RC直列回路の原理と時定数、電流、電圧、ラプラス変換の計算方法についてまとめました。
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【RC直列回路とは】時定数の意味
【RC直列回路】

時定数$\tau$(緩和時間とも呼ばれる)とは、回路の応答の速さを表す数値です。
時定数$\tau$と回路の応答の速さは「反比例」の関係にあります。つまり時定数の値が小さいほど、回路の応答速度(立ち上がり速度)が速いことになります。
RC直列回路に流れる電流$I$、抵抗にかかる電圧$V_R$、コンデンサにかかる電圧$V_C$と時定数$\tau$の関係は次式で表せます。
\begin{eqnarray}
i(t)&=&\frac{V_i}{R} e^{-\frac{t}{RC}}\\
V_R(t)&=& V_ie^{-\frac{t}{RC}}\\
V_C(t)&=& V_i ( 1 – e^{-\frac{1}{RC}t} )\\
\tau&=&RC
\end{eqnarray}
Vi:入力電圧
R:抵抗値
C:コンデンサの静電容量
VR:抵抗Rにかかる電圧
Vc:コンデンサCにかかる電圧
τ:時定数(別名:緩和時間, 立ち上がりに比例)



抵抗R、コンデンサの静電容量Cが大きくなると時定数τも増大するため、応答時間(立ち上がり・立ち下がりの時間)は遅くなります。
この関係は物理的に以下の意味をもちます.
抵抗が大きい・・・電流があまり流れず、コンデンサになかなか電荷がたまらないため, 電圧変化に時間がかかる(時定数は抵抗に比例)
静電容量が大きい・・・電荷がたまっていてもなかなか電圧が変化せず、時間がかかる(時定数は静電容量にも比例)
一方,、RL直列回路では、時定数と抵抗は反比例するので物理的な意味で理解するのも大事です。

【電流】計算式とグラフ
RC直列回路の電流の式はつぎのようになります。
\begin{eqnarray}
i(t)&=&\frac{V_i}{R} e^{-\frac{t}{RC}}\\
(\tau&=& RC)
\end{eqnarray}
電流の式をグラフにすると以下のようになります。

電流は時間$t=0$で$I=\frac{V_i}{R}$となります。
そして、時間が経過して定常状態になると$\I=0$になります。
抵抗$R$、コンデンサの静電容量$C$が大きくなると立ち上がり時間(定常状態に達するまでの時間)は遅くなります。
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| 1 | ■【RC直列回路】電流の式とグラフ |
【抵抗電圧】計算式とグラフ
RC直列回路の過渡応答の電圧式はつぎのようになります。
\begin{eqnarray}
V_R(t)&=& V_ie^{-\frac{t}{RC}}\\
\tau&=&RC
\end{eqnarray}
電圧式をグラフにすると以下のようになります。

抵抗にかかる電圧は時間$t=0$で$V_R=V_i$となります。
そして、時間が経過して定常状態になると$V_R=0$になります。
抵抗$R$、コンデンサの静電容量$C$が大きくなると立ち上がり時間(定常状態に達するまでの時間)は遅くなります。
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| 1 | ■【RC直列回路】抵抗の電圧式とグラフ |
【コンデンサ電圧】計算式とグラフ
下図のようなRC直列回路のコンデンサの電圧式はつぎのようになります。
\begin{eqnarray}
V_C(t)&=& V_i ( 1 – e^{-\frac{1}{RC}t} )\\
\tau&=&RC
\end{eqnarray}
| 変数 | 説明 |
|---|---|
| $V_i$ | 入力電圧 |
| $R$ | 抵抗値 |
| $C$ | コンデンサの静電容量 |
| $V_C$ | コンデンサにかかる電圧 |
| $\tau$ | 時定数(別名:緩和時間, 立ち上がり時間と比例) |
電圧式をグラフにすると以下のようになります。

抵抗にかかる電圧は時間$t=0$で$V_R=0$となります。
そして、時間が経過して定常状態になると$V_R=V_i$になります。
抵抗$R$、コンデンサの静電容量$C$が大きくなると立ち上がり時間(定常状態に達するまでの時間)は遅くなります。
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|---|---|
| 1 | ■【RC直列回路】コンデンサの電圧式とグラフ |
【ラプラス変換】計算式の導出

($V_i$:入力電圧、$R$:抵抗値、$C$:コンデンサの容量値、$V_R$:抵抗にかかる電圧、$V_C$:コンデンサにかかる電圧、$i$:回路全体に流れる電流値)
RC直列回路の過渡応答の式をラプラス変換を用いて導出します。

キルヒホッフの定理より次式が成立します。
\begin{eqnarray}
V_i = Ri(t) + \frac{\int i(t)dt}{C}
\end{eqnarray}
ここで$i(t)=\frac{dq(t)}{dt}, q=\int i(t) dt$より上式は以下のように変形できます。
\begin{eqnarray}
V_i = R \frac{dq(t)}{dt} + \frac{q(t)}{C}
\end{eqnarray}
上式をラプラス変換すると
\begin{eqnarray}
\frac{V_i}{s} = RsQ(s)+\frac{Q(s)}{C}
\end{eqnarray}
となります。($V_i$はステップ応答)
この式を電荷$Q(S)$について変形すると
\begin{eqnarray}
Q(s)&=&\frac{\frac{V_i}{s}}{Rs+\frac{1}{C}}=\frac{V_i}{s(Rs+\frac{1}{C})}=\frac{\frac{V_i}{R}}{s(s+\frac{1}{RC})}=\frac{\frac{V_i}{RC}}{\frac{1}{c}s(s+\frac{1}{RC})}=\frac{\frac{CV_i}{RC}}{s(s+\frac{1}{RC})}\\
&=&CV_i \left[ \frac{\frac{1}{RC}}{s(s+\frac{1}{RC})} \right]=CV_i ( \frac{1}{s} – \frac{1}{s+\frac{1}{RC}})
\end{eqnarray}
となります。ここで、上式を逆ラプラス変換すると
\begin{eqnarray}
Q(t) = CV_i ( 1 – e^{-\frac{1}{RC}t} )
\end{eqnarray}
となります。(時間が経つと電荷は$CV_i$に収束)
コンデンサ$C$にかかる電圧$V_C(t)$は
\begin{eqnarray}
V_C(t)&=& \frac{Q(t)}{C}=V_i ( 1 – e^{-\frac{1}{RC}t} )
\end{eqnarray}
となります。(時間が経つと入力電圧$V_i$に収束)
回路に流れる電流$i(t)$は
\begin{eqnarray}
i(t)&=&\frac{d}{dt}Q(t)=\frac{CV_i}{RC}e^{-\frac{1}{RC}t}=\frac{V_i}{R} e^{-\frac{t}{RC}}
\end{eqnarray}
となります。(時間が経つと0に収束)
抵抗$R$にかかる電圧$V_R(t)$は
\begin{eqnarray}
V_R(t)&=& Ri(t)=V_ie^{-\frac{t}{RC}}
\end{eqnarray}
となります。(証明終わり)
動画解説
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