電験3種(法規)の頻出問題である「特殊機器および特殊場所(水中照明・遊戯用電車・電気浴器・電気さく・電気自動車供給設備・可燃性ガス等)の施設基準」の攻略方法について解説します。
特殊機器・特殊場所の施設基準の攻略ポイント
電験3種の法規科目において、特殊機器および特殊場所(水中照明・遊戯用電車・電気浴器・電気さく・電気自動車供給設備・可燃性ガス等)の施設基準は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第65条(電気さくの施設の禁止)、第67条(粉じん等の多い場所における感電、火災等の防止)、第68条(危険物等の存在する場所における爆発、火災等の防止)、ならびに「電気設備の技術基準の解釈」第176条(可燃性ガス等の存在する場所の施設)、第182条(電気溶接装置の施設)、第184条(遊戯用電車の施設)、第186条(プール用水中照明灯等の施設)、第187条(電気浴器の施設)、第192条(電気さくの施設)、第197条の2(電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設)に基づく頻出分野です。本分野では条文の空欄補充問題や正誤判定問題が中心であり、変圧器の一次側・二次側使用電圧の数値、混触防止板の接地工事種別、二次側電路の接地・非接地要件、漏電遮断器の動作感度、配線工事の適用種別などを正確に把握しておく必要があります。過去問の演習前に、以下の表で重要用語、設備要件、電圧等の数値基準を整理してください。
用語の意味
特殊機器および特殊場所に関する法令上の定義と、出題時における引っかけ傾向について整理した表です。
| 用語 | 法律上の定義・意味 | 引っかけパターン・注意点 |
|---|---|---|
| 水中照明灯 | プール、噴水等の水中又はこれに準ずる場所であって、人が触れるおそれのある場所に施設する照明灯 | 通常の屋外照明灯と混同する誤り。感電防止のため極めて厳しい非接地・低圧要件が課される |
| 電気さく | 屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するもの | 原則施設禁止。田畑・牧場等での野獣侵入・家畜脱出防止目的のみ例外的に許可 |
| 遊戯用電車 | 遊園地、遊戯場等の構内において遊戯用のために施設する電車(人や物を別の場所へ運送することを主な目的としないもの) | 鉄道事業法・軌道法に基づく通常の一般交通機関電車との混同 |
| 電気浴器 | 人体の入浴中に温水を通じて人体に通電し、刺激を与えるための医療用・健康用機器 | 家庭用電気給湯器や電気風呂ヒーター本体との混同 |
| 電気自動車等供給設備 | 電気自動車等から一般用電気工作物へ電気を供給(V2H等)するために必要な電力変換装置等を収めた設備 | 単なる充電設備(EV普通充電器・急速充電器)との混同(給電・逆潮流側の基準) |
| 危険場所 | 可燃性ガス、引火性物質の蒸気、粉じん、火薬類、燃えやすい危険物質が存在する場所 | 一般の乾燥した屋内場所と同様の配線工事を認める誤り |
特殊機器の施設要件
各種特殊機器に電気を供給するための電源要件、変圧器の電圧上限、保護装置の仕様について整理した表です。
| 設備種別 | 変圧器・電源の電圧要件 | 保護装置・接地・施設要件 |
|---|---|---|
| 水中照明灯(解釈第186条) | 絶縁変圧器を使用(一次側使用電圧 $300\text{ V}$ 以下、二次側使用電圧 $150\text{ V}$ 以下) | 二次側電路は非接地式。二次側使用電圧 $30\text{ V}$ 以下の場合は混触防止板にA種接地工事。$30\text{ V}$ 超は地絡遮断装置を施設。配線は金属管工事 |
| 電気さく(省令第65条、解釈第192条) | 電気用品安全法適用電源装置、または出力制限付き直流電源(蓄電池等)を使用 | 見やすい適当な間隔で「危険」の表示。使用電圧 $30\text{ V}$ 以上の電源時は感度 $15\text{ mA}$ 以下・動作時間 $0.1\text{ 秒}$ 以下の漏電遮断器を施設 |
| 遊戯用電車(解釈第184条) | 絶縁変圧器を使用(一次側使用電圧 $300\text{ V}$ 以下) | 接触電線方式による給電(直流 $60\text{ V}$ 以下又は交流 $40\text{ V}$ 以下) |
| 電気浴器(解釈第187条) | 電気用品安全法適用の電気浴器用電源装置を使用 | 内蔵電源変圧器の二次側電路の使用電圧は $10\text{ V}$ 以下であること |
| 電気自動車等給電(解釈第197条の2) | 電路の対地電圧は原則 $150\text{ V}$ 以下 | 特例:対地電圧直流 $450\text{ V}$ 以下、非接地電路、交流側に絶縁変圧器、短絡遮断装置等の適合で施設可能 |
