電験3種(法規)の頻出問題である「A・B・C・D種接地工事」の施設基準・省略要件について解説します。
- A・B・C・D種接地工事の攻略ポイント
- 【令和7年下期・問3、平成23年・問3】電気設備技術基準における保安原則と接地(異常時電位上昇等の防止)
- 【令和7年下期・問4】電気設備技術基準の解釈における機械器具の接地基準および施設・省略要件
- 【令和4年上期・問3】高圧架空電線路における開閉器(PAS)・避雷器(LA)等の接地工事基準
- 【令和元年・問6】接地工事の施工方法および水道管路・建物鉄骨等の接地極利用基準
- 【平成30年・問5】変圧器のB種接地工事における接地抵抗値の算定基準と遮断時間要件
- 【平成28年・問2】保安上および機能上必要な電路の接地点並びに計器用変成器等の接地工事基準
- 【平成27年・問5】高圧・特別高圧と低圧を結合する変圧器のB種接地工事の施設箇所
- 【平成25年・問4】機械器具の金属製外箱等における接地工事の省略要件
- 【平成24年・問6】接地工事の施工基準・接地抵抗値の緩和および特別高圧計器用変成器の接地種別
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A・B・C・D種接地工事の攻略ポイント
電験3種の法規科目において、電気設備の接地工事に関する出題は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第$10$条(保安原則)をはじめ、「電気設備の技術基準の解釈」第$17$条(接地工事の種類及び施設方法)、第$18$条(金属製水道管路及び鉄骨等の接地極)、第$19$条(電路の接地)、第$24$条(変圧器の接地)、第$28$条(計器用変成器等の接地)、第$29$条(機械器具の鉄台等の接地及び省略要件)、第$37$条(避雷器の施設)など多岐にわたる条文から毎年極めて高い頻度で出題されます。
出題形式は条文中の重要語句や数値の空欄穴埋め問題、および接地工事の施工例における正誤判定問題が中心です。特にA種〜D種の接地抵抗値と接地線太さ、漏電遮断器設置による緩和要件、機械器具外箱の接地省略要件、水道管路や建物鉄骨の接地極利用要件、計器用変成器$2$次側電路の接地種別(特別高圧はA種、高圧はD種)などは頻出の引っかけポイントです。過去問を解く前に、以下の整理表で体系的に確認してください。
施設基準・省略要件
電気設備の技術基準の解釈第$17$条に基づき、接地工事の種類(A種、B種、C種、D種)ごとの接地抵抗値、接地線の太さ、適用対象、および低圧電路の地絡自動遮断装置による抵抗値の緩和要件を整理した表です。
| 接地工事の種類 | 接地抵抗値(原則) | 低圧地絡遮断装置による緩和要件 | 接地線の太さ・引張強さ | 主な適用設備・対象箇所 |
|---|---|---|---|---|
| A種接地工事 | $10\text{ }\Omega$ 以下 | 緩和規定なし | 引張強さ $1.04\text{ kN}$ 以上、直径 $2.6\text{ mm}$ 以上の軟銅線(高圧避雷器接地線は断面積 $14\text{ mm}^2$ 以上) | 高圧・特別高圧機械器具の鉄台・外箱、特別高圧計器用変成器の$2$次側電路、避雷器(LA)、高圧電路の保安設備 |
| B種接地工事 | $\dfrac{150}{I_1}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下(混触時対地電圧の上限 $150\text{ V}$) | 高圧電路の自動遮断時間に応じた緩和: ・$1$秒を超え$2$秒以内に自動遮断:$\dfrac{300}{I_1}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下 ・$1$秒以内に自動遮断:$\dfrac{600}{I_1}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下 |
引張強さ $2.46\text{ kN}$ 以上、直径 $4.0\text{ mm}$ 以上の軟銅線(高圧と低圧を結合する場合は引張強さ $1.04\text{ kN}$ 以上、直径 $2.6\text{ mm}$ 以上) | 高圧・特別高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の低圧側中性点(または $300\text{ V}$ 以下低圧側の$1$端子、混触防止板) |
| C種接地工事 | $10\text{ }\Omega$ 以下 | 低圧電路において地絡を生じた場合に、$0.5$秒以内に自動遮断する装置を施設するときは $500\text{ }\Omega$ 以下 | 引張強さ $0.39\text{ kN}$ 以上、直径 $1.6\text{ mm}$ 以上の軟銅線 | $300\text{ V}$ を超える低圧機械器具の金属製外箱・鉄台、金属管配線、金属ダクト工事等 |
| D種接地工事 | $100\text{ }\Omega$ 以下 | 低圧電路において地絡を生じた場合に、$0.5$秒以内に自動遮断する装置を施設するときは $500\text{ }\Omega$ 以下 | 引張強さ $0.39\text{ kN}$ 以上、直径 $1.6\text{ mm}$ 以上の軟銅線 | $300\text{ V}$ 以下の低圧機械器具の金属製外箱・鉄台、高圧計器用変成器の$2$次側電路、金属管配線等 |
機械器具の金属製外箱等における接地工事の省略要件
電気設備の技術基準の解釈第$29$条第$2$項に規定される、低圧機械器具の金属製外箱等の接地工事を省略できる要件と、試験で問われる引っかけパターンを整理した表です。
| 省略要件の区分 | 具体的な規定要件 | 引っかけパターン・誤答例 |
