【電験3種・法規】令和7年度(2026年度)下期の過去問題と解説集

電験3種の令和7年度(2026年度)下期(法規分野)で出題された過去問題を解説付きでまとめています。

【問1】電気の使用制限等

次の文章は、「電気事業法」における、電気の使用制限等に関する記述である。

(ア)は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、(イ)の限度、(ウ)の限度、用途若しくは使用を停止すべき(エ)を定めて、小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者(以下「小売電気事業者等」という。)から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきこと、又は(オ)電力の容量の限度を定めて、小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等からの(オ)を制限すべきことを命じ、又は勧告することができる。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) 経済産業大臣 使用電力量 使用最大電力 区域 受電
(2) 内閣総理大臣 供給電力量 供給最大電力 区域 送電
(3) 経済産業大臣 供給電力量 供給最大電力 区域 送電
(4) 内閣総理大臣 使用電力量 使用最大電力 日時 受電
(5) 経済産業大臣 使用電力量 使用最大電力 日時 受電

解説

正解は(5)です。

電気事業法 第34条の2にて「経済産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきこと、又は受電電力の容量の限度を定めて、小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等からの受電を制限すべきことを命じ、又は勧告することができる」と定められています。

これら条文の規定により、(ア)には「経済産業大臣」、(イ)には「使用電力量」、(ウ)には「使用最大電力」、(エ)には「日時」、(オ)には「受電」が入るのが正しい内容となります。

【電験3種・法規】第34条の2「電気の使用制限等」の試験対策
電験3種・法規分野における法第34条の2「電気の使用制限等」の試験対策についてまとめました。

【問2】電気工作物の事故報告

自家用電気工作物を(ア)する者は、自家用電気工作物において感電死傷事故が発生したときは、「電気関係報告規則」に基づき、事故の発生を知った時から(イ)時間以内可能な限り速やかに事故の発生の日時及び場所、事故が発生した電気工作物並びに事故の(ウ)について(速報)、電話等の方法により行うとともに、事故の発生を知った日から起算して(エ)日以内に様式第13の報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければならない。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 管理 12 概要 7
(2) 設置 24 原因 7
(3) 設置 24 概要 30
(4) 設置 48 概要 30
(5) 管理 48 原因 60

解説

正解は(3)です。

問題文の記述は、「電気関係報告規則」が根拠となっています。条文の記載は以下の通りです。

電気関係報告規則 第3条にて、自家用電気工作物を設置する者は、感電死傷事故などが発生したときは、事故の発生を知った時から24時間以内可能な限り速やかに事故の発生の日時及び場所、事故が発生した電気工作物並びに事故の概要について電話等で速報を行うとともに、事故の発生を知った日から起算して30日以内に指定様式の報告書(詳報)を提出しなければならないと規定されています。

これら条文の規定により、(ア)には「設置」、(イ)には「24」、(ウ)には「概要」、(エ)には「30」が入るのが正しい内容となります。

【電験3種】法規「電気関係報告規則 第3条 事故報告」の攻略ポイント
電験3種(法規分野)で出題される「電気関係報告規則 第3条 事故報告」の攻略ポイントについてまとめました。

【問3】電気設備の接地

次の文章は、「電気設備技術基準」における、電気設備の保安原則に関する記述の一部である。

a) 電気設備の必要な箇所には、異常時の(ア)、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、(イ)その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電路に係る部分にあっては、この基準の別の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。

b) 電気設備に(イ)を施す場合は、電流が安全かつ確実に(ウ)ことができるようにしなければならない。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ)
(1) 電位上昇 絶縁 遮断される
(2) 過熱 接地 大地に通ずる
(3) 過電流 絶縁 遮断される
(4) 電位上昇 接地 大地に通ずる
(5) 過電流 接地 大地に通ずる

