【遮断器】AF/AT(アンペアフレーム/トリップ)の意味・違い

遮断器におけるAF/AT(アンペアフレーム/トリップ)の意味・違いについてまとめました。

AF・AT(アンペアフレーム・アンペアトリップ)の意味

遮断器におけるAF/AT(アンペアフレーム/トリップ)の意味・違いは次の通りです。

種別 概要
アンペアフレーム (AF) 遮断器容器の「大きさ」「最大定格電流」。ブレーカーに流れても大丈夫な電流の最大値(最大定格電流)を表す。30AFなら最大定格電流は30A。
アンペアトリップ (AT) 遮断器の「定格電流」。つまり、遮断器が実際に作動する電流値。20ATなら定格電流20Aで、20A以上の電流が流れると遮断器がトリップする。

例えば、ブレーカー(遮断器)に50AF/20ATなどの表記がされていれば、最大定格電流が50Aであり、50Aまでは通電しても破損しないことを表しています。
このAFが大きくなるほど、容器のサイズ(内部の配線やバスバーの太さが大きくなるほど、ジュール熱の発生を抑えることができま、通電可能な電流値も大きくできる)やブレーカーの許容電流も大きくなります。

AF/AT値の設定

ブレーカーのAF値はAT値よりも、大きくすると遮断器が損傷することなく利用可能です。
AF値をAT値の1.2倍~2倍程度にするのが目安となります。
ただし、急激に大電流が流れるなど、状況によってはブレーカー作動する前の若干の時間でAF値を超え、ブレーカーが破損することがあります。
そのため、急な大電流が長時間流れることが想定される場合、AF値をAT値の2倍以上に大きめに取りるといった対応を取ることもあります。

AT値は、電気設備の許容電流値と比較して、余裕を持たせた数値に設定してやる必要があります。
目安としては、許容電流値の1.2~1.5倍程度です。
少し大きいATを設定しておくと、後から電動機(モータ)などの大きな負荷が追加されても融通が利きます。

このように配線用遮断器の選び方は、今後の設備増設などを考えて設計する必要があります。

関連ページ

【電験3種】法規分野の頻出項目、攻略法、例題
電験3種(法規)の試験対策・頻出ポイントについてをまとめました。
電験3種の試験対策・問題解説集
電験3種の試験対策・問題集についてをまとめました。

コメント