|---|---|---|
| 対地電圧・乾燥場所 | 直流の対地電圧が $150\text{ V}$ 以下又は交流の対地電圧が $150\text{ V}$ 以下の機械器具を、乾燥した場所に施設する場合 | 「対地電圧 $300\text{ V}$ 以下」「湿気の多い場所でも可」とする誤り |
| 絶縁性の取扱場所 | 低圧用の機械器具を乾燥した木製の床その他これに類する絶縁性の物の上で取り扱うように施設する場合 | 「コンクリート床」「鉄骨上」とする誤り |
| 二重絶縁構造 | 電気用品安全法の適用を受ける二重絶縁構造の機械器具を施設する場合 | 「過負荷保護装置付」「全閉型構造」とのすり替え |
| 絶縁変圧器の施設 | 電源側に絶縁変圧器($2$次側線間電圧が $300\text{ V}$ 以下、容量が $3\text{ kV}\cdot\text{A}$ 以下)を施設し、かつ負荷側電路を接地しない場合 | 「単巻変圧器を使用」「$2$次側電路を接地する」「容量 $5\text{ kV}\cdot\text{A}$」とする誤り |
| 漏電遮断器の施設 | 水気のある場所以外の場所に施設する低圧機械器具の電路に、漏電遮断器(定格感度電流 $15\text{ mA}$ 以下、動作時間 $0.1$秒以下の電流動作型)を施設する場合 | 「水気のある場所でも省略可」「定格感度電流 $30\text{ mA}$」「動作時間 $0.5$秒」とする誤り(水気のある場所は省略不可) |
| 対地抵抗値 | 機械器具の金属製外箱等の大地との間の電気抵抗値が、C種は $10\text{ }\Omega$ 以下、D種は $100\text{ }\Omega$ 以下($0.5$秒遮断時は $500\text{ }\Omega$ 以下)である場合 | 「C種で $80\text{ }\Omega$ だから省略できる」「D種で $1\,200\text{ }\Omega$ だから省略できる」とする誤り |
接地点・接地極および変成器の施設要件
電路の接地点(解釈第$19$条)、変圧器のB種接地箇所(解釈第$24$条)、計器用変成器の接地(解釈第$28$条)、水道管路・建物鉄骨等の接地極利用(解釈第$18$条)に関する重要条文を対比整理した表です。
| 項目・条文 | 規定内容・基準値 | 引っかけ・注意事項 |
|---|---|---|
| 電路の接地点(第$19$条) | ・電路の中性点(使用電圧 $300\text{ V}$ 以下で中性点に施し難いときは$1$端子) ・特別高圧の直流電路、燃料電池電路に接続する直流電路 ・電子機器に接続する使用電圧 $150\text{ V}$ 以下の電路 |
「対地電圧 $300\text{ V}$」「交流電路」とのすり替え |
| 変圧器のB種接地(第$24$条) | 高圧・特別高圧と低圧を結合する変圧器の接地箇所: ① 低圧側の中性点 ② 使用電圧 $300\text{ V}$ 以下の場合は低圧側の$1$端子(中性点接地が困難な場合) ③ 低圧電路が非接地の場合は金属製混触防止板 |
「高圧側中性点」「接地板」「使用電圧 $150\text{ V}$」とのすり替え |
| 計器用変成器の接地(第$28$条) | ・特別高圧計器用変成器の$2$次側電路:A種接地工事 ・高圧計器用変成器の$2$次側電路:D種接地工事 |
特別高圧計器用変成器$2$次側を「D種接地工事」とする誤り(頻出) |
| 金属製水道管路の接地極(第$18$条) | ・大地との間の電気抵抗値が $3\text{ }\Omega$ 以下:A種、B種、C種、D種接地工事の接地極に使用可(分岐点から $5\text{ m}$ 以内) ・大地との間の電気抵抗値が $5\text{ }\Omega$ 以下:C種、D種接地工事の接地極に使用可(分岐点から $5\text{ m}$ 以内、独立管路等) |
C種・D種の原則基準は $3\text{ }\Omega$ 以下であり、$5\text{ }\Omega$ を無条件適用としない点に注意 |
| 建物の鉄骨等の接地極(第$18$条) | ・大地との間の電気抵抗値が $2\text{ }\Omega$ 以下:非接地式高圧電路の機械器具A種接地工事、非接地式高圧と低圧を結合する変圧器B種接地工事の接地極に使用可 ・鉄骨造建物の鉄骨:等電位ボンディング等によりD種接地工事の接地極に使用可 |
「$5\text{ }\Omega$ 以下の鉄骨をA種に使用できる」とする誤り |
| 人が触れる場所の接地線(第$17$条) | 人が触れるおそれがある場所で鉄柱等に沿って施設する場合、絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線 OW を除く)又は通信用以外のケーブルを使用し、地下 $0.75\text{ m}$ 以上の深さに埋設すること | 「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を使用できる」「地下 $0.5\text{ m}$」とする誤り |
【令和7年下期・問3、平成23年・問3】電気設備技術基準における保安原則と接地(異常時電位上昇等の防止)
次の文章は、「電気設備技術基準」における、電気設備の保安原則に関する記述の一部である。
a) 電気設備の必要な箇所には、異常時の(ア)、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、(イ)その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電路に係る部分にあっては、この基準の別の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。