| アーク溶接装置(解釈第182条) | 溶接変圧器は絶縁変圧器であること | 被溶接材又は定盤等の金属体にD種接地工事を施すこと |
危険場所(特殊場所)における屋内配線工事の制限
可燃性ガス、引火性蒸気、粉じん等が存在する危険場所において認められる配線工事種別と施工基準の比較表です。
| 場所の区分 | 許容される配線工事種別 | 施工要件・禁止事項 |
|---|---|---|
| 可燃性ガス・引火性物質の蒸気(解釈第176条) | 金属管工事、ケーブル工事 | 金属管工事:厚鋼電線管等を使用し $5$ 山以上ねじ合わせ接続。ケーブル工事:キャブタイヤケーブルは使用禁止(移動電線除く) |
| 可燃性粉じんの場所(解釈第177条) | 金属管工事、ケーブル工事 | 粉じん防護措置(防じん構造)を施し、管相互及び器具接続部は堅ろうに接続 |
| 危険物質の製造・貯蔵場所(省令第68条) | 点火源となる爆発又は火災のおそれがないように施設 | セルロイド、マッチ、石油類その他の燃えやすい危険な物質を製造又は貯蔵する場所が対象 |
【令和7年下期・問9】電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設基準
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく、電気自動車等※1 から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設に関する記述である。
電気自動車等から供給設備※2 を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合にあっては、電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は、$150\text{ V}$ 以下であること。ただし、次により施設する場合はこの限りでない。
a) 対地電圧が、直流 (ア) $\text{V}$ 以下であること。
b) 供給設備が、低圧配線と直接接続して施設すること。
c) 直流電路が、 (イ) こと。
d) 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に (ウ) を施設すること。
e) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に (エ) を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
f) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。
※1 電力により作動する原動機を有する自動車(カタピラ及びそりを有する軽自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く。)をいう。
※2 電力変換装置、保護装置又は開閉器等の電気自動車等から電気を供給する際に必要な設備を収めた筐体等をいう。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア) $750$ (イ) 非接地である (ウ) 絶縁変圧器 (エ) 短絡
(2) (ア) $450$ (イ) 非接地である (ウ) 絶縁変圧器 (エ) 地絡
(3) (ア) $300$ (イ) 接地されている (ウ) 開閉器 (エ) 地絡
(4) (ア) $450$ (イ) 非接地である (ウ) 開閉器 (エ) 短絡
(5) (ア) $450$ (イ) 非接地である (ウ) 絶縁変圧器 (エ) 短絡
解説
正解は(5)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$197$条の$2$(電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設)第$1$項が根拠となっています。
解釈第$197$条の$2$第$1$項本文及びただし書各号の規定:
「電気自動車等から供給設備を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合にあっては、電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は、$150\text{ V}$以下であること。ただし、次により施設する場合はこの限りでない。
一 対地電圧が、直流$450\text{ V}$以下であること。
二 供給設備が、低圧配線と直接接続して施設すること。
三 直流電路が、非接地であること。
四 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。
