【電験3種・法規】頻出問題「低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類(金属管・金属ダクト・ライティングダクト工事)」の攻略

電験3種(法規)の頻出問題である「低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類(金属管・金属ダクト・ライティングダクト工事)」の攻略方法について解説します。

低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類および施工基準の攻略ポイント

電験3種の法規科目において、低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類および施工基準は、「電気設備の技術基準の解釈」第156条(低圧屋内配線の施設場所並びに工事の種類)、第159条(金属管工事)、第162条(金属ダクト工事)、第165条(ライティングダクト工事)に基づく最頻出テーマです。出題形式は、施設場所の区分(展開場所、点検できる隠ぺい場所、点検できない隠ぺい場所、乾燥・湿気の有無)と使用電圧($300\text{ V}$以下、$300\text{ V}$超過)に応じた工事の適用可否を判定する156-1表の空欄補充、ならびに金属管・金属ダクト・ライティングダクトの施工基準に関する正誤判定・空欄補充問題が中心となります。過去問の演習前に、以下の表で施設場所ごとの工事制限、各ダクト工事の支持点間距離や占有率、接地工事などの技術要件を整理してください。

【電験3種】電技56-61条「感電、火災等の防止」の試験対策と過去問題を解説
電験3種(法規)で出題される電技56-61条「感電、火災等の防止」の試験対策と過去問題を解説します。

用語の意味と代表的な配線工事の種類

低圧屋内配線で用いられる施設場所の区分、および主要な工事種別の定義について整理した表です。

用語・区分 法律上の定義・意味 引っかけパターン・注意点
展開した場所 天井や壁などに遮られることなく、電路の全体が露出して見えている場所 点検口から覗き込める「点検できる隠ぺい場所」との混同
点検できる隠ぺい場所 天井裏や点検口のある壁内など、点検口等を通じて人が容易に点検できる隠ぺい場所 容易に立ち入れない場所や点検口のない密閉空間との混同
点検できない隠ぺい場所 コンクリート埋設部、直張り天井の内部、点検口のない壁内など容易に接近できない場所 金属ダクト工事やライティングダクト工事を施工可能とする誤り
金属ダクト工事 板厚 $1.2\text{ mm}$ 以上の鉄板等で作られた溝状のダクト内に絶縁電線を収める工事 弱電流用ダクトとの混同。電線占有率は原則 $20\text{ \%}$ 以下
ライティングダクト工事 照明器具(スポットライト等)を取り付けるための導電路を内蔵したオープン構造のダクト工事 開口部を上向きや横向きに施設する誤り(原則下向き)
金属線ぴ工事 幅 $5\text{ cm}$ 以下の薄鋼板製溝状保護材に電線を収める工事(小規模モール配線等) $300\text{ V}$ 超過の場所や湿気の多い場所で使用可能とする誤り

施設場所および使用電圧に応じた工事の適用可否

解釈第156条(156-1表)に規定される、低圧屋内配線の施設場所と使用できる工事の種類に関する要約整理表です。

工事の種類 展開した場所 点検できる隠ぺい場所 点検できない隠ぺい場所 使用電圧制限・特記事項
金属管工事、合成樹脂管工事、ケーブル工事 乾燥・湿気とも可 乾燥・湿気とも可 乾燥・湿気とも可 全場所・全電圧区分($300\text{ V}$以下、$300\text{ V}$超)で施設可能な万能工法
金属線ぴ工事 乾燥した場所のみ可 乾燥した場所のみ可 施設不可 使用電圧は $300\text{ V}$ 以下に限る(湿気場所・点検不能場所・$300\text{ V}$超は不可)
金属ダクト工事 乾燥した場所のみ可 乾燥した場所のみ可 施設不可 $300\text{ V}$以下、$300\text{ V}$超とも施設可(湿気場所・点検不能場所は不可)
バスダクト工事 乾燥・湿気とも可 乾燥・湿気とも可 乾燥した場所のみ可(点検不能は一部) 大電流幹線用。屋外用バスダクト等は湿気の多い場所でも可
フロアダクト工事、セルラダクト工事 施設不可 施設不可 乾燥した場所のみ可(床下埋設) 床下専用工法(使用電圧 $300\text{ V}$ 以下に限る)
ライティングダクト工事 乾燥した場所のみ可 施設不可 施設不可 展開した乾燥場所のみ施設可(隠ぺい場所は点検可能であっても不可)