解説

正解は(4)です。

問題文の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」が根拠となっています。それぞれの条文の記載は以下の通りです。

a) は、電気設備に関する技術基準を定める省令 第10条にて「電気設備の必要な箇所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電路に係る部分にあっては、第五条第一項の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。」と記載があります。

b) は、電気設備に関する技術基準を定める省令 第11条にて、「電気設備に接地を施す場合は、電流が安全かつ確実に大地に通ずることができるようにしなければならない。」と記載があります。(理屈としても、接地は電流を大地へ逃がすためのものですので、遮断せはなく通じるが正解だとわかります)

これら条文の規定により、(ア)には「電位上昇」、(イ)には「接地」、(ウ)には「大地に通ずる」が入るのが正しい内容となります。

【電験3種・法規】A種・B種・C種・D種接地の違いと例題
電験三種(法規)における「電気設備の接地」と「A種、B種、C種、D種接地の違い」と例題をまとめました。

【問4】電気設備の接地に関する不適切な記述

次の文章は、電気設備の接地に関する記述であるが、「電気設備技術基準の解釈」から判断して不適切なものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(1)使用電圧 200V の機械器具の鉄台に施す接地工事の接地抵抗値を 90Ωとした。
(2)使用電圧 100Vの機械器具を屋内の乾燥した場所で使用するので、その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
(3)使用電圧440Vの機械器具に電気を供給する電路に動作時間が0.1秒の漏電遮断器が施設されているので、その機械器具の鉄台の接地工事の接地抵抗値を300Ωとした。
(4) 水気のある場所で使用する使用電圧 100Vの機械器具に電気を供給する電路に動作時間が 0.1 秒の漏電遮断器が施設されているので、その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
(5)使用電圧3300Vの機械器具の鉄台に施す接地工事の接地線に、直径2.6mmの軟銅線を使用した。

解説

正解は(4)です。

本問は、「電気設備の技術基準の解釈」第17条(接地工事の種類及び施設)並びに第29条(機械器具の鉄台及び金属製外箱の接地)に関する知識を問うものです。

  • 選択肢(1):適切です。使用電圧が300V以下の低圧の機械器具の鉄台にはD種接地工事を施す必要があります。D種接地工事の接地抵抗値は原則100Ω以下であるため、90Ωは条件を満たしています。

  • 選択肢(2):適切です。使用電圧が直流300V又は交流対地電圧150V以下の機械器具を乾燥した場所に施設する場合、接地工事を省略することができます。(解釈 第29条第1項第一号)

  • 選択肢(3):適切です。使用電圧が300Vを超える低圧の機械器具には原則としてC種接地工事(10Ω以下)を施す必要がありますが、電路に地絡を生じたときに0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設する場合は、接地抵抗値を500Ω以下に緩和することができます。本件は動作時間0.1秒の漏電遮断器があるため300Ωは条件を満たしています。(解釈 第17条第3項)

  • 選択肢(4):不適切です。漏電遮断器が施設されている場合に接地工事を省略できるのは、「水気のある場所以外の場所」に施設する場合に限られます。水気のある場所では省略できません。(解釈 第29条第1項第五号)

  • 選択肢(5):適切です。使用電圧3300Vの高圧機械器具にはA種接地工事を施す必要があり、その接地線には引張強さ1.04kN以上の容易に腐食し難い金属線又は直径2.6mm以上の軟銅線を使用する必要があります。(解釈 第17条第1項)

【電験3種・法規】A種・B種・C種・D種接地の違いと例題
電験三種(法規)における「電気設備の接地」と「A種、B種、C種、D種接地の違い」と例題をまとめました。

【問5】単相2線式配電線路における漏えい電流の許容最大値

「電気設備技術基準」では、低圧電線路の絶縁性能として、「低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は、使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の(ア)を超えないようにしなければならない。」と規定している。

今、定格容量 75 kV・A 、一次電圧 6 600 V、二次電圧 105 V の単相変圧器に接続された単相 2 線式 105 V 1 回線の低圧架空配電線路について、上記規定に基づく、この配電線路の電線 1 線当たりの漏えい電流 [A] の許容最大値を求めることとする。

