電験3種(法規)の頻出問題である「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の試験対策について解説します。
- 「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の攻略ポイント
- 【令和8年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車の構造強度および運転保全要件
- 【令和7年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車を支持する工作物の構造強度および登坂防止措置
- 【令和6年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車の安全な状態の確保および雷撃保護措置
- 【令和4年上期・問8】発電用風力設備技術基準における風車の負荷遮断強度および起動防止要件
- 【平成29年・問5】発電用風力設備技術基準における風車の自動停止措置および雷撃からの保護
- 【平成24年・問4】発電用風力設備技術基準における風車を支持する工作物の構造強度および公衆危害防止要件
- 関連ページ
「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の攻略ポイント
電験3種の法規科目において、再生可能エネルギー発電設備に関する出題は近年非常に重視されており、特に「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」からの出題は極めて高い頻度で繰り返されています。
主な出題範囲は、風車本体に求められる構造強度や運転上の安全要件を定めた第$4$条、過回転や制御機能低下時における自動停止措置および雷撃保護を定めた第$5$条、圧油装置や空気タンクの安全要件を定めた第$6$条、風車を支持するタワー等の工作物の構造強度および小規模発電設備における公衆の登坂防止措置を定めた第$7$条です。
出題形式は条文中の重要語句を問う空欄補充問題が主体であり、負荷遮断時の最大速度に対する安全、想定最大風速下での意図しない起動防止、地表からの高さが $20\text{ m}$ を超える場合の雷撃保護、自重や積雪・風圧・地震・衝撃に対する構造安全、一般公衆が容易に「登る」ことを防ぐ措置など、頻出語句が明確に決まっています。
また、近年の法令改正によって「一般用電気工作物」から「小規模発電設備(一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物)」へと文言が整備された背景も踏まえ、過去問の演習に先立ち、以下の4つの整理表で体系的に確認してください。
風車の構造強度および運転保全要件(省令第4条)
| 号 | 規定項目 | 省令の条文要件 | 技術的趣旨および引っかけポイント |
|---|---|---|---|
| 第$1$号 | 負荷遮断時の強度 | 負荷を遮断したときの最大速度に対し、構造上安全であること。 | 系統連系が解列して無負荷となった瞬間の過回転(最高速度)に耐えうるブレードやハブの機械的強度が求められます。「安定」「連系」とのすり替えに注意が必要です。 |
| 第$2$号 | 風圧荷重に対する強度 | 風圧に対して構造上安全であること。 | 台風等の極限風速時における最大風圧荷重に耐えうる強度が要求されます。「変形」「耐風性」ではなく「構造上安全」が条文の正規表現です。 |
| 第$3$号 | 振動による損傷防止 | 運転中に風車に損傷を与えるような振動がないように施設すること。 | ブレードの回転による共振や空力弾性連成振動(フラッター現象)を防ぐ防振設計が求められます。「変形」「衝撃」「騒音」とのすり替えが頻出です。 |
| 第$4$号 | 意図しない起動の防止 | 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。 | 強風時や点検停電時に作業員の意図に反して風車が勝手に回り出す事故を防止するための機械式ブレーキやフェザー制御の維持が求められます。「停止」「暴走」とのすり替えに注意が必要です。 |
| 第$5$号 | 他の工作物等への接触防止 | 運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること。 | ブレードの撓みやタワーの変形を考慮しても支持柱や周囲の樹木・架空電線に接触しない離隔距離の確保が必要です。「影響」「干渉」とのすり替えに注意が必要です。 |
風車の安全な状態の確保および雷撃保護(省令第5条)
| 項・号 | 規定項目 | 省令の条文要件 | 技術的趣旨および引っかけポイント |
|---|---|---|---|
| 第$1$項第$1$号 | 過回転時の自動停止 | 回転速度が著しく上昇した場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じること。 | 発電機やギアの機械的破損・ブレード飛散を防ぐため、許容上限回転速度を超過した際にピッチ制御や機械ブレーキ等により自動停止させます。「発電電圧」「風速」とのすり替えに注意が必要です。 |
| 第$1$項第$2$号 | 制御機能低下時の自動停止 | 風車の制御装置の機能が著しく低下した場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じること。 | ヨー制御やピッチ制御の電源喪失・失効時に風車が制御不能となることを防ぎ、フェイルセーフとして自動停止させます。「圧油装置」「保護継電器」とのすり替えに注意が必要です。 |
| 第$2$項 | 小規模発電設備の緩和 | 発電用風力設備が小規模発電設備である場合は、「安全かつ自動的に停止するような措置」を「安全な状態を確保するような措置」と読み替える。 | 出力 $20\text{ kW}$ 未満等の小型風車では複雑な自動停止機構に代えて、失速制御(パッシブストール)等により安全状態を保持することが許容されます。 |