主要な低圧屋内配線工事の施工基準

金属管工事、金属ダクト工事、ライティングダクト工事における支持間隔、電線収容制限、接地工事等の比較表です。

工事種別 支持点間距離 電線収容制限・接続要件 接地工事・保安要件
金属管工事(第159条) $2\text{ m}$ 以下 管内接続は禁止(ボックス内で接続)。コンクリート埋設は管厚 $1.2\text{ mm}$ 以上 原則D種接地。乾燥した場所で管長 $4\text{ m}$ 以下の場合は接地省略可
金属ダクト工事(第162条) $3\text{ m}$ 以下(垂直時は $6\text{ m}$ 以下) 電線断面積の総和はダクト内断面積の $20\text{ \%}$ 以下(制御回路等は $50\text{ \%}$ 以下)。ダクト相互は電気的完全接続 $300\text{ V}$ 以下はD種接地、$300\text{ V}$ 超はC種接地(接触防護措置でD種接地可)
ライティングダクト工事(第165条) $2\text{ m}$ 以下 開口部は下向き。造営材貫通禁止。固定設置(移動用キャブタイヤ接続不可) 原則D種接地。人が触れる場所は漏電遮断器必須(対地 $150\text{ V}$ 以下等で省略規定あり)

【令和8年上期・問9】低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の施設場所による工事の種類に関する記述である。

低圧屋内配線は、次の表に規定する工事のいずれかにより施設すること。ただし、ショウウィンドー又はショウケース内、粉じんの多い場所、可燃性ガス等の存在する場所、危険物等の存在する場所及び火薬庫内に低圧屋内配線を施設する場合を除く。

工事の種類 展開した場所 点検できる隠ぺい場所 点検できない隠ぺい場所
乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所 乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所 乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所
がいし引き工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ - -
がいし引き工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ - -
合成樹脂管工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ ○
合成樹脂管工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ ○
金属管工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ ○
金属管工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ ○
金属可とう電線管工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ ○
金属可とう電線管工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ ○
(ア) 工事($300\text{ V}$以下) ○ - ○ - - -
(ア) 工事($300\text{ V}$超過) - - - - - -
(イ) 工事($300\text{ V}$以下) ○ - ○ - - -
(イ) 工事($300\text{ V}$超過) ○ - ○ - - -
(ウ) 工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ -
(ウ) 工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ -
ケーブル工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ ○
ケーブル工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ ○
フロアダクト工事($300\text{ V}$以下) - - - - ○ -
セルラダクト工事($300\text{ V}$以下) - - - - ○ -
ライティングダクト工事($300\text{ V}$以下) ○ - - - - -
平形保護層工事($300\text{ V}$以下) ○ - ○ - - -

備考:○は使用できることを示す。-は使用できないことを示す。

上記の表の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) (ア) 金属線ぴ (イ) バスダクト (ウ) 金属ダクト
(2) (ア) 金属線ぴ (イ) 金属ダクト (ウ) バスダクト
(3) (ア) 金属ダクト (イ) 金属線ぴ (ウ) バスダクト
(4) (ア) 金属ダクト (イ) バスダクト (ウ) 金属線ぴ
(5) (ア) バスダクト (イ) 金属ダクト (ウ) 金属線ぴ

解説

正解は(2)です。

問題文の表は、電気設備の技術基準の解釈第$156$条(低圧屋内配線の施設場所並びに工事の種類)第$1$項「第156-1表」が根拠となっています。

各工事の特徴と適用場所の判定:
(ア) 工事:
表を見ると、「展開した場所」の乾燥場所、及び「点検できる隠ぺい場所」の乾燥場所においてのみ使用でき、かつ「$300\text{ V}$以下」に限られ、「$300\text{ V}$超過」では一切使用できません。これは「金属線ぴ工事」の適用条件と一致します(解釈第$160$条)。したがって、(ア)は「金属線ぴ」です。

(イ) 工事:
表を見ると、「展開した場所」の乾燥場所、及び「点検できる隠ぺい場所」の乾燥場所において使用できますが、金属線ぴとは異なり「$300\text{ V}$以下」と「$300\text{ V}$超過」の双方で使用が認められています。これは「金属ダクト工事」の適用条件と一致します(解釈第$162$条)。したがって、(イ)は「金属ダクト」です。