上記の記述中の空白箇所(ア)に当てはまる語句と漏えい電流 [A] の許容最大値との組合せとして、最も適切なのは次のうちどれか。

(ア) 漏えい電流[A]の許容最大値
(1) 1 000 分の 1 0.714
(2) 1 000 分の 1 1.429
(3) 1 500 分の 1 0.476
(4) 2 000 分の 1 0.357
(5) 2 000 分の 1 0.179

解説

正解は(4)です。

問題文の(ア)の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」第22条(低圧電線路の絶縁性能)が根拠となっています。(詳細は以下ページ参照)

【電験3種】電技20〜27条「感電、火災等の防止」
電験3種における電技20〜27条「感電、火災等の防止」についてまとめました。

同条文にて「低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は、使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の二千分の一を超えないようにしなければならない。」と規定されています。したがって、(ア)には「2000分の1」が入ります。

次に、単相2線式配電線路における漏えい電流[A]の許容最大値$I_{Lmax}$を求めます。
変圧器の定格容量 $P = 75 \text{ kV}\cdot\text{A} = 75,000 \text{ V}\cdot\text{A}$ であり、二次電圧 $V = 105 \text{ V}$ であるため、

最大供給電流$I$は、以下のように計算できます。

$I = \frac{P}{V} = \frac{75000}{105} \approx 714.28 \text{ [A]}$

漏えい電流の許容最大値$I_{Lmax}$は、この最大供給電流の2,000分の1となるため、以下のように計算できます。

$I_{Lmax} = 714.28 \times \frac{1}{2000} \approx 0.357 \text{ [A]}$

以上より、(ア) が「2000分の1」、漏えい電流の許容最大値が「0.357」となるため、正しい組合せは (4) となります。

【問6】高圧屋側電線路の施設

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における、高圧屋側電線路を施設する場合の記述の一部である。

高圧屋側電線路は、次により施設すること。
a) (ア) 場所に施設すること。
b) 電線は、(イ) であること。
c) (イ) には、接触防護措置を施すこと。
d) (イ) を造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合は、 (イ) の支持点間の距離を (ウ) m (垂直に取り付ける場合は、 (エ) m)以下とし、かつ、その被覆を損傷しないように取り付けること。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 点検できる隠蔽 ケーブル 1.5 5
(2) 展開した ケーブル 2 6
(3) 展開した 絶縁電線 2.5 6
(4) 点検できる隠蔽 絶縁電線 1.5 4
(5) 展開した ケーブル 2 10

解説

正解は(2)です。

問題文の記述は、「電気設備の技術基準の解釈」第111条(高圧屋側電線路の施設)が根拠となっています。条文の記載は以下の通りです。

a) 「展開した場所に施設すること。」(第1項第一号)
b) 「電線は、ケーブルであること。」(第1項第二号)
c) 「ケーブルには、接触防護措置を施すこと。」(第1項第三号)
d) 「ケーブルを造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合は、ケーブルの支持点間の距離を2m(垂直に取り付ける場合は、6m)以下とし、かつ、その被覆を損傷しないように取り付けること。」(第1項第四号)

これら条文の規定により、(ア)には「展開した」、(イ)には「ケーブル」、(ウ)には「2」、(エ)には「6」が入るのが正しい内容となります。

【問7】国際規格の取り入れ

次の文章は、電気設備の技術基準の解釈に基づく国際規格の取り入れに関する記述である。

需要場所に施設する低圧で使用する電気設備を,「電気設備技術基準の解釈」の第3条から第217条までの規定(以下「従来方式」という。)によらず、国際電気標準会議(IEC) 60364規格の規定(以下「IEC 関連規定」という。)により施設する場合は次により施設すること。

a) IEC 関連規定により施設する場合において,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気設備と直接に接続する場合は,これらの事業者の低圧の電気の供給に係る設備の (ア) の施設と整合がとれていること。
b) 同一の電気使用場所においては,IEC 関連規定と従来方式とを混用して低圧の電気設備を施設しないこと。ただし,次のいずれかに該当する場合は,この限りでない。この場合において,IEC 関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備を同一の場所に施設するときは,表示等によりこれらの設備を識別できるものとすること。
1 変圧器(IEC 関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備が異なる変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器)が (イ)高圧電路に接続されている場合において,当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が (ウ) 以下であるとき
2 「電気設備技術基準の解釈」第 18 条第 1 項(工作物の金属体を利用した接地工事)の規定により,IEC 関連規定に基づき施設する設備及び従来方式に基づき施設する設備の接地工事を施すとき

