【電験3種・法規】解釈220~229条「分散型電源の系統連系設備」の試験対策と過去問題を解説

電験3種(法規)で出題される「分散型電源の系統連系設備」の試験対策と過去問題を解説します。

【解釈220条】分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義

電技解釈220で、「分散型電源の系統連系設備に係る用語」について以下のように規定されています。
【分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義】(省令第1条)[R01:問9] 第220条 この解釈において用いる分散型電源の系統連系設備に係る用語であって、次の各号に掲げるものの定義は、当該各号による。 一 発電設備等 発電設備又は電力貯蔵装置であって、常用電源の停電時又は電圧低下発生時にのみ使用する非常用予備電源以外のもの 二 分散型電源 電気事業法(昭和39年法律第170号)第38条第4項第四号に掲げる事業を営む者以外の者が設置 する発電設備等であって、一般送配電事業者が運用する電力系統に連系するもの 三 解列 電力系統から切り離すこと。 四 逆潮流 分散型電源設置者の構内から、一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れ 五 単独運転 分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、当該分散型電源が発電を継続し、線路負荷に有効電力を供給している状態 六 逆充電 分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、分散型電源のみが、連系している電力系統を加圧し、かつ、当該電力系統へ有効電力を供給していない状態 七 自立運転 分散型電源が、連系している電力系統から解列された状態において、当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態 八 線路無電圧確認装置 電線路の電圧の有無を確認するための装置 九 転送遮断装置 遮断器の遮断信号を通信回線で伝送し、別の構内に設置された遮断器を動作させる装置 十 受動的方式の単独運転検出装置 単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置 十一 能動的方式の単独運転検出装置 分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき、単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置 十二 スポットネットワーク受電方式 2以上の特別高圧配電線(スポットネットワーク配電線)で受電し、各回線に設置した受電変圧器を介して2次側電路をネットワーク母線で並列接続した受電方式 十三 二次励磁制御巻線形誘導発電機 二次巻線の交流励磁電流を周波数制御することにより可変速運転を行う巻線形誘導発電機

逆潮流

逆潮流とは、「分散型電源設置者の構内から、一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れ」と定義されています。例えば、分散型電源が太陽電池発電設備の場合、以下図のように発電電力が電力系統や別の需要家へ流れていくのが「逆潮流」です。

単独運転と自立運転

単独運転とは、「分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、当該分散型電源が発電を継続し、線路負荷に有効電力を供給している状態」と定義されています。例えば、分散型電源が太陽電池発電設備の場合、以下図のように系統電源と切り離されたときに、電路がつながっている構外の需要家に電力を供給し続ける状態です。

太陽電池発電設備と同一構内の負荷にのみ電力を供給している状態であれば「自立運転」となります。

【解釈221条】直流流出防止変圧器の施設

電技解釈第221条では、直流流出防止変圧器の施設」について以下のように規定されています。
【直流流出防止変圧器の施設】(省令第16条) 第221条 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は、逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために、受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く。)を施設すること。ただし、次の各号に適合する場合は、この限りでない。  一 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し、かつ、直流検出時に交流出力を停止する機能を有すること。  二 次のいずれかに適合すること。   イ 逆変換装置の直流側電路が非接地であること。   ロ 逆変換装置に高周波変圧器を用いていること。 2 前項の規定により設置する変圧器は、直流流出防止専用であることを要しない。

解説

電気設備の技術基準の解釈の解説で以下のように解説されています。

第221条【直流流出防止変圧器の施設】
〔解 説〕 本条は、逆変換装置から直流が系統へ流出することを防止するために、変圧器を設置するよう定めている。
逆変換装置から直流が系統へ流出するケースとしては、逆変換装置の内部故障等が考えられ、この場合、系統へ流出した直流が、柱上変圧器の偏磁現象等により系統や他の需要家設備に悪影響を及ぼすおそれがある。このため、逆変換装置の交流出力側に変圧器を設置する必要がある。しかし、第1項第一号及び第二号を共に満たす場合は、このようなおそれがないことから、変圧器を省略することができる。なお、第一号の直流を検出するレベルの一般的な目安については、日本電気技術規格委員会規格 JESC E 0019(2019)「系統連系規程」を参照されたい。