(ウ) 工事:
表を見ると、「展開した場所」及び「点検できる隠ぺい場所」において乾燥場所だけでなく「湿気の多い場所又は水気のある場所」でも使用でき、さらに「点検できない隠ぺい場所」の乾燥場所でも使用が認められています($300\text{ V}$以下・超過の双方)。これは大電流幹線に用いられる「バスダクト工事」の適用条件と一致します(解釈第$163$条)。したがって、(ウ)は「バスダクト」です。

各選択肢の検討:
(1) (イ)と(ウ)が逆になっており誤りです。
(2) (ア)金属線ぴ、(イ)金属ダクト、(ウ)バスダクト となっており、第156-1表と完全に一致しているため正しいです。
(3) (ア)が「金属ダクト」、(イ)が「金属線ぴ」となっており誤りです。
(4) (ア)が「金属ダクト」、(イ)が「バスダクト」、(ウ)が「金属線ぴ」となっており誤りです。
(5) (ア)が「バスダクト」、(ウ)が「金属線ぴ」となっており誤りです。

したがって、正解は(2)となります。

【令和2年・問6】低圧屋内配線の施設場所に応じた工事の種類

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の施設場所による工事の種類に関する記述である。

低圧屋内配線は、次の表に規定する工事のいずれかにより施設すること。ただし、ショウウィンドー又はショウケース内、粉じんの多い場所、可燃性ガス等の存在する場所、危険物等の存在する場所及び火薬庫内に低圧屋内配線を施設する場合を除く。

工事の種類 展開した場所 点検できる隠ぺい場所 点検できない隠ぺい場所
乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所 乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所 乾燥した場所 湿気の多い場所又は水気のある場所
(ア) 工事($300\text{ V}$以下) ○ - ○ - - -
(ア) 工事($300\text{ V}$超過) - - - - - -
(イ) 工事($300\text{ V}$以下) ○ - ○ - - -
(イ) 工事($300\text{ V}$超過) ○ - ○ - - -
(ウ) 工事($300\text{ V}$以下) ○ ○ ○ ○ ○ -
(ウ) 工事($300\text{ V}$超過) ○ ○ ○ ○ ○ -

備考:○は使用できることを示す。-は使用できないことを示す。

上記の表の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) (ア) 金属線ぴ (イ) 金属ダクト (ウ) バスダクト
(2) (ア) 金属線ぴ (イ) バスダクト (ウ) 金属ダクト
(3) (ア) 金属ダクト (イ) 金属線ぴ (ウ) バスダクト
(4) (ア) 金属ダクト (イ) バスダクト (ウ) 金属線ぴ
(5) (ア) バスダクト (イ) 金属線ぴ (ウ) 金属ダクト

解説

正解は(1)です。

問題文の表は、電気設備の技術基準の解釈第$156$条(低圧屋内配線の施設場所並びに工事の種類)第$1$項「第156-1表」に基づいています。

各空白箇所の判定:
(ア) 展開した場所及び点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所に施設でき、使用電圧が$300\text{ V}$以下に限定されているのは「金属線ぴ工事」です。したがって、(ア)は「金属線ぴ」です。
(イ) 展開した場所及び点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所に施設でき、使用電圧が$300\text{ V}$以下及び$300\text{ V}$超過の双方で認められているのは「金属ダクト工事」です。したがって、(イ)は「金属ダクト」です。
(ウ) 湿気の多い場所(点検できる隠ぺい場所・展開場所)や点検できない隠ぺい場所の乾燥場所でも使用可能なのは「バスダクト工事」です。したがって、(ウ)は「バスダクト」です。

各選択肢の検討:
(1) (ア)金属線ぴ、(イ)金属ダクト、(ウ)バスダクト となっており、第156-1表の規定と完全に一致しているため正しいです。
(2) (イ)と(ウ)が逆になっており誤りです。
(3) (ア)が「金属ダクト」、(イ)が「金属線ぴ」となっており誤りです。
(4) (ア)が「金属ダクト」、(ウ)が「金属線ぴ」となっており誤りです。
(5) (ア)が「バスダクト」となっており誤りです。