| 第$3$項 | 雷撃保護措置 | 最高部の地表からの高さが $20\text{ m}$ を超える発電用風力設備には、雷撃から風車を保護するような措置を講じること(周囲状況により損傷のおそれがない場合を除く)。 | 風車は突出した高構造物となるため落雷リスクが極めて高く、ブレード先端受雷部(レセプタ)やダウンコンダクタ、サージ防護装置(SPD)が必要です。基準高さ「$20\text{ m}$」および基準位置「地表」が最頻出です。 |
風車を支持する工作物の構造強度および公衆危害防止(省令第7条)
|
項 |
規定項目 | 省令の条文要件 | 技術的趣旨および引っかけポイント |
|---|---|---|---|
| 第$1$項 | 支持物の構造強度 | 自重、積載荷重、積雪及び風圧並びに地震その他の振動及び衝撃に対して構造上安全でなければならない。 | 風車タワーおよび基礎には常時荷重(自重・積載荷重)と短期荷重(積雪・風圧・地震・振動・衝撃)が複合的に作用します。「飛来物」「腐食」とのすり替えが頻出の引っかけです。 |
| 第$2$項 | 容易な登坂の防止 | 発電用風力設備が小規模発電設備である場合には、風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に登ることができないように適切な措置を講じること。 | 小型風車は人家近接箇所に設置されることが多いため、一般公衆や子どもの無断登坂・転落・感電事故を防ぐ柵・塀の設置や昇降ステップの施錠・取り外し等の措置が義務付けられます。「接近する」「接触する」とのすり替えに注意が必要です。 |
圧油装置・圧縮空気装置および電気工作物区分と法改正の変遷(省令第6条・第2条等)
| 区分 | 主な条文・区分 | 具体的規定内容および変遷の概要 | 実務・試験における留意点 |
|---|---|---|---|
| 圧油・圧縮空気装置(第$6$条) | タンク材料・耐食性・圧力調整 | 最高使用圧力への耐力、耐食性、最高使用圧力到達前の減圧機能、圧力低下時の自動回復機能、異常圧力の早期検知機能の$5$要件。 | ブレーキやピッチ制御に用いる油圧・空気圧系統の安全性を担保するため、火力・変電設備と同等のフェイルセーフ構造が求められます。 |
| 電気工作物の区分変遷(第$2$条) | 一般用電気工作物 | 平成24年・平成29年出題時の用語。受電電圧 $600\text{ V}$ 以下かつ出力 $20\text{ kW}$ 未満の設備が該当。 | 旧試験問題では「一般用電気工作物である場合を除く」などの文言で出題されていました。 |
| 小規模事業用電気工作物の新設 | 電気事業法改正(令和$5$年施行) | 出力 $20\text{ kW}$ 未満の風力発電設備のうち、FIT/FIP認定等により売電を行うものが「小規模事業用電気工作物」に位置付けられました。 | 令和6年上期問5において「一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物」という表現で直接反映されました。 |
| 小規模発電設備の用語定義 | 省令第$2$条第$2$号(最新) | 「一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物である発電用風力設備」を総称して「小規模発電設備」と定義。 | 令和7年上期問5において「発電用風力設備が小規模発電設備である場合」として出題されました。 |
【令和8年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車の構造強度および運転保全要件
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の風車に関する記述の一部である。
a) 負荷を遮断したときの最大速度に対し、 (ア) であること。
b) 風圧に対して (ア) であること。
c) 運転中に風車に損傷を与えるような (イ) がないように施設すること。
d) 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。
e) 運転中に他の工作物、植物等に (ウ) しないように施設すること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) (ア)安定 (イ)変形 (ウ)影響
(2) (ア)構造上安全 (イ)変形 (ウ)接触
(3) (ア)安定 (イ)振動 (ウ)影響
(4) (ア)構造上安全 (イ)振動 (ウ)接触
(5) (ア)安定 (イ)変形 (ウ)接触
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$4$条(風車)が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$4$条において、次のように規定されています。
「第$4$条 風車は、次の各号により施設しなければならない。
一 負荷を遮断したときの最大速度に対し、構造上安全であること。
二 風圧に対して構造上安全であること。
三 運転中に風車に損傷を与えるような振動がないように施設すること。
四 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。
五 運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること。」