技術的な意味

第一号のみを満たして直流側電路が接地されている場合、インバータのスイッチング素子が短絡破壊すると、直流電源から系統側の接地線を通じて大地を巡る直流閉回路が即座に形成されます。この状態では、制御回路による出力停止動作が機能する前に直流短絡電流が系統へ流入するリスクが残ります。

一方で、第二号のみを満たして直流側が非接地または高周波絶縁されていても、インバータの交流出力線間においてスイッチングのオン期間のわずかな不均衡や検出オフセット誤差が生じると、交流波形そのものに直流分が重畳して系統に送り出されます。この線間を流れる直流成分は、非接地や内部絶縁といった回路構造だけでは防ぐことができません。

したがって、出力線間を流れる直流成分を第一号で監視して停止させ、大地や電路を経由する直流ループを第二号で構造的に遮断するという双方の対策が組み合わさることで、受電点に変圧器を設けた場合と同等の安全性が担保されます。

【解釈222条】直流流出防止変圧器の施設

【限流リアクトル等の施設】(省令第4条、第20条) 第222条 分散型電源の連系により、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が、当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは、分散型電源設置者において、限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし、低圧の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は、この限りでない。

解説

電気設備の技術基準の解釈の解説で以下のように解説されています。

第222条【限流リアクトル等の施設】 〔解 説〕 本条は、分散型電源の連系により、系統の短絡容量が増加し、この値が他者の遮断器の遮断容量を上回り、当該他者構内における事故時に遮断不能となるおそれがあること及び他者の引込ケーブル等の瞬時許容電流を上回り、それらの損傷等を招くおそれがあることが考えられることから、その防止策について定めている。
系統の短絡容量は、分散型電源設置者と送配電事業者との連系協議において、連系される電線路内の発電設備等、電 線路、変圧器等のインピーダンスを基に算出する。ここで、連系される電線路内の発電設備等とは、既設の発電設備等、供給計画で明らかになっている発電設備等(発電事業者の発電設備等を含む。)、計画が明らかになっている特定送配電事業者及び自家用の発電設備等、更には供給計画と同時期において設置される供給計画に載らない小規模の発電設備等であって短絡容量の算出に影響するものであるが、供給計画よりも将来の不確実な電源は含まれない。また、短絡容量の検討に際しては、発電設備等の設置者が連系を希望する電線路内では短絡容量の問題は生じないが、一段上位の系統において当該電線路から流れ込む短絡電流により他者の遮断器の遮断容量を上回るおそれもあるため、必要に応じて一段上位の送電線を含めて検討する。
なお、分散型電源の設置者が系統との連系を検討する上で当該系統の短絡容量についての情報が必要な場合には、電 気事業者に問い合わせることにより情報を得ることができる。他者の遮断器の遮断容量については、電圧階級により異 なるため、ケースバイケースで判断することとなる。
また、低圧連系する場合は、一般に低圧需要家に設置されるヒューズ又は過電流遮断器の遮断容量は、1500A以上のものが多い(日本電気協会電気技術規程 JEAC 8701-1968「低圧電路に使用する自動しゃ断器の必要なしゃ断容量」)が、実際の過電流遮断器の遮断容量を見て判断すべきである。また、引込線のヒューズや高圧配電線の短絡容量等にも留意する必要がある。
「限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置」について、機能的に短絡電流を制限できる機器としては、具体 的には限流リアクトル、高インピーダンスの昇圧用変圧器、短絡電流がピークに達する前にヒューズ等により限流遮断 する装置等があり、それらの装置の実際における適用に当たっては、装置の性能、信頼性及び故障時の影響等を考慮す る必要がある。
逆変換装置を用いた連系の場合、逆変換装置は回転機とは異なり、電線路の異常時に逆変換装置が停止した場合は短絡電流を供給することはないが、運転を継続している場合には、逆変換装置自身の過電流保護レベル(定格電流の1.1~1.5倍程度)までの短絡電流を供給することになる。このため、短絡容量算出は逆変換装置の保護レベルを考慮して行えばよく、具体的には系統の基準電流を各電源から発生する短絡電流の総和で割った値を、連系していない状態のインピーダンスマップに加えて計算することとなる。
なお、「限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置」により対応できない場合には、異なる変電所バンク系統への連系、上位電圧階級の電線路への連系その他の短絡容量対策を講じる必要がある。

