【電験3種・法規】「電線路」「送電線路」「配電線路」「電路」「電線」「配線」の意味と違い

電験3種(法規)で出題される「電線路」「送電線路」「電路」「電線」「配線」の意味と違いについて解説します。

「電線路」「送電線路」「配電線路」の違い

「電線路」「送電線路」「配電線路」の違いは次のとおりです。

用語 意味
電線路 「電線路」とは、発蓄変電所、開閉所、電気使用場所など電気的な単位をなす場所相互の間を連絡する電線と、これを支持し、又は保蔵する工作物全般を指す。電線路は、送電線路、配電線路、構内電線路、き電線路及び電車線路の5種に分類される。
送電線路 「送電線路」とは、発電所相互間、蓄電所相互間、変電所相互間、発電所と蓄電所との間、発電所と変電所との間又は蓄電所と変電所との間の電線路及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。
配電線路 「配電線路」とは、発電所、蓄電所、変電所若しくは送電線路と需要設備との間又は需要設備相互間の電線路及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。

上図のうち、大型工場へ向かう電線が「送電線・配電線」と併記されている理由は、電気事業法施行規則 第1条第2項により、受電電圧が10万V以上の自家用構内の受電設備は「変電所」として扱われ、送電線(変電所相互間の電線)になるためです。逆に、受電電圧が10万V未満であれば、自家用構内の受電設備は「変電所」ではなく「需要設備の一部」とみなされるため、配電線(変電所と需要設備の間にある電線)となります。

電線路

電気設備に関する技術基準を定める省令の解説では、次のように解説されています。

第1条【用語の定義】 <略> 「電線路」とは、発蓄変電所、開閉所、電気使用場所など電気的な単位をなす場所相互の間を連絡する電線と、これを支持し、又は保蔵する工作物(がいし、支線等を含む。)を指す用語である。 なお、引込線(第十六号参照)は電線路に含まれるが、配線(第十七号参照)は含まれないこととしている。 <略>

さらに、電気設備の技術基準の解釈の解説では、次のように解説されています。

電線路は、電気的な単位をなす場所相互を電線等により連絡するものである。電気的な単位をなす場所のうち、「発電所、変電所、開閉所に類する場所」とは、例えば、第26条の規定による特別高圧配電用変圧器の施設場所、工場構内等における変電室、柱上変圧器の施設場所、地中電線路の変圧塔のようなところをいう。また、電線路は電線とそれを支持又は保蔵する工作物からなる。「保蔵する工作物」とは、地中電線路についてケーブルを収める暗きょ、管、接続箱等を指している。電線路は、これをその施設目的から分類すれば、送電線路、配電線路、き電線路等に分類できるが、送電線路と配電線路との間には規制上の区別がなく、したがって、その定義も設けられていない。

また、自家用電気工作物必携1(2019年度版)の第3節(自家用電気工作物の定義)では、次のように解説されています。

「電線路」とは、発電所、変電所、開閉所及びこれらに類する場所並びに電気使用場所相互間の電線(電車線を除く。)並びにこれを支持し、又は保蔵する工作物をいう。 注1. 電線路とは、発変電所、変電室、開閉所、電気使用場所等電気的な単位をなす場所相互間を連絡する電線とこれを支持し又は保蔵する工作物(がたいし、支持物を含む。)とを一括していう用語であって、引込線及び屋側電線路はこれに含まれるが、その単位場所における配線、すなわち、発変電所建物内の配線、電気使用場所における屋内配線及び屋側配線(屋側電線路と混同しないよう注意を要する。)等は、これに含まれない。 注2. 上記定義中、「これらに類する場所」とは、電気設備の技術基準の解釈第26条の規定による特別高圧配電用変圧器の施設場所(変電塔)、工場構内等における変電室、柱上変圧器の施設場所、地中電線路用の変圧塔のようなところをいい、「保蔵する工作物」とは、地中電線路について、「ケーブルを収める暗きょ、管、接続箱等」をいい、また「電気使用場所」とは、施行規則における「需要設備」とは異なり、電気工作物を施設した建物、その他狭義における電気を使用する場所を指している。 注3. 電線路は、これを施設目的から分類すれば、送電線路、配電線路、き電線路、電車線路等に分類され、またその構造上からは、架空電線路、屋側電線路、屋上電線路、地中電線路、トンネル内電線路、水上電線路、水底電線路及び特殊場所の電線路等に分類される。 注4. 電気事業法施行規則の適用に当たり、電線路は、送電線路、配電線路、構内電線路、き電線路及び電車線路の5種に分類される。これらのうち、送電線路、配電線路及び構内電線路については、電気設備に関する技術基準においては規制上の差別がなく、従って、同基準中にはその定義が設けられていない

