故)
・第$2$号:電気火災事故(建造物、車両、山林等に火災が発生した事故)
・第$3$号:電気工作物の破損等により、他人の物件に損傷を与え、又は交通障害を起こした事故
・第$4$号:電圧 $10\,000\text{ V}$ 以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故
・第$5$号:電圧 $3\,000\text{ V}$ 以上の自家用電気工作物の破損等により、一般送配電事業者等に供給支障を発生させた事故(波及事故)
受電電圧 $6.6\text{ kV}$ の自家用需要設備において、構内の受電用真空遮断器(VCB)が誤操作により単独で破損・操作不能になった事故は、電圧が $10\,000\text{ V}$ 未満であるため第$4$号に該当せず、一般送配電事業者への波及事故(第$5$号)、死傷者(第$1$号)、火災(第$2$号)、他者物件損傷(第$3$号)も生じていないため、報告規則上の事故報告義務はありません。
各選択肢の検討:
(1) 屋内配線の過負荷による電気火災により建物が半焼しているため、第$2$号の電気火災事故に該当し報告を要します。
(2) 電圧 $6.6\text{ kV}$($3\,000\text{ V}$ 以上)の高圧負荷開閉器の破損により一般送配電事業者に供給支障事故を発生させているため、第$5$号の波及事故に該当し報告を要します。
(3) 作業員がアークにより負傷し病院に入院したため、第$1$号の感電死傷事故等に該当し報告を要します。
(4) 受電電圧 $6.6\text{ kV}$ の需要設備の遮断器損傷であり、$10\,000\text{ V}$ 未満であること、かつ外部への供給支障や人身被害等も伴っていないため、報告対象に該当しません。
(5) 構内柱の折損により隣接需要家の建物を損傷させているため、第$3$号の他者物件損傷事故に該当し報告を要します。
したがって、報告すべき事故に該当しないものは(4)となります。
【令和6年上期・問2】事故報告の対象事象
「電気関係報告規則」に基づく、事故報告に関して、受電電圧$6\,600\text{ V}$の自家用電気工作物を設置する事業場における事故事例のうち、事故報告に該当しないものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) 自家用電気工作物の破損事故に伴う構内$1$号柱の倒壊により、第三者の家屋に損傷を与えた。
(2) 保修作業員が、作業中誤って分電盤内の低圧$200\text{ V}$の端子に触れて感電負傷し、病院に入院した。
(3) 電圧$100\text{ V}$の屋内配線の漏電により火災が発生し、建屋が半焼した。
(4) 従業員が、操作を誤って高圧の誘導電動機を損壊させた。
(5) 落雷により高圧負荷開閉器が破損し、一般送配電事業者に供給支障を発生させたが、電気火災は発生せず、また、感電死傷者は出なかった。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項各号が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項第4号において、主要電気工作物の破損事故として報告義務がある需要設備は「電圧 $10\,000\text{ V}$ 以上のもの」に限られています。
受電電圧 $6\,600\text{ V}$ の需要設備において、従業員の誤操作により構内の高圧誘導電動機を損壊させた事例は、構内設備の単独損傷にとどまり、$10\,000\text{ V}$ 未満であるため第$4$号に該当しません。また、一般送配電事業者への波及事故(第$5$号)、人身死傷(第$1$号)、火災(第$2$号)、他者物件損傷(第$3$号)も生じていないため、報告規則上の事故報告は不要です。
各選択肢の検討:
(1) 構内柱の倒壊により第三者の家屋に損傷を与えているため、第$3$号(他人の工作物損傷)に該当し報告を要します。
(2) 低圧 $200\text{ V}$ 端子への感電により病院に入院しているため、第$1$号(感電により人が入院した事故)に該当し報告を要します。
(3) 屋内配線の漏電火災により建屋が半焼しているため、第$2$号(電気火災事故)に該当し報告を要します。
(4) 電圧 $6\,600\text{ V}$ の需要設備における構内誘導電動機の単独損壊であり、波及事故や人身・他物件被害を伴わないため、報告対象に該当しません。
(5) 落雷による破損であっても、一般送配電事業者に供給支障を発生させているため、第$5$号(供給支障事故)に該当し報告を要します(なお、原因が自然現象であるため速報のみで詳報提出は免除されますが、事故報告自体は義務付けられます)。
したがって、報告に該当しないものは(4)となります。
【令和5年上期・問2】事故の定義及び事故報告
次の文章は、「電気関係報告規則」に基づく事故の定義及び事故報告に関する記述である。
a) 「電気火災事故」とは、漏電、短絡、(ア)、その他の電気的要因により建造物、車両その他の工作物(電気工作物を除く。)、山林等に火災が発生することをいう。