b) 電気設備に(イ)を施す場合は、電流が安全かつ確実に(ウ)ことができるようにしなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)電位上昇 (イ)絶縁 (ウ)遮断される
(2) (ア)過熱 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる
(3) (ア)過電流 (イ)絶縁 (ウ)遮断される
(4) (ア)電位上昇 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる
(5) (ア)過電流 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第$10$条(電気設備の保安原則)が根拠となっています。
電気設備に関する技術基準を定める省令 第10条において、次のように規定されています。
「第$10$条 電気設備の必要な箇所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電路に係る部分にあっては、この基準の別の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。
$2$ 電気設備に接地を施す場合は、電流が安全かつ確実に大地に通ずることができるようにしなければならない。」
条文の趣旨として、落雷や混触事故等による異常な電位の上昇から人体や設備を防護するための基本措置は「接地」であり、接地工事を施設する場合は地絡電流や雷サージ電流を安全・確実に大地へ放流できる構造・抵抗値であることが求められています。
各選択肢の検討:
(1) (イ)が絶縁、(ウ)が遮断されるとなっており、第$10$条の接地規定と異なるため誤りです。
(2) (ア)が過熱となっており、異常時の電位上昇ではないため誤りです。
(3) (ア)が過電流、(イ)が絶縁、(ウ)が遮断されるとなっており誤りです。
(4) (ア)電位上昇、(イ)接地、(ウ)大地に通ずるであり、省令第$10$条の条文記述と完全に一致しており正しいです。
(5) (ア)が過電流となっており誤りです。
したがって、正しいものは(4)となります。
【令和7年下期・問4】電気設備技術基準の解釈における機械器具の接地基準および施設・省略要件
次の文章は、電気設備の接地に関する記述であるが、「電気設備技術基準の解釈」から判断して不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 使用電圧 $200\text{ V}$ の機械器具の鉄台に施す接地工事の接地抵抗値を $90\text{ }\Omega$ とした。
(2) 使用電圧 $100\text{ V}$ の機械器具を屋内の乾燥した場所で使用するので、その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
(3) 使用電圧 $440\text{ V}$ の機械器具に電気を供給する電路に動作時間が $0.1$秒の漏電遮断器が施設されているので、その機械器具の鉄台の接地工事の接地抵抗値を $300\text{ }\Omega$ とした。
(4) 水気のある場所で使用する使用電圧 $100\text{ V}$ の機械器具に電気を供給する電路に動作時間が $0.1$秒の漏電遮断器が施設されているので、その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
(5) 使用電圧 $3\,300\text{ V}$ の機械器具の鉄台に施す接地工事の接地線に、直径 $2.6\text{ mm}$ の軟銅線を使用した。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$17$条(接地工事の種類及び施設方法)並びに第$29$条(機械器具の鉄台及び金属製外箱の接地)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第29条第2項第五号において、機械器具の金属製外箱等の接地工事を省略できる要件として、「水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具に電気を供給する電路に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器(定格感度電流が $15\text{ mA}$ 以下、動作時間が $0.1$秒以下の電流動作型のものに限る。)を施設する場合」と規定されています。
したがって、水気のある場所で使用する機械器具については、漏電遮断器が施設されていても接地工事を省略することはできません。
各選択肢の検討:
(1) 使用電圧 $200\text{ V}$($300\text{ V}$ 以下)の低圧機械器具の鉄台にはD種接地工事を施す必要があり、その接地抵抗値は原則 $100\text{ }\Omega$ 以下です。本肢では $90\text{ }\Omega$($\le 100\text{ }\Omega$)としているため適切です。
(2) 解釈第$29$条第$2$項第一号において、「交流の対地電圧が $150\text{ V}$ 以下の機械器具を乾燥した場所に施設する場合」は接地工事を省略できると規定されています。使用電圧 $100\text{ V}$ は対地電圧 $150\text{ V}$ 以下であり、屋内の乾燥した場所で使用するため省略でき適切です。