五 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に短絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
六 電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。」
各空白箇所の検討:
(ア) 住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池と同様、電気自動車等の直流対地電圧制限の特例上限値は「$450\text{ V}$」以下です。したがって、(ア)は「$450$」です。
(イ) 交流系統や大地との混触事故・感電事故を防ぐため、直流電路は「非接地である」ことが要求されます。したがって、(イ)は「非接地である」です。
(ウ) 直流分が系統側へ流出することや系統側からの異常電圧侵入を防止するため、電力変換装置の交流側に「絶縁変圧器」を施設します。したがって、(ウ)は「絶縁変圧器」です。
(エ) 大容量バッテリーからの過大な放電事故を防止するため、電路に「短絡」を生じたときに自動的に遮断する装置を施設します。したがって、(エ)は「短絡」です。
各選択肢の検討:
(1) (ア)が「$750$」となっており誤りです。
(2) (エ)が「地絡」となっており誤りです。規定されているのは「短絡」時の自動遮断装置です。
(3) (ア)が「$300$」、(イ)が「接地されている」、(ウ)が「開閉器」、(エ)が「地絡」となっており誤りです。
(4) (ウ)が「開閉器」となっており誤りです。
(5) (ア)$450$、(イ)非接地である、(ウ)絶縁変圧器、(エ)短絡 となっており、条文と完全に一致しているため正しいです。
したがって、正解は(5)となります。
【令和4年上期・問7】水中照明の施設基準
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく水中照明の施設に関する記述である。
水中又はこれに準ずる場所であって、人が触れるおそれのある場所に施設する照明灯は、次によること。
a) 照明灯に電気を供給する電路には、次に適合する絶縁変圧器を施設すること。
① $1$次側の (ア) 電圧は $300\text{ V}$ 以下、$2$次側の (ア) 電圧は $150\text{ V}$ 以下であること。
② 絶縁変圧器は、その$2$次側電路の (ア) 電圧が $30\text{ V}$ 以下の場合は、$1$次巻線と$2$次巻線との間に金属製の混触防止板を設け、これに (イ) 種接地工事を施すこと。
b) a)の規定により施設する絶縁変圧器の$2$次側電路は、次によること。
① 電路は、 (ウ) であること。
② 開閉器及び過電流遮断器を各極に施設すること。ただし、過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は、過電流遮断器のみとすることができる。
③ (ア) 電圧が $30\text{ V}$ を超える場合は、その電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
④ b)②の規定により施設する開閉器及び過電流遮断器並びにb)③の規定により施設する地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は、堅ろうな金属製の外箱に収めること。
⑤ 配線は、 (エ) 工事によること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア) 使用 (イ) D (ウ) 非接地式電路 (エ) 合成樹脂管
(2) (ア) 対地 (イ) A (ウ) 接地式電路 (エ) 金属管
(3) (ア) 使用 (イ) D (ウ) 接地式電路 (エ) 合成樹脂管
(4) (ア) 対地 (イ) A (ウ) 非接地式電路 (エ) 合成樹脂管
(5) (ア) 使用 (イ) A (ウ) 非接地式電路 (エ) 金属管
解説
正解は(5)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$186$条(プール用水中照明灯等の施設)第$1$項各号が根拠となっています。
条文の各規定の検討:
a) 絶縁変圧器の仕様(解釈第$186$条第$1$項第一号):
・$1$次側の「使用」電圧は $300\text{ V}$ 以下、$2$次側の「使用」電圧は $150\text{ V}$ 以下であること。「対地」電圧ではなく「使用」電圧です。したがって、(ア)は「使用」です。
・$2$次側電路の使用電圧が $30\text{ V}$ 以下の場合は、$1$次巻線と$2$次巻線との間に金属製の混触防止板を設け、これに「A」種接地工事を施すこと($30\text{ V}$超の場合はA種接地工事を施した混触防止板を設けるか、または地絡遮断装置を施設)。したがって、(イ)は「A」です。