b) 「破損事故」とは、電気工作物の変形、損傷若しくは破壊、火災又は絶縁劣化若しくは絶縁破壊が原因で、当該電気工作物の機能が低下又は喪失したことにより、(イ)、その運転が停止し、若しくはその運転を停止しなければならなくなること又はその使用が不可能となり、若しくはその使用を中止することをいう。
c) 「供給支障事故」とは、破損事故又は電気工作物の誤(ウ)若しくは電気工作物を(ウ)しないことにより電気の使用者(当該電気工作物を管理する者を除く。)に対し、電気の供給が停止し、又は電気の使用を緊急に制限することをいう。ただし、電路が自動的に再閉路されることにより電気の供給の停止が終了した場合を除く。
d) 感電により人が病院(エ)した場合は事故報告をしなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)せん絡 (イ)直ちに (ウ)停止 (エ)で治療
(2) (ア)絶縁低下 (イ)制御できず (ウ)操作 (エ)に入院
(3) (ア)せん絡 (イ)制御できず (ウ)停止 (エ)で治療
(4) (ア)せん絡 (イ)直ちに (ウ)操作 (エ)に入院
(5) (ア)絶縁低下 (イ)制御できず (ウ)停止 (エ)で治療
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$1$条(定義)第$2$項及び第$3$条(事故報告)第$1$項第$1$号が根拠となっています。
電気関係報告規則 第1条第2項における用語の定義は次の通りです。
・第$5$号「電気火災事故」:漏電、短絡、「せん絡」、その他の電気的要因により建造物、車両その他の工作物(電気工作物を除く。)、山林等に火災が発生することをいう。
・第$1$号「破損事故」:電気工作物の変形、損傷若しくは破壊、火災又は絶縁劣化若しくは絶縁破壊が原因で、当該電気工作物の機能が低下又は喪失したことにより、「直ちに」、その運転が停止し、若しくはその運転を停止しなければならなくなること又はその使用が不可能となり、若しくはその使用を中止することをいう。
・第$6$号「供給支障事故」:破損事故又は電気工作物の誤「操作」若しくは電気工作物を「操作」しないことにより電気の使用者(当該電気工作物を管理する者を除く。)に対し、電気の供給が停止し、又は電気の使用を緊急に制限することをいう(自動再閉路により供給停止が終了した場合を除く)。
また、電気関係報告規則 第3条第1項第1号において、感電死傷事故の報告基準は「感電その他電気工作物の破損等により人が死亡し、又は病院若しくは診療所に『入院』したとき」と規定されています(単なる通院治療は報告対象外です)。
各選択肢の検討:
(1) (ウ)が停止、(エ)がで治療となっており誤りです。
(2) (ア)が絶縁低下、(イ)が制御できずとなっており誤りです。
(3) (イ)が制御できず、(ウ)が停止、(エ)がで治療となっており誤りです。
(4) (ア)せん絡、(イ)直ちに、(ウ)操作、(エ)に入院であり、第$1$条第$2$項及び第$3$条第$1$項第$1$号の規定と完全に一致しており正しいです。
(5) (ア)が絶縁低下、(イ)が制御できず、(ウ)が停止、(エ)がで治療となっており誤りです。
したがって、正しいものは(4)となります。
【令和2年・問2】事故報告の対象事象
受電電圧$6.6\text{ kV}$の自家用電気工作物を設置する事業場において発生した次の事故事例のうち、「電気関係報告規則」に基づく報告を要しないものはどれか。
(1) 自家用電気工作物の破損事故に伴う構内$1$号柱の倒壊により道路をふさぎ、長時間の交通障害を起こした。
(2) 保修作業員が、作業中誤って分電盤内の低圧$200\text{ V}$の端子に触れて感電負傷し、治療のため$3$日間入院した。
(3) 電圧$100\text{ V}$の屋内配線の漏電により火災が発生し、建屋が全焼した。
(4) 従業員が、操作を誤って高圧の誘導電動機を損壊させた。
(5) 落雷により高圧負荷開閉器が破損し、電気事業者に供給支障を発生させたが、電気火災は発生せず、また、感電死傷者は出なかった。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項各号が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項第4号において、主要電気工作物の破損事故として報告義務がある需要設備は電圧 $10\,000\text{ V}$ 以上のものに限られます。
本問の受電電圧 $6.6\text{ kV}$ の事業場において、構内の高圧誘導電動機を誤操作により損壊させた事故は、構内設備の単独損傷にとどまり、外部の電気事業者への波及事故(第$5$号)、死傷者(第$1$号)、火災(第$2$号)、他者物件損傷・交通障害(第$3$号)のいずれにも該当しないため、報告規則上の事故報告義務はありません。
各選択肢の検討:
(1) 構内柱の倒壊により道路をふさぎ長時間の交通障害を起こしているため、第$3$号に該当し報告を要します。