(3) 使用電圧 $440\text{ V}$($300\text{ V}$ 超)の低圧機械器具にはC種接地工事(原則 $10\text{ }\Omega$ 以下)を施す必要がありますが、解釈第$17$条第$1$項第三号において「低圧電路において地絡を生じた場合に $0.5$秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは $500\text{ }\Omega$ 以下」と緩和されます。本肢では動作時間 $0.1$秒($\le 0.5$秒)の漏電遮断器を施設し、接地抵抗値を $300\text{ }\Omega$($\le 500\text{ }\Omega$)としているため適切です。
(4) 前述の通り、解釈第$29$条第$2$項第五号の漏電遮断器施設による接地省略は「水気のある場所以外の場所」に限定されています。本肢では「水気のある場所で使用する機械器具」の接地工事を省略しているため不適切(法令違反)です。
(5) 使用電圧 $3\,300\text{ V}$(高圧)の機械器具の鉄台にはA種接地工事を施す必要があります。解釈第$17$条第$1$項第一号において、A種接地工事の接地線には「引張強さ $1.04\text{ kN}$ 以上の容易に腐食し難い金属線又は直径 $2.6\text{ mm}$ 以上の軟銅線」を使用することと規定されているため適切です。
したがって、不適切なものは(4)となります。
【令和4年上期・問3】高圧架空電線路における開閉器(PAS)・避雷器(LA)等の接地工事基準
次の文章は、高圧架空電線路に施設された機械器具等の接地工事の事例に関する記述である。「電気設備技術基準の解釈」の規定上、不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 高圧架空電線路に施設した避雷器(以下「LA」という。)の接地工事を $14\text{ mm}^2$ の軟銅線を用いて施設した。
(2) 高圧架空電線路に施設された柱上気中開閉器(以下「PAS」という。)の制御装置(定格制御電圧 $\text{AC}100\text{ V}$)の金属製外箱の接地端子に $5.5\text{ mm}^2$ の軟銅線を接続し、D種接地工事を施した。
(3) 高圧架空電線路にPAS(VT・LA内蔵形)が施設されている。この内蔵されているLAの接地線及び高圧計器用変成器(零相変流器)の$2$次側電路は、PASの金属製外箱の接地端子に接続されている。この接地端子にD種接地工事(接地抵抗値 $70\text{ }\Omega$)を施した。なお、VTとは計器用変圧器である。
(4) 高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が $750\text{ kW}$ の需要場所の引込口に施設したLAにA種接地工事を施した。
(5) 木柱の上であって人が触れるおそれがない高さの高圧架空電線路に施設されたPASの金属製外箱の接地端子にA種接地工事を施した。なお、このPASにLAは内蔵されていない。
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$17$条(接地工事の種類及び施設方法)、第$28$条(計器用変成器の接地)、第$29$条(機械器具の鉄台等の接地)、並びに第$37$条(避雷器の施設)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第37条において、避雷器(LA)にはA種接地工事(接地抵抗値 $10\text{ }\Omega$ 以下、高圧架空電線路の避雷器接地線は断面積 $14\text{ mm}^2$ 以上の軟銅線)を施すことが定められています。
PASに避雷器(LA)が内蔵されている場合、その避雷器の接地線がPAS外箱の接地端子に共通接続されているため、当該端子に施す接地工事は避雷器の接地要件を満たすA種接地工事でなければなりません。本問(3)のようにD種接地工事(接地抵抗値 $70\text{ }\Omega$)を施すことは重大な保安上の不適合となります。
各選択肢の検討:
(1) 解釈第$28$条第$1$項第二号及び第$37$条において、高圧架空電線路に施設する避雷器のA種接地工事の接地線には、断面積 $14\text{ mm}^2$ 以上の軟銅線を使用することと規定されているため適切です。
(2) PASの制御装置は定格制御電圧が $\text{AC}100\text{ V}$($300\text{ V}$ 以下)の低圧機械器具であるため、解釈第$29$条第$1$項第三号によりD種接地工事を施します。接地線には直径 $1.6\text{ mm}$(断面積約 $2.0\text{ mm}^2$)以上の軟銅線が必要であり、$5.5\text{ mm}^2$ の軟銅線を使用しているため適切です。
(3) 前述の通り、PASに内蔵された避雷器(LA)の接地線が外箱接地端子に接続されている場合、その接地端子にはA種接地工事を施さなければなりません。これをD種接地工事(接地抵抗値 $70\text{ }\Omega$)とすることは規定に違反しており不適切です。
(4) 解釈第$37$条第$1$項第三号において、高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が $500\text{ kW}$ 以上の需要場所の引込口には避雷器を施設することが義務付けられており、受電電力 $750\text{ kW}$ の引込口LAにA種接地工事を施しているため適切です。
(5) 高圧機械器具であるPASの金属製外箱には、解釈第$29$条第$1$項第一号によりA種接地工事を施すことと定められているため適切です。
したがって、不適切なものは(3)となります。
【令和元年・問6】接地工事の施工方法および水道管路・建物鉄骨等の接地極利用基準
次の文章は、接地工事に関する工事例である。「電気設備技術基準の解釈」に基づき正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) C種接地工事を施す金属体と大地との間の電気抵抗値が $80\text{ }\Omega$ であったので、C種接地工事を省略した。