【解釈223条】自動負荷制限の実施

【自動負荷制限の実施】(省令第18条第1項) 第223条 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を含む。)において、分散型電源の脱落時等に連系している電線路等が過負荷になるおそれがあるときは、分散型電源設置者において、自動的に自身の構内負荷を制限する対策を行うこと。

解説

電気設備の技術基準の解釈の解説で以下のように解説されています。

第223条【自動負荷制限の実施】 〔解 説〕 本条は、分散型電源の脱落時に、連系している電線路等が過負荷となるおそれがある場合に、分散型電源設置者が行うべき対策について明確にしたものであり、需要家でもある分散型電源設置者の構内の負荷の自動制限(負荷遮断)を求めている。
「連系している配電線路等が過負荷になるおそれがあるとき」としては、電線路の過電流リレーが動作するおそれがある場合や変電所の変圧器等が過負荷になるおそれがある場合が挙げられる。自動的に負荷を制限する対策としては、自動負荷遮断装置の設置等が挙げられる。

技術的な意味

分散型電源が停止した際に、構内負荷への供給元が瞬時に系統受電へ切り替わることで生じる配電線や変電所設備の過負荷と、それに伴う波及停電を未然に防ぐための保護要件です。

電源脱落に伴う急激な受電電力の増加は、連系している系統側に2つの重大な設備障害を引き起こします。

1つは、電線路に設置されている過電流継電器の不要動作です。線路に流れる電流値が保護協調の設定値を超過すると、系統側の遮断器が動作して配電線路全体を切り離すため、同一配電線から受電している周辺の一般需要家を巻き込む波及停電に至ります。

もう1つは、配電用変電所に設置された変圧器の過負荷です。変電所変圧器の定格容量を超える過剰な負荷電流が流れ込むと、巻線の異常過熱や絶縁油の劣化を招きます。また、変圧器自体の過負荷保護装置が動作した場合には、変電所バンク配下の広範囲なエリアで停電が発生します。

系統設備の過負荷トリップを防止するため、分散型電源設置者の構内に自動負荷遮断装置を施設します。

この装置は、分散型電源の解列信号や受電点の電力急増を検知し、数サイクルからコンマ数秒程度の短時間で構内の遮断器を制御します。あらかじめ優先順位を設定しておいた一般空調設備や非重要動力などの負荷を瞬時に自動切り離し、系統から引き込む受電電力量を強制的に引き下げます。

構内全体の電力需要を系統側の受電可能容量以下へ即座に制限することにより、系統側の過電流継電器の動作を抑止し、系統全体の安定度維持と構内保安負荷の継続運転を両立させます。

