電験3種(法規)の頻出論点である「主任技術者の選任・外部委託承認・兼任承認」について解説します。
主任技術者の選任・外部委託承認・兼任承認
電験3種の法規科目では、主任技術者に関する規定が頻出します。
主な根拠条文は電気事業法第$43$条(主任技術者)です。
電気事業法施行規則第$52$条(選任等)や第$53$条(許可選任)も重要です。
第$56$条(免状の種類および監督の範囲)や関係告示からも繰り返し出題されます。
出題形式は条文中の重要語句や数値の空欄補充問題が中心です。
主任技術者の職務や選任形態の正誤判定問題も出題されます。
事業場の条件に応じた外部委託承認の適否を問う組み合わせ問題も頻出します。
特に問われる論点は主任技術者の選任義務と届出の手続です。
免状不保持者を対象とする許可選任の要件も問われます。
複数事業場の兼任承認手続や外部委託承認の設備要件も重要です。
第$3$種免状の監督範囲、主任技術者の誠実義務、従事者の指示遵守義務も頻出します。
主任技術者の選任形態
主任技術者の選任形態、根拠法令、適用要件、および手続の種別を整理した表です。
| 選任形態の区分 | 根拠法令・条文 | 対象設備・適用要件 | 行政手続の種別 |
|---|---|---|---|
| 選任(原則) | 電気事業法第$43$条第$1$項・第$3$項、施行規則第$52$条第$1$項 | 事業用電気工作物の事業場ごとに、免状交付者のうちから選任します。 | 選任後、遅滞なく所轄産業保安監督部長へ届け出ます。 |
| 許可選任(例外) | 電気事業法第$43$条第$2$項、施行規則第$52$条第$1$項ただし書・第$53$条 | 受電電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下かつ最大電力 $500\text{ kW}$ 未満等の需要設備において、一定の資格や実務経験を有する者をあてます。 | 選任前に所轄産業保安監督部長の許可を受けます。 |
| 兼任承認(例外) | 電気事業法施行規則第$52$条第$3$項・第$4$項ただし書 | 同一設置者の複数事業場等において、保安上支障がない条件を満たします。$1$名の主任技術者が複数事業場を監督します。 | 事前に所轄産業保安監督部長の承認を受けます。 |
| 外部委託承認(例外) | 電気事業法施行規則第$52$条第$2$項、経済産業省告示 | 受電電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下の需要設備や出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満の発電所等において、電気管理技術者や電気保安法人と保安委託契約を締結します。自社の主任技術者を選任しません。 | 事前に所轄産業保安監督部長の承認を受けます。 |
外部委託承認制度の要件および保安体制
電気事業法施行規則第$52$条第$2$項および経済産業省告示に基づく、外部委託承認の対象設備と要件を整理した表です。
| 電気工作物の区分 | 電圧要件 | 出力・規模要件 | 保安体制・受託者要件 |
|---|---|---|---|
| 需要設備 | 受電電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下 | 容量制限なし(原則) | 電気管理技術者または電気保安法人と契約します。緊急時に$2$時間以内で到達できる体制を維持します。 |
| 水力発電所 | 連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下 | 出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満(ダムを伴うものを除く) | 電気管理技術者または電気保安法人と契約します。遠隔監視制御装置や自動停止機能を備えます。 |
| 火力発電所(内燃力を含む) | 連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下 | 出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満 | 電気管理技術者または電気保安法人と契約します。異常時の自動停止装置を施設します。 |
| 太陽電池発電所 | 連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下 | 出力 $5\,000\text{ kW}$ 未満 | 電気管理技術者または電気保安法人と契約します。運転状態の常時監視体制を確保します。 |
| 風力発電所 | 連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下 | 出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満 | 電気管理技術者または電気保安法人と契約します。過回転防止装置等の安全機能を維持します。 |
主任技術者の免状種類と監督範囲
電気事業法施行規則第$56$条に基づく、主任技術者免状の種類と保安監督の範囲を整理した表です。
| 免状の区分 | 監督可能な電圧の範囲 | 監督可能な発電所出力の範囲 | 主な適用設備・事業場 |
|---|---|---|---|
| 第一種電気主任技術者 | 制限なし(すべての電圧) | 制限なし(すべての発電所) | 特別高圧超高圧変電所、大規模原子力・火力・水力発電所等 |
| 第二種電気主任技術者 | 電圧 $17\text{ 万V}$ 未満 | 制限なし(すべての発電所) | $154\text{ kV}$ 受電設備、大型商業施設・大規模工場、大容量発電所等 |
| 第三種電気主任技術者 | 電圧 $5\text{ 万V}$ 未満 | 出力 $5\,000\text{ kW}$ 未満(出力 $5\,000\text{ kW}$ 以上の発電所を除く) | $6.6\text{ kV}$・$22\text{ kV}$・$33\text{ kV}$ 受電の需要設備、中小規模工場、出力 $5\,000\text{ kW}$ 未満の発電所等 |