(2) D種接地工事の接地抵抗値を測定したところ $1\,200\text{ }\Omega$ であったので、低圧電路において地絡を生じた場合に $0.5$秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設することとした。
(3) D種接地工事に使用する接地線に直径 $1.2\text{ mm}$ の軟銅線を使用した。
(4) 鉄骨造の建物において、当該建物の鉄骨を、D種接地工事の接地極に使用するため、建物の鉄骨の一部を地中に埋設するとともに、等電位ボンディングを施した。
(5) 地中に埋設され、かつ、大地との間の電気抵抗値が $5\text{ }\Omega$ 以下の値を保っている金属製水道管路を、C種接地工事の接地極に使用した。
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$17$条(接地工事の種類及び施設方法)、第$18$条(金属製水道管路及び鉄骨等の接地極)、並びに第$29$条(機械器具の鉄台等の接地)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第18条第4項・第5項において、鉄骨造の建物において、建物の鉄骨その他の金属体を接地極として使用する場合、鉄骨の一部を地中に埋設するとともに等電位ボンディング等の保安措置を講じることで、D種接地工事(低圧電気設備等)の接地極として使用することができる旨が規定されています。
各選択肢の検討:
(1) 解釈第$29$条第$2$項第六号において、C種接地工事を施すべき金属体と大地との間の電気抵抗値が $10\text{ }\Omega$ 以下である場合に限り、C種接地工事を施したものとみなして省略できます。本肢の $80\text{ }\Omega$ では省略できないため誤りです。
(2) 解釈第$17$条第$1$項第四号において、D種接地工事の接地抵抗値は原則 $100\text{ }\Omega$ 以下であり、低圧電路に地絡時 $0.5$秒以内に自動遮断する装置を設けた場合でも上限は $500\text{ }\Omega$ 以下までしか緩和されません。測定値が $1\,200\text{ }\Omega$ では遮断装置を設けても基準を満たさないため誤りです。
(3) 解釈第$17$条第$1$項第四号において、D種接地工事の接地線には「引張強さ $0.39\text{ kN}$ 以上の容易に腐食し難い金属線又は直径 $1.6\text{ mm}$ 以上の軟銅線」を使用することと規定されています。直径 $1.2\text{ mm}$ は細すぎるため誤りです。
(4) 解釈第$18$条第$4$項・第$5$項に基づき、鉄骨造建物の鉄骨を地中に埋設し、等電位ボンディングを施してD種接地工事の接地極に使用する施工は適合しており正しいです。
(5) 解釈第$18$条第$1$項において、金属製水道管路を接地極に使用する場合、原則として大地との間の電気抵抗値は $3\text{ }\Omega$ 以下を保っている必要があります。第$2$項の例外規定($5\text{ }\Omega$ 以下)は、管路の状況や他の接地極からの離隔など極めて限定的な要件を満たす場合に限られ、一般に $5\text{ }\Omega$ の水道管路をそのままC種接地工事の接地極とすることは認められないため誤りです。
したがって、正しいものは(4)となります。
【平成30年・問5】変圧器のB種接地工事における接地抵抗値の算定基準と遮断時間要件
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく接地工事の種類及び施工方法に関する記述である。
B種接地工事の接地抵抗値は次の表に規定する値以下であること。
| 接地工事を施す変圧器の種類 | 当該変圧器の高圧側又は特別高圧側の電路と低圧側の電路との(ア)により、低圧電路の対地電圧が(イ)$\text{V}$ を超えた場合に、自動的に高圧又は特別高圧の電路を遮断する装置を設ける場合の遮断時間 | 接地抵抗値 $\text{[}\Omega\text{]}$ |
|---|---|---|
| 高圧又は $35\,000\text{ V}$ 以下の特別高圧の電路と低圧電路を結合するもの | 下記以外の場合 | $\dfrac{\text{(イ)}}{I}$ |
| $1$秒を超え$2$秒以下 | $\dfrac{300}{I}$ | |
| $1$秒以下 | $\dfrac{\text{(ウ)}}{I}$ |
(備考)$I$ は、当該変圧器の高圧側又は特別高圧側の電路の(エ)電流(単位:$\text{A}$)
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)混触 (イ)$150$ (ウ)$600$ (エ)$1$線地絡
(2) (ア)接近 (イ)$200$ (ウ)$600$ (エ)許容
(3) (ア)混触 (イ)$200$ (ウ)$400$ (エ)$1$線地絡
(4) (ア)接近 (イ)$150$ (ウ)$400$ (エ)許容
(5) (ア)混触 (イ)$150$ (ウ)$400$ (エ)許容
解説
正解は(1)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$17$条第$2$項第$1$号($17-1$表:B種接地工事の接地抵抗値)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第17条第2項第1号において、次のように規定されています。