(2) 低圧 $200\text{ V}$ 端子への感電により $3$日間入院しているため、第$1$号に該当し報告を要します。
(3) 屋内配線の漏電火災により建屋が全焼しているため、第$2$号に該当し報告を要します。
(4) 電圧 $6.6\text{ kV}$ の需要設備における構内誘導電動機の単独損壊であり、報告対象に該当しません(報告を要しないもの)。
(5) 落雷による破損であっても、電気事業者に供給支障を発生させているため、第$5$号に該当し報告を要します。
したがって、報告を要しないものは(4)となります。
【平成26年・問2】自家用電気工作物の変更報告および廃止報告
次の文章は、「電気関係報告規則」に基づく自家用電気工作物の報告に関する記述である。
自家用電気工作物(原子力発電工作物を除く。)を設置する者は、次の場合は、遅滞なく、その旨を当該自家用電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に報告しなければならない。
a. 発電所若しくは変電所の(ア)又は送電線路若しくは配電線路の(イ)を変更した場合(電気事業法の規定に基づく、工事計画の認可を受け、又は工事計画の届出をした工事に伴い変更した場合を除く。)
b. 発電所、変電所その他の自家用電気工作物を設置する事業場又は送電線路若しくは配電線路を(ウ)した場合
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)出力 (イ)電圧 (ウ)廃止
(2) (ア)設置場所 (イ)電圧 (ウ)休止
(3) (ア)出力 (イ)周波数 (ウ)廃止
(4) (ア)設置場所 (イ)周波数 (ウ)休止
(5) (ア)出力 (イ)電圧 (ウ)休止
解説
正解は(1)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$4$条(自家用電気工作物の変更の報告等)第$1$項が根拠となっています。
電気関係報告規則 第4条第1項において、自家用電気工作物(原子力発電工作物を除く)を設置する者の変更・廃止報告義務として次のように規定されています。
「第$4$条 自家用電気工作物を設置する者は、次の場合は、遅滞なく、その旨を所轄産業保安監督部長に報告しなければならない。
一 発電所若しくは変電所の『出力』又は送電線路若しくは配電線路の『電圧』を変更した場合(法に基づく工事計画の認可を受け、又は届出をした工事に伴い変更した場合を除く。)
二 発電所、変電所その他の自家用電気工作物を設置する事業場又は送電線路若しくは配電線路を『廃止』した場合
三 自家用電気工作物を設置する者の氏名若しくは名称又は住所に変更があった場合」
工事計画の事前認可・事前届出を要しない軽微な設備変更(出力や電圧の変更)であっても、電力系統や保安管理の観点から行政庁が現状を把握する必要があるため、変更後に「遅滞なく」報告することが義務付けられています。また、事業場自体の「廃止」についても同様に遅滞ない報告が必要です(「休止」の報告義務規定はありません)。
各選択肢の検討:
(1) (ア)出力、(イ)電圧、(ウ)廃止であり、電気関係報告規則第$4$条第$1$項第$1$号及び第$2$号の規定と完全に一致しており正しいです。
(2) (ア)が設置場所、(ウ)が休止となっており誤りです。
(3) (イ)が周波数となっており誤りです。
(4) (ア)が設置場所、(イ)が周波数、(ウ)が休止となっており誤りです。
(5) (ウ)が休止となっており誤りです。
したがって、正しいものは(1)となります。
【平成22年・問3】事故報告の対象事象
「電気関係報告規則」に基づく、事故報告に関して、受電電圧$6\,600\text{ V}$の自家用電気工作物を設置する事業場における下記(1)から(5)の事故事例のうち、事故報告に該当しないものはどれか。
(1) 自家用電気工作物の破損事故に伴う構内$1$号柱の倒壊により道路をふさぎ、長時間の交通障害を起こした。
(2) 保修作業員が、作業中誤って分電盤内の低圧$200\text{ V}$の端子に触れて感電負傷し、治療のため$3$日間入院した。
(3) 電圧$100\text{ V}$の屋内配線の漏電により火災が発生し、建屋が全焼した。
(4) 従業員が、操作を誤って高圧の誘導電動機を損壊させた。
(5) 落雷により高圧負荷開閉器が破損し、電気事業者に供給支障を発生させたが、電気火災は発生せず、また、感電死傷者は出なかった。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気関係報告規則第$3$条(事故報告)第$1$項各号が根拠となっています。
電気関係報告規則 第3条第1項第4号において、主要電気工作物の破損事故として報告を要する需要設備は電圧 $10\,000\text{ V}$ 以上のものに限られます。