上記の記述中の空白箇所(ア)から(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ)
(1) 接地工事 接地式 0.2
(2) 地絡保護 接地式 10
(3) 接地工事 非接地式 0.2
(4) 地絡保護 非接地式 2
(5) 接地工事 非接地式 2

解説

正解は(5)です。本問は、「電気設備の技術基準の解釈」第218条(低圧の電気設備の国際規格の取り入れ)に関する知識を問うものです。
需要場所に施設する低圧の電気設備をIEC 60364規格により施設する場合、従来方式の「接地工事」などの規定の代わりに、IEC規格に基づく感電保護(保護接地など)を適用することが定められています。また、電源系統の接地方式として「非接地式」(ITシステム)を採用する場合の条件などが規定されており、これに該当する数値等が問われています。
公式解答に基づき、(ア)には「接地工事」、(イ)には「非接地式」、(ウ)には「2」が入るのが正しい組合せとなります。

解釈第218条

需要場所に施設する省令第2条第1項に規定する低圧で使用する電気設備は,第3条から第217条までの規定によらず,218-1表に掲げる日本産業規格又は国際電気標準会議規格の規定により施設することができる。ただし,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気設備と直接に接続する場合は,これらの事業者の低圧の電気の供給に係る設備の接地工事の施設と整合がとれていること。

2 同一の電気使用場所においては,前項の規定(以下「 IEC 関連規定」という。)と第3条から第217条までの規定とを混用して低圧の電気設備を施設しないこと。ただし,次の各号のいずれかに該当する場合は,この限りでない。この場合において,IEC関連規定に基づき施設する設備と第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備を同一の場所に施設するときは,表示等によりこれらの設備を識別できるものとすること。

 一 変圧器( IEC 関連規定に基づき施設する設備と第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備が異なる変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器)が非接地式高圧電路に接続されている場合において,当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が 以下であるとき

 二 第18条第1項の規定により, IEC 関連規定に基づき施設する設備及び第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備の接地工事を施すとき

【問8】感電、火災等の防止

次の文章は、「電気設備技術基準」に基づく感電、火災等の防止に関する記述である。

a) 低圧又は高圧の架空電線には、 (ア) のおそれがないよう、使用電圧に応じた絶縁性能を有する絶縁電線又はケーブルを使用しなければならない。ただし、通常予見される使用形態を考慮し、 (ア) のおそれがない場合は、この限りでない。
b) 移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による (イ) のおそれがないように施設しなければならない。
c) 燃料電池発電設備が (ウ) である場合には、運転状態を表示する装置を施設しなければならない。
d) 常用電源の停電時に使用する非常用予備電源(需要場所に施設するものに限る。)は、 (エ) に施設する電路であって常用電源側のものと電気的に接続しないように施設しなければならない。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 感電 感電又は火災 一般用電気工作物 需要場所以外の場所
(2) 感電又は火災 感電又は火災 自家用電気工作物 需要場所
(3) 感電 火災 自家用電気工作物 需要場所以外の場所
(4) 感電又は火災 火災 自家用電気工作物 需要場所以外の場所
(5) 感電 火災 一般用電気工作物 需要場所