主任技術者の職務および関係者の義務
電気事業法第$43$条に規定される、主任技術者の職務内容、誠実義務、および関係者の指示遵守義務を整理した表です。
| 条文・項 | 主体の区分 | 義務・規定の内容 | 法的性質・解説 |
|---|---|---|---|
| 法第$43$条第$1$項 | 設置者 | 事業用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安の監督をさせるため、免状交付者のうちから主任技術者を選任しなければならない。 | 選任義務(一般原則) |
| 法第$43$条第$2$項 | 設置者 | 主務大臣の許可を受けて、免状不保持者を主任技術者として選任することができる。 | 許可選任制度(例外) |
| 法第$43$条第$3$項 | 設置者 | 主任技術者を選任したとき、または解任したときは、遅滞なく主務大臣へ届け出なければならない。 | 事後届出義務(許可選任を除く) |
| 法第$43$条第$4$項 | 主任技術者 | 事業用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。 | 職務の誠実遂行義務 |
| 法第$43$条第$5$項 | 従事者 | 事業用電気工作物の工事、維持または運用に従事する者は、主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。 | 指示遵守義務 |
試験で頻出の引っかけパターンと対策
過去問で出題される紛らわしい規定内容や誤りパターンを対比整理した表です。
| 着眼項目 | 正しい規定内容 | よくある誤り・引っかけの手口 |
|---|---|---|
| 主任技術者の職務範囲 | 保安の監督 | 自ら作業、検査等を行うとする誤り(自ら直接作業する義務ではありません) |
| 指示遵守義務の対象者 | 工事、維持または運用に従事する者 | すべての関係者、電気事業者、設置者の経営層等とするすり替え |
| 第$3$種の電圧範囲 | 電圧 $5\text{ 万V}$ 未満 | 電圧 $3\text{ 万V}$ 未満、あるいは $7\text{ 万V}$ 未満とする誤り |
| 第$3$種の需要設備監督 | 受電電圧 $5\text{ 万V}$ 未満であれば、最大電力や契約容量の制限なし | 最大電力 $10\,000\text{ kW}$ 以上の需要設備は第$2$種が必要とする誤り(出力制限は発電所のみに適用) |
| 外部委託の対象電圧 | 受電電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下の需要設備 | 特別高圧($22\,000\text{ V}$)受電設備を可とする誤り |
| 外部委託の発電所出力 | 内燃力・水力は出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満、太陽電池は $5\,000\text{ kW}$ 未満 | 出力 $2\,000\text{ kW}$ の内燃力発電所を可とする誤り(未満規定のため $2\,000\text{ kW}$ は除外) |
| 兼任承認の手続 | 所轄産業保安監督部長の承認が必要 | 一方の事業場で選任許可を受けていれば届出不要・承認不要とする誤り |
| 許可選任の手続 | 事前に所轄産業保安監督部長の許可を受ける | 選任後に遅滞なく届け出ればよいとする誤り(事後届出との混同) |
【令和5年上期・問1】電気事業法における主任技術者の選任義務・誠実義務および指示遵守義務
次のa)~c)の文章は,主任技術者に関する記述である。
その記述内容として,「電気事業法」に基づき,適切なものと不適切なものの組合せについて,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
a) 事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。以下同じ。)を設置する者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督をさせるため,主務省令で定めるところにより,主任技術者免状の交付を受けている者のうちから,主任技術者を選任しなければならない。
b) 主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。
c) 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に従事する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。
| a) | b) | c) | |
|---|---|---|---|
| (1) | 不適切 | 適切 | 適切 |
| (2) | 不適切 | 不適切 | 適切 |
| (3) | 適切 | 不適切 | 不適切 |
| (4) | 適切 | 適切 | 適切 |
| (5) | 適切 | 適切 | 不適切 |
解説
正解は(4)です。
本問は、電気事業法第$43$条(主任技術者)に基づきます。
同条第$1$項において、事業用電気工作物の設置者は主任技術者を選任しなければなりません。
小規模事業用電気工作物は対象から除外されます。
主務省令で定める免状交付者のうちから選任します。
記述a)は適切です。
同条第$4$項において、主任技術者は保安の監督の職務を誠実に行わなければなりません。
これは主任技術者の誠実義務を定めた規定です。
記述b)は適切です。
同条第$5$項において、工事、維持または運用に従事する者は指示に従う必要があります。
主任技術者が保安のために行う指示の遵守が義務付けられています。
記述c)は適切です。
記述a)、記述b)、および記述c)のすべてが適切です。
【令和2年・問1】主任技術者の職務・指示遵守義務および第3種電気主任技術者の監督範囲