変圧器の高圧巻線又は特別高圧巻線と低圧巻線が「混触」した際、高圧側の高い対地電圧が低圧電路へ侵入し、低圧電路の対地電圧が上昇して感電や火災を引き起こす危険があります。これを防ぐために施すB種接地工事の接地抵抗値 $R_B\text{ [}\Omega\text{]}$ は、高圧側電路の「$1$線地絡電流 $I\text{ [A]}$」を用いて算定されます。
混触により低圧電路の対地電圧が「$150\text{ V}$」を超えた場合に、自動的に高圧電路等を遮断する装置の遮断時間に応じた許容上限値は以下の通りです。
・自動遮断装置がない場合(または$2$秒を超える場合):$\dfrac{150}{I}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下(対地電圧上限 $150\text{ V}$)
・$1$秒を超え$2$秒以内に自動遮断する場合:$\dfrac{300}{I}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下(対地電圧上限 $300\text{ V}$)
・$1$秒以内に自動遮断する場合:$\dfrac{600}{I}\text{ [}\Omega\text{]}$ 以下(対地電圧上限 $600\text{ V}$)
したがって、空白箇所に当てはまる数値・用語は、(ア)混触、(イ)$150$、(ウ)$600$、(エ)$1$線地絡となります。
各選択肢の検討:
(1) (ア)混触、(イ)$150$、(ウ)$600$、(エ)$1$線地絡であり、解釈第$17$条第$2$項第$1$号($17-1$表)の規定と完全に一致しており正しいです。
(2) (ア)が接近、(イ)が$200$、(エ)が許容電流となっており誤りです。
(3) (イ)が$200$、(ウ)が$400$となっており誤りです。
(4) (ア)が接近、(ウ)が$400$、(エ)が許容となっており誤りです。
(5) (ウ)が$400$、(エ)が許容となっており誤りです。
したがって、正しいものは(1)となります。
【平成28年・問2】保安上および機能上必要な電路の接地点並びに計器用変成器等の接地工事基準
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく電路に係る部分に接地工事を施す場合の、接地点に関する記述である。
a) 電路の保護装置の確実な動作の確保、異常電圧の抑制又は対地電圧の低下を図るために必要な場合は、次の各号に掲げる場所に接地を施すことができる。
① 電路の中性点((ア)電圧が $300\text{ V}$ 以下の電路において中性点に接地を施し難いときは、電路の一端子)
② 特別高圧の(イ)電路
③ 燃料電池の電路又はこれに接続する(イ)電路
b) 高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次の各号によりB種接地工事を施すこと。
① 低圧側の中性点
② 低圧電路の(ア)電圧が $300\text{ V}$ 以下の場合において、接地工事を低圧側の中性点に施し難いときは、低圧側の$1$端子
c) 高圧計器用変成器の$2$次側電路には、(ウ)接地工事を施すこと。
d) 電子機器に接続する(ア)電圧が(エ)$\text{V}$ 以下の電路、その他機能上必要な場所において、電路に接地を施すことにより、感電、火災その他の危険を生じることのない場合には、電路に接地を施すことができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)使用 (イ)直流 (ウ)A種 (エ)$300$
(2) (ア)対地 (イ)交流 (ウ)A種 (エ)$150$
(3) (ア)使用 (イ)直流 (ウ)D種 (エ)$150$
(4) (ア)対地 (イ)交流 (ウ)D種 (エ)$300$
(5) (ア)使用 (イ)交流 (ウ)A種 (エ)$150$
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$19$条(電路の接地)及び第$28$条(計器用変成器の接地)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第19条第1項において、保護装置の確実な動作等のために接地できる電路として、電路の中性点(「使用電圧」が $300\text{ V}$ 以下の電路において中性点に接地を施し難いときは電路の$1$端子)、特別高圧の「直流」電路、燃料電池電路に接続する「直流」電路が規定されています。
また、解釈第$28$条第$1$項において、高圧計器用変成器の$2$次側電路には「D種」接地工事を施すこと(特別高圧計器用変成器の$2$次側電路にはA種接地工事)と定められています。
さらに、解釈第$19$条第$2$項において、電子機器に接続する使用電圧が「$150\text{ V}$」以下の電路その他機能上必要な場所において、危険を生じるおそれがない場合は電路に接地を施すことができると規定されています。
各選択肢の検討:
(1) (ウ)が高圧計器用変成器であるにもかかわらずA種となっており、(エ)も$300$となっているため誤りです。
(2) (ア)が対地、(イ)が交流、(ウ)がA種となっており誤りです。
(3) (ア)使用、(イ)直流、(ウ)D種、(エ)$150$ であり、解釈第$19$条及び第$28$条の規定と完全に一致しており正しいです。
(4) (ア)が対地、(イ)が交流、(エ)が$300$ となっており誤りです。
(5) (イ)が交流、(ウ)がA種となっており誤りです。
したがって、正しいものは(3)となります。
【平成27年・問5】高圧・特別高圧と低圧を結合する変圧器のB種接地工事の施設箇所