条文の工学的背景として、風力発電設備が系統事故等により電力系統から解列(負荷遮断)された場合、発電機による電気的制動トルクが瞬時に喪失し、風車の回転速度は急激に上昇します。風車はこの過回転状態における最大到達速度(最高無負荷速度)に耐えうる強度を有していなければなりません。また、大型の回転機械である風車は、ブレードの回転に伴う固有振動数と支持構造物の共振、あるいは空力弾性連成振動(フラッター現象)による機械的破壊を防止するため、運転中に有害な振動を生じさせない構造設計が不可欠です。さらに、暴風時や保守点検時に風車が勝手に回転を開始すると人的被害や設備損壊を招くため、想定最大風速下でも確実に停止状態を維持できる起動防止機構やブレーキ設備が義務付けられています。
【令和7年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車を支持する工作物の構造強度および登坂防止措置
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」における、風車を支持する工作物に関する記述である。
a) 風車を支持する工作物は、自重、積載荷重、 (ア) 及び風圧並びに地震その他の振動及び (イ) に対して構造上安全でなければならない。
b) 発電用風力設備が小規模発電設備である場合には、風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に (ウ) ことができないように適切な措置を講じること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)登る
(2) (ア)積雪 (イ)腐食 (ウ)接近する
(3) (ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)接近する
(4) (ア)積雪 (イ)衝撃 (ウ)登る
(5) (ア)飛来物 (イ)腐食 (ウ)接近する
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$7$条(風車を支持する工作物)が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$7$条において、次のように規定されています。
「第$7$条 風車を支持する工作物は、自重、積載荷重、積雪及び風圧並びに地震その他の振動及び衝撃に対して構造上安全でなければならない。
$2$ 発電用風力設備が小規模発電設備である場合には、風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に登ることができないように適切な措置を講じなければならない。」
条文の工学的背景として、風車を支持するタワーおよび基礎構造物には、ナセルやブレード等の固定荷重(自重)、保守点検用機材等の積載荷重のほか、冬季の積雪荷重や台風等の暴風圧荷重、さらには地震動や突風による急激な機械的衝撃が複合的に作用します。支持物はこれらすべての想定外力に対して座屈や倒壊を起こさない構造安全性が要求されます。また、小規模発電設備(一般用電気工作物又は出力 $20\text{ kW}$ 未満の小規模事業用電気工作物である風力設備)は、学校、公園、農地、住宅の敷地内など一般公衆が容易に立ち入れる場所に設置されるケースが多いため、第三者や子どもがタワーのラダー(昇降用ステップ)等を伝って無断で登り、高所からの転落や感電事故に至ることを未然に防止する防護柵の設置や昇降設備の施錠・取り外し等の措置が第$2$項により義務付けられています。
各選択肢の検討:
(1) (ア)が飛来物となっており、積雪ではないため誤りです。
(2) (イ)が腐食、(ウ)が接近するとなっており、衝撃および登ると異なるため誤りです。
(3) (ア)が飛来物、(ウ)が接近するとなっており誤りです。
(4) (ア)積雪、(イ)衝撃、(ウ)登るであり、省令第$7$条第$1$項および第$2$項の条文記述と完全に一致しており正しいです。
(5) (ア)が飛来物、(イ)が腐食、(ウ)が接近するとなっており誤りです。
したがって、正しいものは(4)となります。
【令和6年上期・問5】発電用風力設備技術基準における風車の安全な状態の確保および雷撃保護措置
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」に基づく風車の安全な状態の確保に関する記述である。
a) 風車は、次の場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じなければならない。
① (ア) が著しく上昇した場合
② 風車の (イ) の機能が著しく低下した場合
b)発電用風力設備が一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物である場合には、上記a)の記述は、同記述中「安全かつ自動的に停止するような措置」とあるのは「安全な状態を確保するような措置」と読み替えて適用するものとする。
c) 最高部の (ウ) からの高さが $20\text{ m}$ を超える発電用風力設備には、 (エ) から風車を保護するような措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況によって (エ) が風車を損傷するおそれがない場合においては、この限りでない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)雷撃
(2) (ア)発電電圧 (イ)圧油装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
(3) (ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
(4) (ア)発電電圧 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風
(5) (ア)回転速度 (イ)圧油装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風