受電電圧 $6\,600\text{ V}$ の自家用需要設備において、従業員の誤操作により高圧誘導電動機を損壊させた事故は、需要設備自体の電圧が $10\,000\text{ V}$ 未満であるため第$4$号に該当しません。また、外部への供給支障(第$5$号)、死傷者(第$1$号)、火災(第$2$号)、他者物件損傷・交通障害(第$3$号)も生じていないため、報告規則上の事故報告義務はありません。
各選択肢の検討:
(1) 構内柱の倒壊により道路をふさぎ長時間の交通障害を引き起こしているため、第$3$号に該当し報告を要します。
(2) 低圧 $200\text{ V}$ 端子への感電により $3$日間入院しているため、第$1$号に該当し報告を要します。
(3) 屋内配線の漏電火災により建屋が全焼しているため、第$2$号に該当し報告を要します。
(4) 電圧 $6\,600\text{ V}$ の需要設備における構内誘導電動機の単独損壊であり、波及事故や人的・物的被害を伴わないため、報告対象に該当しません。
(5) 落雷による破損であっても、電気事業者に供給支障を発生させているため、第$5$号に該当し報告を要します。
したがって、事故報告に該当しないものは(4)となります。
【平成21年・問4】公害等の防止及びPCB含有電気工作物の事故届出
次の文章は、「電気設備技術基準」の公害等の防止について及び「電気関係報告規則」の公害防止等に関する届出についての記述の一部である。
a. (ア)に接続する変圧器を設置する箇所には、(イ)の構外への流出及び地下への浸透を防止するための措置が施されていなければならない。
b. 電気事業者又は自家用電気工作物を設置する者は、(ウ)の破損その他の事故が発生し、(イ)が構内以外に排出された、又は地下に浸透した場合には、事故の発生後可能な限り速やかに事故の状況及び講じた措置の概要を当該(ウ)の設置の場所を管轄する産業保安監督部長へ届け出なければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)及び(ウ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) (ア)中性点非接地式電路 (イ)絶縁油 (ウ)変圧器
(2) (ア)中性点非接地式電路 (イ)ポリ塩化ビフェニル (ウ)ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物
(3) (ア)使用電圧が$100\,000\text{ V}$以上の電路 (イ)絶縁油 (ウ)ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物
(4) (ア)使用電圧が$100\,000\text{ V}$以上の電路 (イ)ポリ塩化ビフェニル (ウ)変圧器
(5) (ア)中性点直接接地式電路 (イ)絶縁油 (ウ)変圧器
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第$19$条(公害等の防止)第$2$項、及び「電気関係報告規則」第$3$条の$2$(公害防止等に関する届出)が根拠となっています。
電気設備に関する技術基準を定める省令 第19条第2項において、次のように規定されています。
「使用電圧が$100\,000\text{ V}$ 以上の電路に接続する変圧器を設置する箇所には、絶縁油の構外への流出及び地下への浸透を防止するための措置が施されていなければならない。」
油入変圧器の大量の絶縁油が事故により流出すると環境汚染を引き起こすため、$100\,000\text{ V}$($100\text{ kV}$)以上の大容量変圧器の周囲には油流出防止堤(オイルパン)等の設置が義務付けられています。
また、電気関係報告規則 第3条の2において、次のように規定されています。
「電気事業者又は自家用電気工作物を設置する者は、ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物の破損その他の事故が発生し、ポリ塩化ビフェニル又はポリ塩化ビフェニルを含有する絶縁油が構内以外に排出され、又は地下に浸透したときは、事故の発生後可能な限り速やかに事故の状況及び講じた措置の概要を所轄産業保安監督部長へ届け出なければならない。」
各選択肢の検討:
(1) (ア)が中性点非接地式電路、(ウ)が変圧器となっており誤りです。
(2) (ア)が中性点非接地式電路、(イ)がポリ塩化ビフェニルとなっており誤りです(aの条文は絶縁油の流出防止措置)。
(3) (ア)使用電圧が$100\,000\text{ V}$以上の電路、(イ)絶縁油、(ウ)ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物であり、省令第$19$条第$2$項及び報告規則第$3$条の$2$の規定と完全に一致しており正しいです。
(4) (イ)がポリ塩化ビフェニル、(ウ)が変圧器となっており誤りです。
(5) (ア)が中性点直接接地式電路、(ウ)が変圧器となっており誤りです。
したがって、正しいものは(3)となります。
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