解説

正解は(1)です。問題文の記述は、「電気設備に関する技術基準を定める省令」の各条文が根拠となっています。

a) は、第21条にて「低圧又は高圧の架空電線には、感電のおそれがないよう、使用電圧に応じた絶縁性能を有する絶縁電線又はケーブルを使用しなければならない。ただし、通常予見される使用形態を考慮し、感電のおそれがない場合は、この限りでない。」と規定されています。
b) は、第56条第2項にて「移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。」と規定されています。
c) は、第59条第2項にて「燃料電池発電設備が一般用電気工作物である場合には、運転状態を表示する装置を施設しなければならない。」と規定されています。
d) は、第61条にて「常用電源の停電時に使用する非常用予備電源(需要場所に施設するものに限る。)は、需要場所以外の場所に施設する電路であって常用電源側のものと電気的に接続しないように施設しなければならない。」と規定されています。

したがって、(ア)には「感電」、(イ)には「感電又は火災」、(ウ)には「一般用電気工作物」、(エ)には「需要場所以外の場所」が入るのが正しい内容となります。

省令の解説では、以下のように解説されています。

第59条【電気使用場所に施設する電気機械器具の感電、火災等の防止】
〔解 説〕
(略)
第2項は、一般用電気工作物に該当する燃料電池発電設備について、運転状態を表示する装置を施設することを規定している。これは、燃料電池発電設備には、過電流、電池電圧低下、電池温度上昇など各種の保護装置が具備されているが、必ずしも電気に関する詳しい知識を有するわけではない人が日常の取扱いを行う一般用電気工作物については、これらの保護装置が動作して運転が停止した場合に、気付かれずにそのまま放置されることが懸念されるため、異常停止状態であることを設置者に認識させることを目的としている。したがって、ここでいう「運転状態を表示する装置」とは、発電中か停止中かを示す表示と、何らかの異常が発生しているか否かを示す表示とがあればよい。

第61条【非常用予備電源の施設】
〔解 説〕 非常用予備電源からの逆圧により構外電線路作業者が感電する事故を防止するため、常用電源の停電時に常用電源側と非常用予備電源(需要場所に施設するものに限る。)とを電気的に接続しないことを規定している。需要場所に非常用予備電源を施設する場合には、常用電源の停電時に構外電線路へ電気が流出しないように常用電源との間に電気的あるいは機械的インターロック装置を施設するか、又はこれら装置から供給される負荷回路を常用電源側の回路から独立したものとする必要がある。
この条は、非常用予備電源と常用電源との並列運転を禁ずるものではないが、負荷試験等、並列使用(並列運転)する場合には、常用電源の突発的な停電を考慮し、逆電力が生じたときに引込線側を切り離す装置(逆電力継電器等)を施設し、本条を満足することが必要である。
このように、本条における「常用電源の停電時に使用する」とは、非常用予備電源の用途を規定しているものではない。したがって、本条は常用電源の停電時のみ満足されればよい。

ちなみに、移動電線とは「電気使用場所に施設する電線のうち、造営物に固定しないもの(電球線及び電気機械器具内の電線を除く。)です。
移動電線は、「コード」と「キャプタイヤケーブル」に大別されます。

・コード・・・家庭用の小型電気機器の電源コードに使用
・キャプタイヤケーブル・・・工場等に使用する移動用大型機器の電源や配線に使用

【問9】電気自動車等から電気を供給するための設備の施設

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく、電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設に関する記述である。

電気自動車等から供給設備を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合にあっては、電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は、150V以下であること。ただし、次により施設する場合はこの限りでない。
a) 対地電圧が、直流 (ア) V以下であること。
b) 供給設備が、低圧配線と直接接続して施設すること。
c) 直流電路が、(イ) こと。
d) 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に (ウ) を施設すること。
e) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に (エ) を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
f) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。

上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 750 非接地である 絶縁変圧器 短絡
(2) 450 非接地である 絶縁変圧器 地絡
(3) 300 接地されている 開閉器 地絡
(4) 450 非接地である 開閉器 短絡
(5) 300 接地されている 絶縁変圧器 短絡

解説

正解は(2)です。

問題文の記述は、「電気設備の技術基準の解釈」第199条の2(電気自動車等から電気を供給するための設備等の施設)が根拠となっています。
電気自動車等から一般用電気工作物に電気を供給する場合、電路の対地電圧は原則150V以下ですが、同条第1項第二号において特例が設けられています。
– a) 対地電圧が、直流「450」V以下であること。
– c) 直流電路が、「非接地である」こと。
– d) 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に「絶縁変圧器」を施設すること。
– e) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に「地絡」を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。