解説
正解は(3)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$5$条(風車の安全な状態の確保)が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$5$条において、次のように規定されています。
「第$5$条 風車は、次の各号の場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じなければならない。
一 回転速度が著しく上昇した場合
二 風車の制御装置の機能が著しく低下した場合
$2$ 発電用風力設備が小規模発電設備である場合には、前項の規定は、同項中「安全かつ自動的に停止するような措置」とあるのは「安全な状態を確保するような措置」と読み替えて適用するものとする。
$3$ 最高部の地表からの高さが二十メートルを超える発電用風力設備には、雷撃から風車を保護するような措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況によって雷撃が風車を損傷するおそれがない場合においては、この限りでない。」
条文の工学的背景として、風力発電機では強風や系統異常時にロータが過回転状態に陥ると、遠心力によってブレードが飛散する重大事故を招きます。また、ナセルの向きを風向に追従させるヨー制御や、ブレードの受風角度を変えて出力を調整するピッチ制御などの制御系機能が喪失した場合、風車は無制御の危険な暴走状態となるおそれがあります。そのため、これらを検知して直ちに自動停止させる多重の安全停止保護系(空力ブレーキおよび機械式ブレーキ)が必須とされています。ただし、小規模な設備については構造が簡易であるため、必ずしも自動停止機構を備えなくとも、風力に対して自然に逃げる失速制御構造等によって安全な状態が確保されればよいとする緩和規定が設けられています。さらに、タワーとブレードを合わせた最高部の高さが地表から $20\text{ m}$ を超える工作物は、建築基準法上の避雷針設置義務と同様に落雷誘雷の確率が跳ね上がるため、レセプタや避雷導線による雷撃保護措置が義務付けられています。
各選択肢の検討:
(1) (ウ)がロータ最低部となっており、地表ではないため誤りです。
(2) (ア)が発電電圧、(イ)が圧油装置となっており、回転速度および制御装置と異なるため誤りです。
(3) (ア)回転速度、(イ)制御装置、(ウ)地表、(エ)雷撃であり、省令第$5$条第$1$項・第$2$項・第$3$項の条文記述と完全に一致しており正しいです。
(4) (ア)が発電電圧、(ウ)がロータ最低部、(エ)が強風となっており誤りです。
(5) (ア)は正しいものの、(イ)が圧油装置、(ウ)がロータ最低部、(エ)が強風となっており誤りです。
したがって、正しいものは(3)となります。
【令和4年上期・問8】発電用風力設備技術基準における風車の負荷遮断強度および起動防止要件
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」に基づく風車に関する記述である。
風車は、次により施設しなければならない。
a) 負荷を (ア) したときの最大速度に対し、構造上安全であること。
b) 風圧に対して構造上安全であること。
c) 運転中に風車に損傷を与えるような (イ) がないように施設すること。
d) 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が (ウ) することのないように施設すること。
e) 運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)遮断 (イ)振動 (ウ)停止
(2) (ア)連系 (イ)振動 (ウ)停止
(3) (ア)遮断 (イ)雷撃 (ウ)停止
(4) (ア)連系 (イ)雷撃 (ウ)起動
(5) (ア)遮断 (イ)振動 (ウ)起動
解説
正解は(5)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$4$条(風車)が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$4$条において、次のように規定されています。
「第$4$条 風車は、次の各号により施設しなければならない。
一 負荷を遮断したときの最大速度に対し、構造上安全であること。
二 風圧に対して構造上安全であること。
三 運転中に風車に損傷を与えるような振動がないように施設すること。
四 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。
五 運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること。」
空欄箇所の着眼点として、a)では発電機が送電系統から切り離される「遮断」の瞬間に機械的ブレーキが動作するまでの間、風車の回転速度が設計上の最大値(カットアウト速度や過回転制限速度)に達するため、この速度に対してブレードや主軸・ギヤボックスが遠心破壊しない強度が求められます。また、d)では暴風時や台風接近時に運転を停止して待機している状態、あるいは点検停止中において、突風等によって取扱者が意図しないのに勝手に「起動」して回転を始めてしまうことを防ぐブレーキの保持性能が規定されています。この空欄(ウ)に「停止」を入れてしまう誤答が多いため注意が必要です。
【平成29年・問5】発電用風力設備技術基準における風車の自動停止措置および雷撃からの保護
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」に基づく風車の安全な状態の確保に関する記述である。