したがって、正解は(1)となります。

【令和7年上期・問9、令和4年下期・問7】低圧屋内配線の金属ダクト工事の施工基準

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の金属ダクト工事に関する記述である。

a) ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は、ダクトの内部断面積の (ア) $\text{\%}$ 以下であること。ただし、電光サイン装置、出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路、遠方操作回路、遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は、 (イ) $\text{\%}$ 以下とすることができる。
b) ダクト相互は、堅ろうに、かつ、 (ウ) に完全に接続すること。
c) ダクトを造営材に取り付ける場合は、ダクトの支持点間の距離を $3\text{ m}$(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において、垂直に取り付ける場合は、$6\text{ m}$)以下とし、堅ろうに取り付けること。
d) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が $300\text{ V}$ 以下の場合は、ダクトには、D種接地工事を施すこと。
e) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が $300\text{ V}$ を超える場合は、ダクトには、C種接地工事を施すこと。ただし、 (オ) 防護措置(金属製のものであって、防護措置を施すダクトと (ウ) に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は、D種接地工事によることができる。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) (ア) $20$ (イ) $50$ (ウ) 電気的 (エ) 使用 (オ) 接触
(2) (ア) $32$ (イ) $48$ (ウ) 電気的 (エ) 対地 (オ) 簡易接触
(3) (ア) $32$ (イ) $48$ (ウ) 機械的 (エ) 使用 (オ) 接触
(4) (ア) $32$ (イ) $48$ (ウ) 機械的 (エ) 使用 (オ) 簡易接触
(5) (ア) $20$ (イ) $50$ (ウ) 電気的 (エ) 対地 (オ) 簡易接触

解説

正解は(1)です。

問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$162$条(金属ダクト工事)第$1$項各号が根拠となっています。

条文の各規定の検討:
a) 電線の占有率(解釈第$162$条第$1$項第一号):
「ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は、ダクトの内部断面積の$20\text{ \%}$以下であること。ただし、電光サイン装置、出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等の配線のみを収める場合は、$50\text{ \%}$以下とすることができる。」
通常の動力・電灯配線では発熱による過熱を抑制するため「$20\text{ \%}$」以下と厳しく制限され、発熱が極めて小さい制御回路等のみ「$50\text{ \%}$」以下まで緩和されます。したがって、(ア)は「$20$」、(イ)は「$50$」です。

b) ダクト相互の接続(解釈第$162$条第$1$項第二号):
「ダクト相互は、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続すること。」
接地抵抗の連続性を保ち保護回路を有効に機能させるため「電気的」に完全に接続します。したがって、(ウ)は「電気的」です。

d)・e) 接地工事の区分(解釈第$162$条第$1$項第六号、第七号):
・低圧屋内配線の「使用」電圧が $300\text{ V}$ 以下の場合は、ダクトにD種接地工事を施します。「対地」電圧ではなく「使用」電圧です。したがって、(エ)は「使用」です。
・使用電圧が $300\text{ V}$ を超える場合は原則C種接地工事ですが、「接触」防護措置を施す場合はD種接地工事に緩和されます。「簡易接触」防護措置ではありません。したがって、(オ)は「接触」です。

各選択肢の検討:
(1) (ア)$20$、(イ)$50$、(ウ)電気的、(エ)使用、(オ)接触 となっており、条文規定と完全に一致しているため正しいです。
(2) (ア)が「$32$」、(イ)が「$48$」、(エ)が「対地」、(オ)が「簡易接触」となっており誤りです。
(3) (ア)が「$32$」、(イ)が「$48$」、(ウ)が「機械的」となっており誤りです。
(4) (ア)が「$32$」、(イ)が「$48$」、(ウ)が「機械的」、(オ)が「簡易接触」となっており誤りです。
(5) (エ)が「対地」、(オ)が「簡易接触」となっており誤りです。