これら規定により、(ア)には「450」、(イ)には「非接地である」、(ウ)には「絶縁変圧器」、(エ)には「地絡」が入るのが正しい内容となります。

【電験3種・法規】第199条の2「電気自動車等から電気を供給するための設備等の施設」
電験3種(法規分野)で出題される電技解釈第199条の2「電気自動車等から電気を供給するための設備等の施設」について解説します。

【問10】高圧受電設備の単線結線図

図は、高圧受電設備の単線結線図の一部である。

図の空白箇所(ア)から(ウ)に設置する機器又は計器として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

(ア) (イ) (ウ)
(1) 地絡継電器 過電圧継電器 周波数計
(2) 過電圧継電器 過電流継電器 周波数計
(3) 過電圧継電器 地絡継電器 周波数計
(4) 過電流継電器 地絡継電器 力率計
(5) 地絡継電器 過電流継電器 力率計

解説

正解は(5)です。

高圧受電設備の機器・計器の役割と結線に関する知識を問う問題です。

(ア):零相変流器(ZCT)に接続されています。ZCTは、地絡事故時に発生する零相電流(地絡電流)を検出するための機器であり、ここに接続されるのは地絡を判別して動作する「地絡継電器(GR)」です。

(イ):変流器(CT)に接続されています。CTは回路に流れる負荷電流や短絡電流を検出するための機器であり、ここに接続される保護継電器は「過電流継電器(OCR)」です。

(ウ):計器用変圧器(VT)からの電圧入力と、変流器(CT)からの電流入力の両方を受けています。電圧と電流の両方を必要とする計器は電力計や力率計などですが、本問の選択肢からは「力率計」が該当します。(周波数計や過電圧継電器は電圧入力のみで動作します)

したがって、(ア)「地絡継電器」、(イ)「過電流継電器」、(ウ)「力率計」の組合せである(5)が正しい内容となります。

【問11】接地極及び接地抵抗測定

接地極及び接地抵抗測定について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 図1は大地抵抗率 $\rho [\Omega\cdot m]$ の土壌に埋設された棒状接地極の概略図である。

この接地極の接地抵抗 $R [\Omega]$ は①式で示されるものとする。

$R=\frac{\rho}{2\pi L}\ln(\frac{4L}{d})$ ……①

ただし、L: 接地極の長さ [m]、d: 接地極の直径 [m]、$\pi$:円周率
であり、$\ln(\frac{4L}{d})$ は $\frac{4L}{d}$ の自然対数を示す。
ここで、$x=\frac{4L}{d}$ と置いて①式を書き直すと②式となる。

$R=\frac{2\rho}{\pi d}\frac{\ln(x)}{x}$ ……②

②式中の $\frac{\ln(x)}{x}$ は、L≫dとして200≦x≦1000の範囲で図2の値となる。

今、$\rho=150 \Omega\cdot m$、$d=14\times10^{-3}m$ の条件でRを100Ω以下としたいとき、これを実現するためのLの最小長さ[m]として、最も近いものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。ただし、ρは深さによらず一定とする。

(1) 0.7
(2) 1.0
(3) 1.2
(4) 1.5
(5) 2.0

(b) 直読式接地抵抗計を用いて、接地抵抗を測定する場合、被測定接地極Eに対する、二つの補助接地極S(電圧用)及びH(電流用)の地表面配置として、最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

解説

正解は (a):(4)、(b):(4) です。電気設備に関する技術基準を定める省令 第11条(電気設備の接地)およびその解釈に規定されています。

【(a)の解説】
与えられた②式に数値を代入して、抵抗 $R$ が 100Ω 以下になる条件を求めます。

$R = \frac{2\rho}{\pi d} \frac{\ln(x)}{x} \le 100$

$100 \ge \frac{2 \times 150}{\pi \times 14 \times 10^{-3}} \times \frac{\ln(x)}{x}$