b) 絶縁変圧器の$2$次側電路(解釈第$186$条第$1$項第二号):
・電路は、「非接地式電路」であること。水中において$2$次側が接地されていると、一線地絡時や水漏れ時に大地・水中への漏れ電流経路が形成され人命に関わるため、厳格に非接地とすることが義務付けられています。したがって、(ウ)は「非接地式電路」です。
・配線は、「金属管」工事によること(ケーブル工事等も認められますが管路工事としては金属管工事)。合成樹脂管工事ではありません。したがって、(エ)は「金属管」です。
各選択肢の検討:
(1) (イ)が「D」、(エ)が「合成樹脂管」となっており誤りです。
(2) (ア)が「対地」、(ウ)が「接地式電路」となっており誤りです。
(3) (イ)が「D」、(ウ)が「接地式電路」、(エ)が「合成樹脂管」となっており誤りです。
(4) (ア)が「対地」、(エ)が「合成樹脂管」となっており誤りです。
(5) (ア)使用、(イ)A、(ウ)非接地式電路、(エ)金属管 となっており、条文規定と完全に一致しているため正しいです。
したがって、正解は(5)となります。
【令和3年・問7】特殊場所(粉じん・危険物等)における施設制限
次の文章は、「電気設備技術基準」における、特殊場所における施設制限に関する記述である。
a) 粉じんの多い場所に施設する電気設備は、粉じんによる当該電気設備の絶縁性能又は導電性能が劣化することに伴う (ア) 又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
b) 次に掲げる場所に施設する電気設備は、通常の使用状態において、当該電気設備が点火源となる爆発又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
① 可燃性のガス又は (イ) が存在し、点火源の存在により爆発するおそれがある場所
② 粉じんが存在し、点火源の存在により爆発するおそれがある場所
③ 火薬類が存在する場所
④ セルロイド、マッチ、石油類その他の燃えやすい危険な物質を (ウ) し、又は貯蔵する場所
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア) 短絡 (イ) 腐食性のガス (ウ) 保存
(2) (ア) 短絡 (イ) 引火性物質の蒸気 (ウ) 保存
(3) (ア) 感電 (イ) 腐食性のガス (ウ) 製造
(4) (ア) 感電 (イ) 引火性物質の蒸気 (ウ) 保存
(5) (ア) 感電 (イ) 引火性物質の蒸気 (ウ) 製造
解説
正解は(5)です。
問題文の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第$67$条(粉じん等の多い場所における感電、火災等の防止)及び第$68$条(危険物等の存在する場所における爆発、火災等の防止)が根拠となっています。
各記述の条文規定:
a) 省令第$67$条:
「粉じんの多い場所に施設する電気設備は、粉じんによる当該電気設備の絶縁性能又は導電性能が劣化することに伴う感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。」
絶縁低下による人身被害は「感電」です。したがって、(ア)は「感電」です。
b) 省令第$68$条:
「次に掲げる場所に施設する電気設備は、通常の使用状態において、当該電気設備が点火源となる爆発又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
一 可燃性のガス又は引火性物質の蒸気が存在し、点火源の存在により爆発するおそれがある場所
二 粉じんが存在し、点火源の存在により爆発するおそれがある場所
三 火薬類が存在する場所
四 セルロイド、マッチ、石油類その他の燃えやすい危険な物質を製造し、又は貯蔵する場所」
したがって、空白箇所の語句は以下の通りです。
(ア) 感電
(イ) 引火性物質の蒸気(爆発性雰囲気の代表例)
(ウ) 製造(危険物質を「製造し、又は貯蔵する場所」)
各選択肢の検討:
(1) (ア)が「短絡」、(イ)が「腐食性のガス」、(ウ)が「保存」となっており誤りです。
(2) (ア)が「短絡」、(ウ)が「保存」となっており誤りです。
(3) (イ)が「腐食性のガス」となっており誤りです。
(4) (ウ)が「保存」となっており誤りです。
(5) (ア)感電、(イ)引火性物質の蒸気、(ウ)製造 となっており、条文と完全に一致しているため正しいです。
したがって、正解は(5)となります。
【令和2年・問8】遊戯用電車・電気浴器・電気自動車等の施設基準
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく特殊機器等の施設に関する記述である。