次の文章は,「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づく主任技術者に関する記述である。
a) 主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の(ア)の職務を誠実に行わなければならない。
b) 事業用電気工作物の工事,維持及び運用に(イ)する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。
c) 第3種電気主任技術者免状の交付を受けている者が保安について(ア)をすることができる事業用電気工作物の工事,維持及び運用の範囲は,一部の水力設備,火力設備等を除き,電圧(ウ)万$\text{V}$未満の事業用電気工作物(出力(エ)$\text{kW}$以上の発電所を除く。)とする。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
| (ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 作業,検査等 | 従事 | $5$ | $5\,000$ |
| (2) | 監督 | 関係 | $3$ | $2\,000$ |
| (3) | 作業,検査等 | 関係 | $3$ | $2\,000$ |
| (4) | 監督 | 従事 | $5$ | $5\,000$ |
| (5) | 作業,検査等 | 従事 | $3$ | $2\,000$ |
解説
正解は(4)です。
本問は、電気事業法第$43$条、および電気事業法施行規則第$56$条に基づきます。
主任技術者の職責は保安の監督です。
自ら現場で作業や検査を行う義務ではありません。
したがって、空欄(ア)には「監督」が入ります。
電気事業法第$43$条第$5$項に指示遵守義務が規定されています。
主任技術者の保安指示に従う対象は、工事、維持または運用に「従事」する者です。
したがって、空欄(イ)には「従事」が入ります。
電気事業法施行規則第$56$条に免状ごとの監督範囲が規定されています。
第$3$種免状は電圧 $5\text{ 万V}$ 未満の事業用電気工作物を監督できます。
ただし、出力 $5\,000\text{ kW}$ 以上の発電所は監督範囲から除外されます。
したがって、空欄(ウ)には「$5$」、空欄(エ)には「$5\,000$」が入ります。
【平成28年・問1】自家用電気工作物における保安管理業務の外部委託承認対象設備
次の文章は,「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づく主任技術者の選任等に関する記述である。
自家用電気工作物を設置する者は,自家用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督をさせるため主任技術者を選任しなければならない。
ただし,一定の条件を満たす自家用電気工作物に係る事業場のうち,当該自家用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督に係る業務を委託する契約が,電気事業法施行規則で規定した要件に該当する者と締結されているものであって,保安上支障のないものとして経済産業大臣(事業場が一の産業保安監督部の管轄区域内のみにある場合は,その所在地を管轄する産業保安監督部長)の承認を受けたものについては,電気主任技術者を選任しないことができる。
下記a~dのうち,上記の記述中の下線部の「一定の条件を満たす自家用電気工作物に係る事業場」として,適切なものと不適切なものの組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
a 電圧 $22\,000\text{ V}$ で送電線路と連系をする出力 $2\,000\text{ kW}$ の内燃力発電所
b 電圧 $6\,600\text{ V}$ で送電する出力 $3\,000\text{ kW}$ の水力発電所
c 電圧 $6\,600\text{ V}$ で配電線路と連系をする出力 $500\text{ kW}$ の太陽電池発電所
d 電圧 $6\,600\text{ V}$ で受電する需要設備
| a | b | c | d | |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 適切 | 不適切 | 適切 | 適切 |
| (2) | 不適切 | 不適切 | 適切 | 適切 |
| (3) | 適切 | 不適切 | 不適切 | 適切 |
| (4) | 不適切 | 適切 | 適切 | 不適切 |
| (5) | 適切 | 適切 | 不適切 | 不適切 |
解説
正解は(2)です。
本問は、電気事業法施行規則第$52$条第$2$項、および平成$15$年経済産業省告示第$249$号に基づきます。
外部委託承認制度では、事業場の規模要件が定められています。
電気管理技術者や電気保安法人と契約し、承認を受ければ主任技術者の不選任が可能です。
記述aの内燃力発電所は外部委託の要件を満たしません。
要件は出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満、かつ連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下です。
本記述は出力 $2\,000\text{ kW}$ であり、連系電圧も $22\,000\text{ V}$ です。
したがって、記述aは不適切です。
記述bの水力発電所は外部委託の要件を満たしません。
要件は出力 $2\,000\text{ kW}$ 未満です。
本記述の設備は出力 $3\,000\text{ kW}$ であり、上限を超過しています。
したがって、記述bは不適切です。
記述cの太陽電池発電所は外部委託の要件を満たします。
要件は出力 $5\,000\text{ kW}$ 未満、かつ連系電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下です。