$\frac{300}{0.04398} \times \frac{\ln(x)}{x} \le 100$

$\frac{\ln(x)}{x} \le \frac{100 \times \pi \times 14 \times 10^{-3}}{300} \approx 0.01466$

選択肢の長さ $L$ ごとに計算して確認します。$L=1.5$ [m] のとき、

$x = \frac{4 \times 1.5}{14 \times 10^{-3}} \approx 428$

このとき

$\frac{\ln(428)}{428} \approx 0.01415$。$0.01415 \le 0.01466$

となり、条件を満たします。$L=1.2$ [m] のとき、

$x = \frac{4 \times 1.2}{14 \times 10^{-3}} \approx 343$

このとき

$\frac{\ln(343)}{343} \approx 0.0170$。$0.0170 > 0.01466$

となり、100Ωを超えてしまいます。したがって、100Ω以下にするための最小の長さは 1.5m(選択肢4)となります。

【(b)の解説】
接地抵抗計(電圧降下法)による接地抵抗の測定では、被測定接地極(E)から十分離れた場所に電流補助接地極(H)を打ち込み、測定電流を流します。そして、E極とH極の間に電圧補助接地極(S)を一直線上に打ち込み、電位差を測定します。
測定誤差を小さくするためには、E、S、Hを一直線上に配置し、それぞれの極間距離(E-S間およびS-H間)を10m程度(等間隔)離すのが適切な配置となります。したがって、(4)の図が正解です。

【問12】高圧ケーブルの絶縁耐力試験

「電気設備技術基準の解釈」に基づいて、最大使用電圧が6.9kVの電路に接続する、導体断面積100mm²、長さ800mの高圧 CVケーブル(単心)の絶縁耐力試験を交流で実施する場合について、次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、周波数は50Hz、ケーブルの対地静電容量は1km当たり0.45µFとする。

(a) ケーブルに試験電圧を印加した場合の充電電流 [A]の値として、最も近いのは次のうちどれか。
(1) 0.78
(2) 1.17
(3) 1.46
(4) 2.34
(5) 3.51

(b) 図のような試験回路でケーブルの絶縁耐力試験を行う場合、試験用変圧器の容量を5kV・Aとしたとき、補償リアクトルの必要最少の設置台数として、正しいのは次のうちどれか。
ただし、試験電圧を印加したとき、1台の補償リアクトルに流すことができる電流(電流容量)は270mAとする。

(1) 1台
(2) 2台
(3) 3台
(4) 4台
(5) 5台

解説

正解は (a):(2)、(b):(3) です。

【(a)の解説】
「電気設備の技術基準の解釈」第15条の規定により、最大使用電圧7000V以下の交流電路の試験電圧は、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧となります。
試験電圧$V_t$は

$V_t = 6.9\text{kV} \times 1.5 = 10.35\text{kV} = 10350\text{V}$

ケーブルの長さは800m(0.8km)なので、全体の対地静電容量 $C$ は、

$C = 0.45\mu\text{F/km} \times 0.8\text{km} = 0.36\mu\text{F}$

充電電流 $I_c$ は、$I_c = 2\pi f C V_t$ で求められます。

$I_c = 2 \times \pi \times 50 \times 0.36 \times 10^{-6} \times 10350 \approx 1.17 \text{ [A]}$

したがって、最も近い(2)が正解となります。

【(b)の解説】
試験に必要な皮相電力(充電容量)$P_c$ を求めます。

$P_c = V_t \times I_c = 10.35\text{kV} \times 1.17\text{A} = 12.1\text{kV}\cdot\text{A}$

試験用変圧器の容量 $P_t$ は 5 kV・A なので容量が不足します。変圧器が負担できる最大の充電電流 $I_t$ は、

$I_t = \frac{5\text{kV}\cdot\text{A}}{10.35\text{kV}} \approx 0.483\text{A} = 483\text{mA}$