送電線路

電気事業法施行規則第1条で以下のように定義されています。

(定義) 第1条  <略> 2 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <略> 二 「送電線路」とは、発電所相互間、蓄電所相互間、変電所相互間、発電所と蓄電所との間、発電所と変電所との間又は蓄電所と変電所との間の電線路(専ら通信の用に供するものを除く。以下同じ。)及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。

自家用電気工作物必携1(2019年度版)の第3節(自家用電気工作物の定義)で以下の説明がされています。

「送電線路」の定義は、電気事業法施行規則第1条第2項第二号で、次のように定められている。 「送電線路」とは、発電所相互間、変電所相互間又は発電所と変電所との間の電線路(専ら通信の用に供するものを除く。以下同じ。)及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。 注1. 電線路のカッコ内は、施行規則第1条第1項により、単に「電線路」といった場合には、法第58条第1項の「電線路(その電線路の維持及び運用に必要な通信の用に供する線路を含む。)又はその附属設備(以下「電線路」と総称する。)」の電線路をいうため、送電線路の定義に用いている電線路消しでは、この電力用保安通信線路を除いたものである。ただし、送電線搬送の場合までも除かれると不都合なので「専ら」と限定している。 注2. 開閉所は、送電線路の附属設備である。開閉所の定義は電気事業法施行規則には特に設けられていないが、その規制内容から次のとおり定義づけいっることができる。 「開閉所」とは電路を開閉するために構内に設置する開閉器その他の電気工作物の総体(発電所、変電所又は需要設備に属するものを除く。)をいう。すなわち、開閉所とは、電線路の途中に設けられ、構内に開閉器又は遮断器を設置して電路を開閉するところである また、電気設備に関する技術基準を定める省令では、その第1条に次のように定義されているが、上記と同じ意味である。 「開閉所」とは、構内に施設した開閉器その他の装置により電路を開閉する所であって、発電所、変電所及び需要場所以外のものをいう。

配電線路

電気事業法施行規則第1条で以下のように定義されています。

(定義) 第1条  <略> 2 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 <略> 三 「配電線路」とは、発電所、蓄電所、変電所若しくは送電線路と需要設備との間又は需要設備相互間の電線路及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。

変電所

電気事業法施行規則第1条で以下のように定義されています。

(定義) 第1条  (略) 2 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 一 「変電所」とは、構内以外の場所から伝送される電気を変成し、これを構内以外の場所に伝送するため、又は構内以外の場所から伝送される電圧10万V以上の電気を変成するために設置する変圧器その他の電気工作物の総合体(蓄電所を除く。)をいう。

また、自家用電気工作物必携1(2019年度版)の第3節(自家用電気工作物の定義)では、次のように解説されています。

1-9-2 変 電 所 「変電所」の用語の定義は次の二とおりあるので,混同しないように注意しなければならない。 イ 電気事業法施行規則における変電所 第1条第2項第一号において,次のように定めている。 「変電所」とは,構内以外の場所から伝送される電気を変成し,これを構内以外の場所に伝送するため,又は構内以外の場所から伝送される電圧10万V以上の電気を変成するために設置する変圧器その他の電気工作物の総合体をいう。 注1. 法第38条第4項各号に掲げる事業用の変電所(一般送配電事業者が設置する変電所など)及び電気鉄道用の変電所は,すべて前段の定義にあてはまるものである。 注2. 一般の自家用の構内にある変電所については,次のとおり解釈する。 (イ)定義前段の「これを構内以外の場所に伝送する」とは,変成した電気に相当する電気(所内消費分を除く。)を構内以外の場所に伝送すると解釈すべきで,従って,その一部しか構外に伝送しない場合,例えば,道路をはさみ工場等が2構内に分かれていて,互いに電気的に連携しているような場合であっても,上記のような状態で電気が使用されている場合は変電所ではなく,需要設備として取り扱われる。 (ロ)定義後段の「又は構内以外の場所から」の構内以外の場所とは,自家用構内以外の場所の意味であり,従って,自家用構内にある変電設備のうち,自家用構外から 10 万V以上の電圧で伝送された電気を変成する設備のみが変電所として取り扱われる。従って,自家用の構内に設置される変電所以外の受電設備,変電設備等はすべて需要設備として取り扱われる。 ロ 電気設備に関する技術基準を定める省令における変電所 同省令第1条第四号では,次のように定められている。 「変電所」とは,構外から伝送される電気を構内に施設した変圧器,回転変流機,整流器その他の電気機械器具により変成する所であって,変成した電気をさらに構外に伝送するものをいう。 注1. 前記イの変電所の定義の前段と同じで,その解釈もまた同一である。 注2. 前記イの変電所の定義の後段の部分は,当該技術基準では変電所として扱われていない。10万Vを超える特別高圧の電気を変成するところは,「変電所に準ずる場所」として取り扱われていることに注意。