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく、高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器(鉄道若しくは軌道の信号用変圧器又は電気炉若しくは電気ボイラーその他の常に電路の一部を大地から絶縁せずに使用する負荷に電気を供給する専用の変圧器を除く。)に施す接地工事に関する記述の一部である。
高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次のいずれかの箇所に(ア)接地工事を施すこと。
a. 低圧側の中性点
b. 低圧電路の使用電圧が(イ)$\text{V}$ 以下の場合において、接地工事を低圧側の中性点に施し難いときは、(ウ)の$1$端子
c. 低圧電路が非接地である場合においては、高圧巻線又は特別高圧巻線と低圧巻線との間に設けた金属製の(エ)
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)B種 (イ)$150$ (ウ)低圧側 (エ)混触防止板
(2) (ア)A種 (イ)$150$ (ウ)低圧側 (エ)接地板
(3) (ア)A種 (イ)$300$ (ウ)高圧側又は特別高圧側 (エ)混触防止板
(4) (ア)B種 (イ)$300$ (ウ)高圧側又は特別高圧側 (エ)接地板
(5) (ア)B種 (イ)$300$ (ウ)低圧側 (エ)混触防止板
解説
正解は(5)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$24$条(高圧又は特別高圧と低圧の混触による危険防止施設)第$1$項が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第24条第1項において、次のように規定されています。
「第$24$条 高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次の各号のいずれかの箇所にB種接地工事を施すこと。
一 低圧側の中性点
二 低圧電路の使用電圧が $300\text{ V}$ 以下の場合において、接地工事を低圧側の中性点に施し難いときは、低圧側の$1$端子
三 低圧電路が非接地である場合においては、高圧巻線又は特別高圧巻線と低圧巻線との間に設けた金属製の混触防止板」
高低圧の混触時に低圧電路の電位上昇を抑えるための変圧器接地は「B種接地工事」です。接地箇所は原則として低圧側の中性点ですが、単相$2$線式や三相$\Delta$結線など中性点が引き出せない場合であって低圧電路の使用電圧が $300\text{ V}$ 以下のときは、低圧側の$1$端子への接地が認められています。また、病院の手術室や特定の産業設備などで低圧電路を非接地電路(絶縁電路)として運用する場合は、巻線間に「混触防止板」を配置し、この混触防止板にB種接地工事を施します。
各選択肢の検討:
(1) (イ)が $150\text{ V}$ となっており誤りです。
(2) (ア)がA種、(イ)が $150\text{ V}$、(エ)が接地板となっており誤りです。
(3) (ア)がA種、(ウ)が高圧側又は特別高圧側となっており誤りです。
(4) (ウ)が高圧側又は特別高圧側、(エ)が接地板となっており誤りです。
(5) (ア)B種、(イ)$300$、(ウ)低圧側、(エ)混触防止板であり、解釈第$24$条第$1$項の規定と完全に一致しており正しいです。
したがって、正しいものは(5)となります。
【平成25年・問4】機械器具の金属製外箱等における接地工事の省略要件
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づき、機械器具(小出力発電設備である燃料電池発電設備を除く。)の金属製外箱等に接地工事を施さないことができる場合の記述の一部である。
a. 電気用品安全法の適用を受ける(ア)の機械器具を施設する場合
b. 低圧用の機械器具に電気を供給する電路の電源側に(イ)($2$次側線間電圧が $300\text{ [V]}$ 以下であって、容量が $3\text{ [kV}\cdot\text{A]}$ 以下のものに限る。)を施設し、かつ、当該(イ)の負荷側の電路を接地しない場合
c. 水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具に電気を供給する電路に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器(定格感度電流が(ウ)$\text{[mA]}$ 以下、動作時間が(エ)秒以下の電流動作型のものに限る。)を施設する場合
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)二重絶縁の構造 (イ)絶縁変圧器 (ウ)$15$ (エ)$0.3$
(2) (ア)二重絶縁の構造 (イ)絶縁変圧器 (ウ)$15$ (エ)$0.1$
(3) (ア)過負荷保護装置付 (イ)絶縁変圧器 (ウ)$30$ (エ)$0.3$
(4) (ア)過負荷保護装置付 (イ)単巻変圧器 (ウ)$30$ (エ)$0.1$
(5) (ア)過負荷保護装置付 (イ)単巻変圧器 (ウ)$50$ (エ)$0.1$
解説
正解は(2)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$29$条(機械器具の鉄台及び金属製外箱の接地)第$2$項が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第29条第2項において、機械器具の金属製外箱等に接地工事を施さないことができる場合(接地省略要件)として以下のように規定されています。
・第三号:電気用品安全法の適用を受ける「二重絶縁の構造」の機械器具を施設する場合