本記述は出力 $500\text{ kW}$、連系電圧 $6\,600\text{ V}$ です。
したがって、記述cは適切です。
記述dの需要設備は外部委託の要件を満たします。
要件は受電電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下です。
本記述は受電電圧 $6\,600\text{ V}$ の高圧受電設備です。
したがって、記述dは適切です。
【平成25年・問1】電気工作物設置者の主任技術者選任義務および誠実義務・指示遵守義務
次のa,b及びcの文章は,主任技術者に関する記述である。
その記述内容として,「電気事業法」に基づき,適切なものと不適切なものの組合せについて,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
a 電気事業の用に供する電気工作物を設置する者は,電気事業の用に供する電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督をさせるため,経済産業省令で定めるところにより,主任技術者免状の交付を受けている者のうちから,主任技術者を選任しなければならない。
b 主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。
c 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に従事する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。
| a | b | c | |
|---|---|---|---|
| (1) | 不適切 | 適切 | 適切 |
| (2) | 不適切 | 不適切 | 適切 |
| (3) | 適切 | 不適切 | 不適切 |
| (4) | 適切 | 適切 | 適切 |
| (5) | 適切 | 適切 | 不適切 |
解説
正解は(4)です。
本問は、出題当時の電気事業法第$43$条(主任技術者)に基づきます。
当時の法第$43$条第$1$項において、電気工作物の設置者は主任技術者を選任しなければなりませんでした。
経済産業省令で定める免状交付者のうちから選任します。
記述aは適切です。
同条第$4$項において、主任技術者は保安の監督の職務を誠実に行う必要があります。
主任技術者に課された誠実遂行義務の規定です。
記述bは適切です。
同条第$5$項において、電気工作物の従事者は主任技術者の指示に従う義務を負います。
保安を確保するための重要な義務規定です。
記述cは適切です。
【平成23年・問1】自家用電気工作物における主任技術者の選任届出・許可選任・兼任承認および外部委託承認
次のaからcの文章は,自家用電気工作物を設置するX社が,需要設備又は変電所のみを直接統括する同社のA,B,C及びD事業場ごとに行う電気主任技術者の選任等に関する記述である。ただし,A~Dの各事業場は,すべてY産業保安監督部の管轄区域内のみにある。
「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき,適切なものと不適切なものの組合せについて,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
a 受電電圧 $33\text{ kV}$,最大電力 $12\,000\text{ kW}$ の需要設備を直接統括するA事業場に,X社の従業員で第三種電気主任技術者免状の交付を受けている者のうちから,電気主任技術者を選任し,遅滞なく,その旨をY産業保安監督部長に届け出た。
b 最大電力 $400\text{ kW}$ の需要設備を直接統括するB事業場には,X社の従業員で第一種電気工事士試験に合格している者をあてることとして,保安上支障がないと認められたため,Y産業保安監督部長の許可を受けてその者を電気主任技術者に選任した。その後,その電気主任技術者を電圧 $6\,600\text{ V}$ の変電所を直接統括するC事業場の電気主任技術者として兼任させた。その際,B事業場への選任の許可を受けているので,Y産業保安監督部長の承認は求めなかった。
c 受電電圧 $6\,600\text{ V}$ の需要設備を直接統括するD事業場については,その需要設備の工事,維持及び運用に関する保安の監督に係る業務を委託する契約をZ法人(電気保安法人)と締結し,保安上支障がないものとしてY産業保安監督部長の承認を受けたので,電気主任技術者を選任しないこととした。
| a | b | c | |
|---|---|---|---|
| (1) | 不適切 | 適切 | 適切 |
| (2) | 適切 | 不適切 | 適切 |
| (3) | 適切 | 適切 | 不適切 |
| (4) | 不適切 | 適切 | 不適切 |
| (5) | 適切 | 不適切 | 不適切 |
解説
正解は(2)です。
本問は、電気事業法第$43$条、ならびに電気事業法施行規則第$52$条および第$56$条に基づきます。
記述aのA事業場は受電電圧 $33\text{ kV}$ の需要設備です。
第$3$種免状は電圧 $5\text{ 万V}$ 未満の事業用電気工作物を監督できます。
需要設備には受電電力の制限がありません。
選任後は遅滞なく届け出る必要があります。
記述aは適切です。
記述bのB事業場は最大電力 $400\text{ kW}$ の需要設備です。
選任許可を受けた者を他事業場の主任技術者として兼任させる場合は、産業保安監督部長の兼任承認が必要です。
選任許可とは別に兼任承認が求められます。
承認を求めなかった記述bは不適切です。
記述cのD事業場は受電電圧 $6\,600\text{ V}$ の需要設備です。
電圧 $7\,000\text{ V}$ 以下の需要設備は外部委託承認制度を利用できます。
電気保安法人と契約し、承認を受けることで選任を免除されます。
記述cは適切です。
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