したがって、正解は(1)となります。

【令和5年下期・問9、平成23年・問9】ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設基準

「電気設備技術基準の解釈」に基づく、ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設に関する記述として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) ダクトの支持点間の距離を $2\text{ m}$ 以下で施設した。
(2) 造営材を貫通してダクト相互を接続したため、貫通部の造営材には接触させず、ダクト相互及び電線相互は堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続した。
(3) ダクトの開口部を上に向けたため、人が容易に触れるおそれのないようにし、ダクトの内部に塵埃が侵入し難いように施設した。
(4) $5\text{ m}$ のダクトを人が容易に触れるおそれがある場所に施設したため、ダクトにはD種接地工事を施し、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は施設しなかった。
(5) ダクトを固定せず使用するため、ダクトは電気用品安全法に適合した附属品でキャブタイヤケーブルに接続して、終端部は堅ろうに閉そくした。

解説

正解は(1)です。

問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$165$条(ライティングダクト工事)第$1$項各号が根拠となっています。

各選択肢の検討:
(1) 解釈第$165$条第$1$項第二号において、「ダクトの支持点間の距離は、$2\text{ m}$以下とすること」と規定されています。したがって、記述は正しいです。
(2) 解釈第$165$条第$1$項第三号において、「ダクトは、造営材を貫通して施設しないこと」と規定されています。造営材を貫通させる工事自体が禁止されているため誤りです。
(3) 解釈第$165$条第$1$項第四号において、「ダクトの開口面は、下に向けて施設すること」と規定されています。塵埃や異物の落下堆積による短絡・地絡事故を防ぐため、開口面を上に向けることは禁止されています。したがって誤りです。
(4) 解釈第$165$条第$1$項第七号ロにおいて、「人が容易に触れるおそれがある場所に施設する場合は、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること」と規定されています。管長が$4\text{ m}$(ライティングダクトでは対地電圧等の緩和条件含む)を超える$5\text{ m}$のダクトで人が容易に触れる場所である場合、地絡遮断装置の省略は認められません。したがって誤りです。
(5) 解釈第$165$条第$1$項第一号において、「ダクトは、造営材に堅ろうに取り付けること」と規定されています。ライティングダクトを造営材に固定せず移動電線等のように使用することは認められていません。したがって誤りです。

したがって、正しいものは(1)となります。

【平成22年・問9】金属管工事による低圧屋内配線の施設基準

「電気設備技術基準の解釈」に基づく、金属管工事による低圧屋内配線に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。

(1) 絶縁電線相互を接続し、接続部分をその電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分被覆した上で、接続部分を金属管内に収めた。
(2) 使用電圧が $200\text{ V}$ で、施設場所が乾燥しており金属管の長さが $3\text{ m}$ であったので、管に施すD種接地工事を省略した。
(3) コンクリートに埋め込む部分は、厚さ $1.2\text{ mm}$ の電線管を使用した。
(4) 電線は、$600\text{ V}$ ビニル絶縁電線のより線を使用した。
(5) 湿気の多い場所に施設したので、金属管及びボックスその他の附属品に防湿装置を施した。

解説

正解は(1)です。

問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$159$条(金属管工事)第$1$項各号が根拠となっています。

各選択肢の検討:
(1) 解釈第$159$条第$1$項第一号において、「金属管内では、電線に接続点を設けないこと」と明確に規定されています。電線の接続点は絶縁性能の低下や接触抵抗による発熱が生じやすく、管内で発火した際に点検や消火が困難となるため、接続は必ずアウトレットボックスやプルボックス等の内部で行わなければなりません。記述は「接続部分を金属管内に収めた」としており誤り(不適切)です。
(2) 解釈第$159$条第$1$項第四号ただし書ロにおいて、「乾燥した場所に施設するものであって、管の長さが$4\text{ m}$以下のものに配線する場合は、D種接地工事を施さないことができる」と規定されています。使用電圧$200\text{ V}$であっても、乾燥場所で長さ$3\text{ m}$($4\text{ m}$以下)であるためD種接地工事を省略できます。記述は適切です。
(3) 解釈第$159$条第$1$項第二号ロにおいて、「金属管は、直接コンクリートに埋め込む場合は、管の厚さは$1.2\text{ mm}$以上であること」と規定されています。記述は適切です。
(4) 解釈第$159$条第$1$項第一号において、電線は絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)を使用することとされています。$600\text{ V}$ビニル絶縁電線(IV線)のより線を使用することは適切です。
(5) 解釈第$159$条第$1$項第三号において、「湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は、防湿装置を施すこと」と規定されています。記述は適切です。

したがって、誤っているものは(1)となります。

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