a 風車(発電用風力設備が一般用電気工作物である場合を除く。以下aにおいて同じ。)は、次の場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じなければならない。
① (ア)が著しく上昇した場合
② 風車の(イ)の機能が著しく低下した場合
b 最高部の(ウ)からの高さが $20\text{ m}$ を超える発電用風力設備には、(エ)から風車を保護するような措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況によって(エ)が風車を損傷するおそれがない場合においては、この限りでない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)雷撃
(2) (ア)発電電圧 (イ)圧油装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
(3) (ア)発電電圧 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風
(4) (ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
(5) (ア)回転速度 (イ)圧油装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$5$条(風車の安全な状態の確保)の出題当時の条文規定が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$5$条において、次のように規定されています。
「第$5$条 風車(発電用風力設備が小規模発電設備である場合を除く。以下この項において同じ。)は、次の各号の場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じなければならない。
一 回転速度が著しく上昇した場合
二 風車の制御装置の機能が著しく低下した場合
(中略)
最高部の地表からの高さが二十メートルを超える発電用風力設備には、雷撃から風車を保護するような措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況によって雷撃が風車を損傷するおそれがない場合においては、この限りでない。」
出題当時の条文では、aに相当する規定において「一般用電気工作物である場合を除く」と括弧書きで除外規定が置かれていました(現行条文では第$2$項に読み替え規定として整理され、用語も小規模発電設備に変更されています)。風車が運転中に回転速度が異常上昇した際、遠心破壊を回避するため自動停止を行うこと、およびブレードの角度を制御するピッチ制御装置や風向きを制御するヨー制御装置等の機能喪失時にフェイルセーフとして自動停止することが義務付けられています。また、落雷によるブレード破裂事故や火災を防ぐため、地表からの最高部高さが $20\text{ m}$ を超える設備には受雷部や接地導線による避雷対策の施工が義務付けられています。
【平成24年・問4】発電用風力設備技術基準における風車を支持する工作物の構造強度および公衆危害防止要件
次の文章は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」における、風車を支持する工作物に関する記述である。
a. 風車を支持する工作物は、自重、積載荷重、(ア)及び風圧並びに地震その他の振動及び(イ)に対して構造上安全でなければならない。
b. 発電用風力設備が一般用電気工作物である場合には、風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に(ウ)ことができないように適切な措置を講じること。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) (ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)登る
(2) (ア)積雪 (イ)腐食 (ウ)接近する
(3) (ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)接近する
(4) (ア)積雪 (イ)衝撃 (ウ)登る
(5) (ア)飛来物 (イ)腐食 (ウ)接近する
解説
正解は(4)です。
問題文の記述は、「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」第$7$条(風車を支持する工作物)の出題当時の条文規定が根拠となっています。
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第$7$条において、次のように規定されています。
「第$7$条 風車を支持する工作物は、自重、積載荷重、積雪及び風圧並びに地震その他の振動及び衝撃に対して構造上安全でなければならない。
$2$ 発電用風力設備が一般用電気工作物である場合には、風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に登ることができないように適切な措置を講じなければならない。」
支持物(タワー構造)に要求される構造安全性の規定では、常時荷重である自重・積載荷重、自然気象荷重である積雪・風圧、および偶発荷重・動的荷重である地震・振動・衝撃が網羅されています。選択肢に頻出する「飛来物」や「腐食」は構造計算における直接の主要荷重項目ではなく、条文上の正規文言は「積雪」と「衝撃」です。また、一般用電気工作物(現行規定では小規模発電設備)に属する小型風車では、公衆保護の観点から取扱者以外の一般人が容易にタワーに登れないよう、地上から一定の高さまで昇降梯子を設けない、防護柵で囲う、梯子に施錠扉を設ける等の登坂防止措置が義務付けられています。「接近する」ではなく「登る」が条文の語句です。
関連ページ


コメント