補償リアクトルによって打ち消さなければならない電流 $I_L$ は、

$I_L = I_c – I_t = 1170\text{mA} – 483\text{mA} = 687\text{mA}$

1台の補償リアクトルに流せる電流は 270mA なので、必要な台数 $n$ は、

$n = \frac{687}{270} \approx 2.54 \text{ 台}$

台数は整数であるため切り上げて3台必要となります。したがって(3)が正解です。

【電験3種・法規】絶縁耐力試験の試験電圧や対地充電電流の計算問題対策
電験3種・法規で出題される絶縁耐力試験の試験電圧や対地充電電流の計算問題対策について解説します。

【問13】架空電線路の支線の引張荷重と素線

図のように高圧架空電線と低圧架空電線を併架する A種鉄筋コンクリート柱がある。この電線路の引留箇所において下記の条件で支線を設けるものとする。

(ア) 高低圧電線間の離隔距離を2mとし、高圧電線の取り付け高さを10m、低圧電線と支線の取り付け高さをそれぞれ8mとする。
(イ) 高圧電線の水平張力は9kN、低圧電線の水平張力は4kNとし、これらの全荷重を支線で支えるものとする。
このとき、次の(a)及び(b)に答えよ。

(a) 支線に生じる引張荷重 [kN]の値として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
(1) 13.0
(2) 15.3
(3) 19.1
(4) 25.4
(5) 38.1

(b) 「電気設備技術基準の解釈」によれば、支線に亜鉛めっき鋼より線(素線の引張強さ $1.23 \text{ kN/mm}^2$)を使用し、素線本数を7本とする場合、最も小さい素線直径[mm]として適切な値を、次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし、支線の安全率を1.5 とし、素線のより合わせによる引張荷重の減少係数は無視するものとする。
(1) 2.0
(2) 2.3
(3) 2.6
(4) 2.9
(5) 3.5

解説

正解は (a):(4)、(b):(3) です。電気設備に関する技術基準を定める省令 第32条(架空電線路の支持物の倒壊の防止)(※支線の安全率等に関する細目は、本条文に基づく「電気設備の技術基準の解釈」に規定されています。

【(a)の解説】
地表面(支持物の地際)を回転の中心としてモーメントの釣り合いを考えます。
電線による時計回りのモーメント $M_E$ は、

$M_E = (9\text{kN} \times 10\text{m}) + (4\text{kN} \times 8\text{m}) = 90 + 32 = 122\text{kN}\cdot\text{m}$

これを高さ8mに取り付けられた支線の水平張力 $T_h$ で支えるため、

$T_h \times 8 = 122 \Rightarrow T_h = 15.25\text{kN}$

支線は高さ8m、水平距離6mの直角三角形を形成するため、辺の比は 水平:垂直:斜辺 = 6:8:10 となります。
支線の引張荷重 $T$ は、

$T = T_h \times \frac{10}{6} = 15.25 \times \frac{10}{6} \approx 25.4 \text{ [kN]}$

したがって、最も近い(4)が正解となります。

(b)の解説
支線の安全率を1.5とするため、必要な許容引張荷重 $T_{req}$ は、

$T_{req} = 25.416\text{kN} \times 1.5 \approx 38.12\text{kN}$

これを7本の素線で均等に負担するため、素線1本あたりに必要な引張荷重 $T_1$ は、

$T_1 = \frac{38.12}{7} \approx 5.446\text{kN}$

素線の引張強さが $1.23\text{kN/mm}^2$ であるため、必要な断面積 $A$ は、

$A = \frac{5.446}{1.23} \approx 4.428\text{mm}^2$

素線の直径を $d$ とすると、$A = \frac{\pi d^2}{4}$ より、

$d = \sqrt{\frac{4.428 \times 4}{\pi}} \approx \sqrt{5.638} \approx 2.37\text{mm}$

したがって、2.37mm以上の直径が必要であり、選択肢の中で満たす最小の値は 2.6mm(選択肢3)となります。

【電験3種・法規】「電線の張力」「支線の張力」「風圧荷重」の計算問題対策
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