a) 遊戯用電車(遊園地、遊戯場等の構内において遊戯用のために施設するものであって、人や物を別の場所へ運送することを主な目的としないものをいう。)に電気を供給するために使用する変圧器は、絶縁変圧器であるとともに、その$1$次側の使用電圧は (ア) $\text{V}$ 以下であること。
b) 電気浴器の電源は、電気用品安全法の適用を受ける電気浴器用電源装置(内蔵されている電源変圧器の$2$次側電路の使用電圧が (イ) $\text{V}$ 以下のものに限る。)であること。
c) 電気自動車等(カタピラ及びそりを有する軽自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く。)から供給設備(電力変換装置、保護装置等の電気自動車等から電気を供給する際に必要な設備を収めた筐体等をいう。)を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合、当該電気自動車等の出力は、 (ウ) $\text{kW}$ 未満であること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア) $300$ (イ) $10$ (ウ) $10$
(2) (ア) $150$ (イ) $5$ (ウ) $10$
(3) (ア) $300$ (イ) $5$ (ウ) $20$
(4) (ア) $150$ (イ) $10$ (ウ) $10$
(5) (ア) $300$ (イ) $10$ (ウ) $20$
解説
正解は(1)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$184$条(遊戯用電車の施設)、第$187$条(電気浴器の施設)、第$197$条の$2$(電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設)が根拠となっています。
各記述の検討:
a) 解釈第$184$条第$1$項第一号:
「遊戯用電車に電気を供給するための電源変圧器は、絶縁変圧器であること。」
同条第$1$項第二号:
「変圧器の$1$次側の使用電圧は、$300\text{ V}$以下であること。」
したがって、(ア)は「$300$」です。
b) 解釈第$187$条第$1$号:
「電気浴器の電源は、電気用品安全法の適用を受ける電気浴器用電源装置(内蔵されている電源変圧器の$2$次側電路の使用電圧が$10\text{ V}$以下のものに限る。)であること。」
入浴中の人体は皮膚抵抗が著しく低下し数ボルトの電圧でも危険なため、変圧器二次側使用電圧は「$10\text{ V}$」以下と極めて低く制限されています。したがって、(イ)は「$10$」です。
c) 解釈第$197$条の$2$第$1$項本文:
「電気自動車等(出力が$10\text{ kW}$未満のものに限る。)から供給設備を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合…」
一般用電気工作物の受電設備に連系可能な電気自動車等の定格出力上限は「$10\text{ kW}$」未満です。したがって、(ウ)は「$10$」です。
各選択肢の検討:
(1) (ア)$300$、(イ)$10$、(ウ)$10$ となっており、すべての条文の数値基準と完全に一致しているため正しいです。
(2) (ア)が「$150$」、(イ)が「$5$」となっており誤りです。
(3) (イ)が「$5$」、(ウ)が「$20$」となっており誤りです。
(4) (ア)が「$150$」となっており誤りです。
(5) (ウ)が「$20$」となっており誤りです。
したがって、正解は(1)となります。
【令和5年下期・問8、平成28年・問9】電気さくの施設基準
次の文章は、「電気設備技術基準」における電気さくの施設の禁止に関する記述である。
電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならない。ただし、田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し、 (ア) のおそれがないように施設するときは、この限りでない。
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における電気さくの施設に関する記述である。
電気さくは、次のa)~f)に適合するものを除き施設しないこと。
a) 田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設するものであること。
b) 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適当な間隔で (イ) である旨の表示をすること。
c) 電気さくは、次のいずれかに適合する電気さく用電源装置から電気の供給を受けるものであること。
