【電験3種】水トリー現象とは?地絡、絶縁破壊などの原因

水トリー現象とは?地絡、絶縁破壊などの原因をまとめました。

【水トリー現象とは】水と電界の関係で亀裂が発生する現象

水トリー現象とは、高圧ケーブルによく使われるCVケーブルなどの架橋ポリエチレン素材が利用された高圧ケーブルに、水と電界の関係で、ケーブル内部に亀裂が発生し、それが樹枝(tree)状に成長する現象のことです。
つまり、水の影響で亀裂が生じるため水トリー(Water Tree)と呼ばれます。
水の影響を受けやすい地中埋設された高圧ケーブルで発生しやすく、水トリーにより亀裂が大きくなると絶縁破壊が起こり地絡が生じることもあります。

水トリーには、以下の3種類があります。

種別 発生場所 特徴
内導水トリー 内部の導体 進行するとケーブルの絶縁性能を大きく低下し、絶縁破壊事故の原因となりやすい。
外導水トリー 外部の半導電層 進行するとケーブルの絶縁性能を大きく低下し、絶縁破壊事故の原因となりやすい。
ボウタイ状水トリー 絶縁物中に製造過程でできる微小のすき間や混入異物

【水トリー対策】絶縁抵抗測定

測定項目 測定方法
絶縁抵抗測定(絶縁体) 絶縁抵抗測定器を利用し、内部導体と遮蔽銅テープの間で測定する。導体~絶縁体~遮蔽銅テープへ漏れ流れる電流から絶縁体の抵抗値が測定される。
絶縁抵抗測定(シース=防食層) 絶縁抵抗測定器を利用し、遮蔽銅テープと大地間で絶縁抵抗を測定する。

ギャップ巻き(間隙巻き)とは、すきまを空けて巻く方法です。

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