工事計画届出について考えるときは、上記2パターンのうち「イ 電気事業法施行規則における変電所」をもとに考えるのが適当であると考えられます。

「電路」「電線」「配線」の違い

用語 意味
電路 「電路」とは、電気の通じている回路の全部又は一部を指す用語であって、電気の通じている導体を、電気の通り道という意味において、電磁的見地から表現した用語である。
電線 「電線」とは、強電流電気の伝送に使用するもののみを指す用語である。強電流電気とは弱電流電気に対応する用語であり、弱電流電気(電信、電話等の用に供される低電圧微少電流のものをいう。)以外のものをいう。
配線 「配線」とは、電気使用場所に施設する電線を指す用語である。配線には電気機械器具内の電線及び電線路の電線は含まれない

配線

配線は、「電気設備の技術基準の解釈第1条」より、電気使用場所に施設される電線を指しており、電気使用場所の屋内、屋外、屋側のどこに施設されるかによって、「屋内配線」「屋側配線」「屋外配線」に分類されています。

十一 屋内配線 屋内の電気使用場所において、固定して施設する電線(電気機械器具内の電線、管灯回路の配線、エックス線管回路の配線、第142条第七号に規定する接触電線、第181条第1項に規定する小勢力回路の電線、 第182条に規定する出退表示灯回路の電線、第183条に規定する特別低電圧照明回路の電線及び電線路の電線を除く。) 十二 屋側配線 屋外の電気使用場所において、当該電気使用場所における電気の使用を目的として、造営物に固定して施設する電線(電気機械器具内の電線、管灯回路の配線、第142条第七号に規定する接触電線、第181条第1項に規定する小勢力回路の電線、第182条に規定する出退表示灯回路の電線及び電線路の電線を除く。) 十三 屋外配線 屋外の電気使用場所において、当該電気使用場所における電気の使用を目的として、固定して施設する電線(屋側配線、電気機械器具内の電線、管灯回路の配線、第142条第七号に規定する接触電線、第181条第1項に規定する小勢力回路の電線、第182条に規定する出退表示灯回路の電線及び電線路の電線を除く。)

また、電気設備の技術基準の解釈の解説では次のように解説されています。

屋内配線(第十一号) 屋内配線は、電気使用場所の屋内(発電所、変電所等の屋内は含まない。)に固定して施設される電線であるが、構成上、次のものは除いている。 ・電気機械器具内の配線(電気機械器具の外被内の電線及び部分的に外被の外に出る短小な電線をいう。) ・管灯回路(→第十四号)の配線 ・エックス線管回路の配線 ・屋内に施設される電線路の電線 ・移動して使用する電気機械器具に電気を供給するための接触電線 ・遊戯用電車用の接触電線 ・小勢力回路の電線 ・出退表示灯回路(60V以下、5A以下)の電線 ・特別低電圧照明回路の電線 屋側配線(第十二号) 造営物(→第二十三号)の外側面又は造営物に隣接する屋外に負荷設備があり、これに電気を供給するための電線を造営物の外側面に固定して施設する場合は、屋側配線として扱われる。電気機械器具内の配線が除かれているのは、前号と同じ趣旨である。 屋外配線(第十三号) 屋外に施設される配線のうち屋側配線以外のものを指し、電気機械器具内の配線その他特殊な配線が除かれるのは、屋内配線の場合と同様である。

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