① 電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置
② 感電により人に危険を及ぼすおそれのないように出力電流が制限される電気さく用電源装置であって、次のいずれかから電気の供給を受けるもの
・電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置
・蓄電池、太陽電池その他これらに類する直流の電源
d) 電気さく用電源装置(直流電源装置を介して電気の供給を受けるものにあっては、直流電源装置)が使用電圧 (ウ) $\text{V}$ 以上の電源から電気の供給を受けるものである場合において、人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設するときは、当該電気さくに電気を供給する電路には次に適合する漏電遮断器を施設すること。
① 電流動作型のものであること。
② 定格感度電流が (エ) $\text{mA}$ 以下、動作時間が $0.1\text{ 秒}$ 以下のものであること。
e) 電気さくに電気を供給する電路には、容易に開閉できる箇所に専用の開閉器を施設すること。
f) 電気さく用電源装置のうち、衝撃電流を繰り返して発生するものは、その装置及びこれに接続する電路において発生する電波又は高周波電流が無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には、施設しないこと。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア) 感電又は火災 (イ) 危険 (ウ) $100$ (エ) $15$
(2) (ア) 感電又は火災 (イ) 電気さく (ウ) $30$ (エ) $10$
(3) (ア) 損壊 (イ) 電気さく (ウ) $100$ (エ) $15$
(4) (ア) 感電又は火災 (イ) 危険 (ウ) $30$ (エ) $15$
(5) (ア) 損壊 (イ) 電気さく (ウ) $100$ (エ) $10$
解説
正解は(4)です。
問題文の前段は「電気設備に関する技術基準を定める省令」第$65$条(電気さくの施設の禁止)、後段は「電気設備の技術基準の解釈」第$192$条(電気さくの施設)が根拠となっています。
条文の各規定の検討:
前段:省令第$65$条
「電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならない。ただし、田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し、感電又は火災のおそれがないように施設するときは、この限りでない。」
したがって、(ア)は「感電又は火災」です。
後段:解釈第$192$条第$1$項各号
・第二号:電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適当な間隔で「危険」である旨の表示をすること。「電気さく」という表示ではなく「危険」の表示が義務付けられています。したがって、(イ)は「危険」です。
・第四号:電源装置が使用電圧「$30\text{ V}$」以上の電源から電気の供給を受ける場合で、人が容易に立ち入る場所に施設するときは、漏電遮断器を施設すること。したがって、(ウ)は「$30$」です。
・第四号ロ:漏電遮断器は、定格感度電流が「$15\text{ mA}$」以下、動作時間が「$0.1\text{ 秒}$」以下のものであること。人身保護用の高感度・高速形($15\text{ mA}$・$0.1\text{秒}$以下)が要求されます。したがって、(エ)は「$15$」です。
各選択肢の検討:
(1) (ウ)が「$100$」となっており誤りです。
(2) (イ)が「電気さく」、(エ)が「$10$」となっており誤りです。
(3) (ア)が「損壊」、(イ)が「電気さく」、(ウ)が「$100$」となっており誤りです。
(4) (ア)感電又は火災、(イ)危険、(ウ)$30$、(エ)$15$ となっており、省令及び解釈の条文と完全に一致しているため正しいです。
(5) (ア)が「損壊」、(イ)が「電気さく」、(ウ)が「$100$」、(エ)が「$10$」となっており誤りです。
したがって、正解は(4)となります。
【平成27年・問8】可燃性ガス等の存在する場所における屋内配線工事
次の文章は、可燃性のガスが漏れ又は滞留し、電気設備が点火源となり爆発するおそれがある場所の屋内配線に関する工事例である。「電気設備技術基準の解釈」に基づき、不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 金属管工事により施設し、薄鋼電線管を使用した。
(2) 金属管工事により施設し、管相互及び管とボックスその他の附属品とを$5$山以上ねじ合わせて接続する方法により、堅ろうに接続した。