・第四号:低圧用の機械器具に電気を供給する電路の電源側に「絶縁変圧器」($2$次側線間電圧が $300\text{ V}$ 以下であって、容量が $3\text{ kV}\cdot\text{A}$ 以下のものに限る。)を施設し、かつ、当該絶縁変圧器の負荷側の電路を接地しない場合
・第五号:水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具に電気を供給する電路に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器(定格感度電流が「$15\text{ mA}$」以下、動作時間が「$0.1$秒」以下の電流動作型のものに限る。)を施設する場合
各選択肢の検討:
(1) (エ)の動作時間が $0.3$秒となっており、正しくは $0.1$秒であるため誤りです。
(2) (ア)二重絶縁の構造、(イ)絶縁変圧器、(ウ)$15$、(エ)$0.1$ であり、解釈第$29$条第$2$項の規定と完全に一致しており正しいです。
(3) (ア)が過負荷保護装置付、(ウ)が$30$、(エ)が$0.3$ となっており誤りです。
(4) (ア)が過負荷保護装置付、(イ)が単巻変圧器、(ウ)が$30$ となっており誤りです。
(5) (ア)が過負荷保護装置付、(イ)が単巻変圧器、(ウ)が$50$ となっており誤りです。
したがって、正しいものは(2)となります。
【平成24年・問6】接地工事の施工基準・接地抵抗値の緩和および特別高圧計器用変成器の接地種別
「電気設備技術基準の解釈」に基づく、接地工事に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 大地との間の電気抵抗値が $2\text{ }\Omega$ 以下の値を保っている建物の鉄骨その他の金属体は、非接地式高圧電路に施設する機械器具等に施すA種接地工事又は非接地式高圧電路と低圧電路を結合する変圧器に施すB種接地工事の接地極に使用することができる。
(2) $22\text{ kV}$ 用計器用変成器の$2$次側電路には、D種接地工事を施さなければならない。
(3) A種接地工事又はB種接地工事に使用する接地線を、人が触れるおそれがある場所で、鉄柱その他の金属体に沿って施設する場合は、接地線には絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)又は通信用ケーブル以外のケーブルを使用しなければならない。
(4) C種接地工事の接地抵抗値は、低圧電路において地絡を生じた場合に、$0.5$秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、$500\text{ }\Omega$ 以下であること。
(5) D種接地工事の接地抵抗値は、低圧電路において地絡を生じた場合に、$0.5$秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、$500\text{ }\Omega$ 以下であること。
解説
正解は(2)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$17$条(接地工事の種類及び施設方法)、第$18$条(金属製水道管路及び鉄骨等の接地極)、並びに第$28$条(計器用変成器の接地)が根拠となっています。
電気設備の技術基準の解釈 第28条第1項において、計器用変成器の$2$次側電路の接地工事は電圧種別に応じて次のように明確に区分されています。
・特別高圧計器用変成器の$2$次側電路:A種接地工事
・高圧計器用変成器の$2$次側電路:D種接地工事
本問の $22\text{ kV}$ は $7\,000\text{ V}$ を超えるため「特別高圧」に該当します。したがって、$22\text{ kV}$ 用計器用変成器の$2$次側電路にはD種接地工事ではなくA種接地工事を施さなければならないため、記述(2)は誤りです。
各選択肢の検討:
(1) 解釈第$18$条第$3$項において、「大地との間の電気抵抗値が $2\text{ }\Omega$ 以下の値を保っている建物の鉄骨その他の金属体は、非接地式高圧電路に施設する機械器具等に施すA種接地工事又は非接地式高圧電路と低圧電路を結合する変圧器に施すB種接地工事の接地極に使用することができる」と規定されており正しいです。
(2) 前述の通り、$22\text{ kV}$ は特別高圧であるため、計器用変成器の$2$次側電路にはA種接地工事を施す必要があります。D種接地工事とする本肢は誤り(正解肢)です。
(3) 解釈第$17$条第$3$項第二号において、A種又はB種接地工事の接地線を人が触れるおそれがある場所で鉄柱等に沿って施設する場合、接地線には「絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線 OW を除く)又は通信用ケーブル以外のケーブルを使用すること」と定められており正しいです。
(4) 解釈第$17$条第$1$項第三号において、C種接地工事の接地抵抗値(原則 $10\text{ }\Omega$ 以下)は、低圧電路に地絡時 $0.5$秒以内に自動遮断する装置を施設するときは $500\text{ }\Omega$ 以下に緩和されるため正しいです。
(5) 解釈第$17$条第$1$項第四号において、D種接地工事の接地抵抗値(原則 $100\text{ }\Omega$ 以下)は、低圧電路に地絡時 $0.5$秒以内に自動遮断する装置を施設するときは $500\text{ }\Omega$ 以下に緩和されるため正しいです。
したがって、誤っているものは(2)となります。
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