電験3種(法規)で出題される電技74-78条「特殊機器の施設」の試験対策と過去問題を解説します。
【74条】 電気さくの施設の禁止
(電気さくの施設の禁止)
第74条 電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならない。ただし、田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し、感電又は火災のおそれがないように施設するときは、この限りでない。
上記省令については、以下のとおり解釈されています。
【電気さくの施設】(省令第67条、第74条)
第192条 電気さくは、次の各号に適合するものを除き施設しないこと。
一 田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設するものであること。
二 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適当な間隔で危険である旨の表示をすること。
三 電気さくは、次のいずれかに適合する電気さく用電源装置から電気の供給を受けるものであること。
イ 電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置
ロ 感電により人に危険を及ぼすおそれのないように出力電流が制限される電気さく用電源装置であって、次のいずれかから電気の供給を受けるもの
(イ) 電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置
(ロ) 蓄電池、太陽電池その他これらに類する直流の電源
四 電気さく用電源装置(直流電源装置を介して電気の供給を受けるものにあっては、直流電源装置)が使用電圧30V以上の電源から電気の供給を受けるものである場合において、人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設するときは、当該電気さくに電気を供給する電路には次に適合する漏電遮断器を施設すること。
イ 電流動作型のものであること。
ロ 定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下のものであること。
五 電気さくに電気を供給する電路には、容易に開閉できる箇所に専用の開閉器を施設すること。
六 電気さく用電源装置のうち、衝撃電流を繰り返して発生するものは、その装置及びこれに接続する電路において発生する電波又は高周波電流が無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には、施設しないこと。
【75条】 電撃殺虫器、エックス線発生装置の施設場所の禁止
(電撃殺虫器、エックス線発生装置の施設場所の禁止)
第75条 電撃殺虫器又はエックス線発生装置は、第六十八条から第七十条までに規定する場所には、施設してはならない。
※第六十八条から第七十条、つまり粉塵の多い場所や爆発する危険のある場所、腐食性のある場所に電撃殺虫器又はエックス線発生装置を施設してはいけないとあります。
【76条】 パイプライン等の電熱装置の施設の禁止
(パイプライン等の電熱装置の施設の禁止)
第76条 パイプライン等(導管等により液体の輸送を行う施設の総体をいう。)に施設する電熱装置は、第六十八条から第七十条までに規定する場所には、施設してはならない。ただし、感電、爆発又は火災のおそれがないよう、適切な措置を講じた場合は、この限りでない。
【77条】 電気浴器、銀イオン殺菌装置の施設
(電気浴器、銀イオン殺菌装置の施設)
第77条 電気浴器(浴槽の両端に板状の電極を設け、その電極相互間に微弱な交流電圧を加えて入浴者に電気的刺激を与える装置をいう。)又は銀イオン殺菌装置(浴槽内に電極を収納したイオン発生器を設け、その電極相互間に微弱な直流電圧を加えて銀イオンを発生させ、これにより殺菌する装置をいう。)は、第五十九条の規定にかかわらず、感電による人体への危害又は火災のおそれがない場合に限り、施設することができる。
【78条】 電気防食施設の施設
(電気防食施設の施設)
第78条 電気防食施設は、他の工作物に電食作用による障害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。
【令和5年度下期・問8】電気さくの施設制限
次の文章は、「電気設備技術基準」における電気さくの施設の禁止に関する記述である。
電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならない。ただし、田畑、牧場,その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し,(ア)のおそれがないように施設するときは、この限りでない。
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における電気さくの施設に関する記述である。
電気さくは、次のa)からf)に適合するものを除き施設しないこと。
a) 田畑,牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設するものであること。
b) 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適当な間隔で(イ)である旨の表示をすること。
c) 電気さくは、電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置等から電気の供給を受けるものであること。
d) 電気さくを(ウ)等、人が容易に立ち入る場所に施設する場合は、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
e) 電気さく用電源装置(交流電源から給電されるものに限る。)の電源側に接続する電路の対地電圧は、(エ)V以下であること。
上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
| – | (ア) | (イ) | (ウ) | (エ) |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 火災 | 危険 | 山地 | 30 |
| (2) | 断線 | 通電 | 山地 | 150 |
| (3) | 断線 | 危険 | 公道 | 150 |
| (4) | 火災 | 通電 | 山地 | 30 |
| (5) | 感電 | 危険 | 公道 | 30 |
解説
正解は(5)です。
前半の文章は、電気設備に関する技術基準を定める省令 第74条に基づいています。
「(ア)感電のおそれがないように施設するときは、この限りでない。」となります。
後半の文章は、電気設備の技術基準の解釈 第192条(電気さくの施設)に基づいています。
b) 「(イ)危険である旨の表示をすること」
d) 「(ウ)公道等、人が容易に立ち入る場所に施設する場合は……自動的に電路を遮断する装置を施設すること」
e) 「電源側に接続する電路の対地電圧は、(エ)30V以下であること」
したがって、(ア)感電、(イ)危険、(ウ)公道、(エ)30となる(5)が正解です。
【令和4年度下期・問2】電気設備技術基準の規定対象
電気設備の安全を確保するためには、「電気設備技術基準」への適合を確認する必要がある。「電気設備技術基準」に規定されているものとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。
(1) 船舶の客室屋内配線
(2) 乾電池使用のEMS(電気的筋肉刺激器)
(3) 航空機に搭載される発電機
(4) 電気浴器
(5) 自動車の24V オルタネータ(交流発電機)
解説
正解は(4)です。
「電気設備に関する技術基準を定める省令」(電気設備技術基準)は、電気事業法に基づく電気工作物に適用されます。
(1)の船舶、(3)の航空機、(5)の自動車に設置される工作物は、電気事業法施行令 第1条(電気工作物から除かれる工作物)の規定により、電気工作物から除外されています。
(2)の乾電池使用の器具は、同施行令第1条第三号の「電圧三十ボルト未満の電気的設備であつて、電圧三十ボルト以上の電気的設備と電気的に接続されていないもの」に該当するため、電気工作物に含まれません。
(4)の電気浴器については、電気設備に関する技術基準を定める省令 第77条にてその施設について規定されており、電気設備技術基準の対象となります。
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