(3) ケーブル工事により施設し、キャブタイヤケーブルを使用した。
(4) ケーブル工事により施設し、MIケーブルを使用した。
(5) 電線を電気機械器具に引き込むときは、引込口で電線が損傷するおそれがないようにした。
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$176$条(可燃性ガス等の存在する場所の施設)第$1$項が根拠となっています。
解釈第$176$条第$1$項の規定:
可燃性ガス又は引火性物質の蒸気が漏れ、若しくは滞留するおそれがある場所の低圧屋内配線は、次により施設しなければなりません。
第一号:配線工事は、「金属管工事」又は「ケーブル工事」によること。
第二号:金属管工事による場合は、次によること。
・電線管は、厚鋼電線管又はこれと同等以上の強度を有するものであること。
・管相互及び管とボックスその他の附属品との接続は、$5$山以上ねじ合わせて接続すること。
第三号:ケーブル工事による場合は、次によること。
・電線は、ケーブル(キャブタイヤケーブルを除く。)であること。
各選択肢の検討:
(1) 金属管工事において薄鋼電線管を使用することは、原則厚鋼電線管と規定されている中で強度要件上疑問が生じる余地がありますが、(3)のキャブタイヤケーブル使用禁止が明文で完全に禁止されているため、(3)が明確な誤り(不適切)となります。
(2) 解釈第$176$条第$1$項第二号ロより、管相互及び管とボックス等は$5$山以上ねじ合わせて接続することが定められており適切です。
(3) 解釈第$176$条第$1$項第三号イにおいて「電線は、ケーブル(キャブタイヤケーブルを除く。)であること。」と明記されており、キャブタイヤケーブルの使用は明確に禁止されています。したがって不適切であり、これが正解となります。
(4) MIケーブル(無機絶縁ケーブル)は不燃性・耐熱性に優れた高信頼性ケーブルであり、ケーブル工事として適切です。
(5) 解釈第$176$条第$1$項第三号ハより、引込口での電線損傷防止措置を講じることとされており適切です。
したがって、不適切なものは(3)となります。
【平成23年・問8】特殊施設に電気を供給する変圧器等の施設基準
次のaからcの文章は、特殊施設に電気を供給する変圧器等に関する記述である。「電気設備技術基準の解釈」に基づき、適切なものと不適切なものの組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
a. 可搬型の溶接電極を使用するアーク溶接装置を施設するとき、溶接変圧器は、絶縁変圧器であること。また、被溶接材又はこれと電気的に接続される持具、定盤等の金属体には、D種接地工事を施すこと。
b. プール用水中照明灯に電気を供給するためには、一次側電路の使用電圧及び二次側電路の使用電圧がそれぞれ $300\text{ V}$ 以下及び $150\text{ V}$ 以下の絶縁変圧器を使用し、絶縁変圧器の二次側配線は金属管工事により施設し、かつ、その絶縁変圧器の二次側電路を接地すること。
c. 遊戯用電車(遊園地、遊戯場等の構内において遊戯用のために施設するものをいう。)に電気を供給する電路の使用電圧に電気を変成するために使用する変圧器は、絶縁変圧器であること。
(1) a:不適切、b:適切、c:適切
(2) a:適切、b:不適切、c:適切
(3) a:不適切、b:適切、c:不適切
(4) a:不適切、b:不適切、c:適切
(5) a:適切、b:不適切、c:不適切
解説
正解は(2)です。
各記述の根拠法令と正誤判定:
a. 記述は適切です。
電気設備の技術基準の解釈第$182$条(電気溶接装置の施設)第$1$項第一号において、アーク溶接装置の溶接変圧器は「絶縁変圧器」であることと規定されています。また、同項第二号において「被溶接材又はこれと電気的に接続される持具、定盤等の金属体には、D種接地工事を施すこと」と規定されています。
b. 記述は不適切です。
電気設備の技術基準の解釈第$186$条(プール用水中照明灯等の施設)第$1$項第二号イにおいて、絶縁変圧器の$2$次側電路は「非接地式電路であること」と厳格に規定されています。水中で人体が触れる環境において二次側電路を接地すると、電路から大地やプール水を通じて漏れ電流が還流する感電経路が形成されて極めて危険であるため、二次側電路は接地してはならず非接地としなければなりません。記述中の「二次側電路を接地すること」は誤りです。
c. 記述は適切です。
電気設備の技術基準の解釈第$184$条(遊戯用電車の施設)第$1$項第一号において、「遊戯用電車に電気を供給するための電源変圧器は、絶縁変圧器であること」と規定されています。
したがって、a:適切、b:不適切、c:適切 となり、正解は(2)となります。
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