インピーダンスマッチング(整合)とは

インピーダンスマッチング(整合)の原理・メリット・意味について紹介します。
インピーダンスマッチング(整合)とは、出力インピーダンスと入力インピーダンスをマッチング(等価に)させることです。
(ごく簡単なDC回路の場合だと抵抗値を合わせるだけ)

【インピーダンスマッチング】電力の伝達効率を最大化

出力インピーダンスとは、真の信号供給源に対して直列に繋がっている抵抗のことです。
入力インピーダンスとは、負荷が持っている抵抗のことです。
回路図で示すと、以下のようになります。
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E : 真の信号源
R : 負荷抵抗(入力インピーダンス)
r : 出力抵抗(出力インピーダンス)

Rとrには同じ電流が流れるので、どちら側でより大きな電力を消費(負荷がかかる)かは、Rとrのバランスによって決まります。
一方の抵抗値がもう一方に比べて極端に大きいと、電流が小さくなるので回路全体での消費電力は少なくなります。
インピーダンスマッチングがとれている(R=rの状態)だとR、rで回路全体での消費電力は最大になります。
最大の電力消費がなされるということは、その回路で最大の仕事をしている、つまり電力の伝達効率が一番よくなるということになります。

電力の伝達効率が良くなるということは、接続相手先での仕事率が最大になるということです。
インピーダンスマッチングをしないと、出力抵抗rが大きな負荷になってしまい、負荷抵抗Rで十分な電力が得られません。
オーディオ等を駆動する際には特に重要で、きちんとマッチングがとれていないと壊れてしまうこともあります。

【検証】電力の伝達効率が最大になるかを計算

本当にインピーダンスマッチングすると電力の伝達効率が最大になるか例題で確かめてみます。
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上図の回路に流れる電流を I 、rの両端にかかる電圧をVとします。
このとき、負荷抵抗Rの消費電力Pは以下の式で表せます。

(1)   \begin{eqnarray*} V&=&RI\\ I&=&\frac{E}{R+r}\\ P&=&VI=\frac{E^2 R}{(R + r)^2} \end{eqnarray*}

ここで、Eは定数なので\frac{R}{(R + r)^2}の値によって消費電力Pの値が変化します。
よってR=r(インピーダンスマッチング)の時に消費電力Pが最大になることがわかります。

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