【解釈224条】再閉路時の事故防止

【再閉路時の事故防止】(省令第4条、第20条) 第224条 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は、再閉路時の事故防止のために、分散型電源を連系する変電所の引出口に線路無電圧確認装置を施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。  一 逆潮流がない場合であって、電力系統との連系に係る保護リレー、計器用変流器、計器用変圧器、遮断器及び制御用電源配線が、相互予備となるように2系列化されているとき。ただし、次のいずれかにより簡素化を図ることができる。   イ 2系列の保護リレーのうちの1系列は、不足電力リレー(2相に設置するものに限る。)のみとすることができる。   ロ 計器用変流器は、不足電力リレーを計器用変流器の末端に配置する場合、1系列目と2系列目を兼用できる。   ハ 計器用変圧器は、不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に配置する場合、1系列目と2系列目を兼用できる。  二 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合であって、次のいずれかに適合するとき   イ 分散型電源を連系している配電用変電所の遮断器が発する遮断信号を、電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し、分散型電源を解列することのできる転送遮断装置及び能動的方式の単独運転検出装置を設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。   ロ 2方式以上の単独運転検出装置(能動的方式を1方式以上含むもの。)を設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。   ハ 能動的方式の単独運転検出装置及び整定値が分散型電源の運転中における配電線の最低負荷より小さい逆電力リレーを設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。   ニ 分散型電源設置者が専用線で連系する場合であって、連系している系統の自動再閉路を実施しないとき
### 解説 電気設備の技術基準の解釈の解説で以下のように解説されています。
第224条【再閉路時の事故防止】
〔解 説〕 電力系統で事故が発生すると、変電所において事故点方面の遮断器が開放されるが、一定時間後、再閉路される。その際、系統連系している分散型電源が何らかの原因により解列されていないと、再閉路時に非同期投入事故が発生し、当該分散型電源を含めた需要家機器に大きな被害を与えるおそれがある。本条の目的はこれを防止することである。
誘導発電機を用いた連系では、単独運転時に励磁電流が供給されないため、単独運転状態では発電が継続しないという意見もあるが、このような場合においても、他の需要家を含めた力率改善用コンデンサが存在するときには誘導発電機の自己励磁現象が起こって運転が継続されるおそれがあることから、本条の措置は必要である。また、誘導発電機を用いた風力発電設備を連系する場合であって、転送遮断装置又は単独運転検出装置を省略するときであっても、単独運転時の電力機器損傷防止の観点から、やはり本条の措置は必要である。
本条では、再閉路時の事故防止のため、配電用変電所の引出口に線路無電圧確認装置を施設することとしているが、これを省略できる場合として、以下の各号を定めている。
第一号は、逆潮流がない場合であって、系統との連系に係る保護リレー、計器用変流器、計器用変圧器、遮断器及び制御用電源配線が2系列化され、かつ、これらが互いにバックアップ可能なシーケンスとなっている設備では、系統の事故時において、分散型電源が解列する確実性が高く、再閉路時の事故防止に資すると考えられるため、線路無電圧確認装置を省略することができるとしている。
ただし書は、必ずしも同種の保護装置を2系列設置しなくとも、それと同等の機能を得られる場合(機能的二重化)に は、更に簡素化することが可能であることを示している。
イは、 2系列目に不足電力リレーを設置する場合は、これにより、2系列目の保護機能が満たせることを示している。 ロは、不足電力リレーを計器用変流器の末端に設置する場合は、計器用変流器及び回路が異常となれば不足電力リレーが動作することから、一系列目と二系列目の計器用変流器を兼用することができるとしている。
ハは、不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に設置する場合は、計器用変圧器に不良が発生しても不足電圧リレーにより確実に検出できることから、1系列目と2系列目の計器用変圧器を兼用できるとしている。
第二号は、逆潮流がある高圧連系の場合において、転送遮断装置又は単独運転検出装置等によって単独運転を確実に回避することができれば、線路無電圧確認装置を省略できることとしている。
イ、ロ及びハにおける「それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること」とは、連系用遮断器の故障等を想定して解列箇所を2箇所に分けることを示している。
ニは、分散型電源の設置者が高圧の電力系統と専用線で連系している場合であって、連系された系統の自動再閉路運用を実施しないときには、線路無電圧確認装置を省略できることとしている。
なお、特別高圧電線路の場合は、分散型電源の連系の有無にかかわらず、系統運用の観点から、一般送配電事業者又は配電事業者が系統側変電所の引出口に線路無電圧確認装置を設置していることが多く、これを活用することにより、分散型電源が系統から解列されているか否かの判断が可能であるが、系統運用上必要がない場合には、線路無電圧確認装置が設置されていない電線路があり、こうした電線路と連系する場合には、再閉路時の事故防止の観点から、本条の措置が必要となる。

【解釈225条】一般送配電事業者との間の電話設備の施設

【一般送配電事業者との間の電話設備の施設】(省令第4条、第50条第1項) 第225条 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を含む。)は、分散型電源設置者の技術員駐在箇所等と電力系統を運用する一般送配電事業者の営業所等との間に、次の各号のいずれかの電話設備を施設すること。 一 電力保安通信用電話設備 二 電気通信事業者の専用回線電話 三 次に適合する場合は、一般加入電話又は携帯電話等 イ 高圧又は35,000V以下の特別高圧で連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を含む。)であること。 ロ 一般加入電話又は携帯電話等は、次に適合するものであること。 (イ) 分散型電源設置者側の交換機を介さずに直接技術員との通話が可能な方式(交換機を介する代表番号方式ではなく、直接技術員駐在箇所へつながる単番方式)であること。 (ロ) 話中の場合に割り込みが可能な方式であること。 (ハ) 停電時においても通話可能なものであること。 ハ 災害時等において通信機能の障害により当該一般送配電事業者と連絡が取れない場合には、当該一般送配 電事業者との連絡が取れるまでの間、分散型電源設置者において発電設備等の解列又は運転を停止すること。

【解釈226条】低圧連系時の施設要件

【低圧連系時の施設要件】(省令第14条、第20条) 第226条 単相3線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合において、負荷の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるときは、分散型電源を施設した構内の電路であって、負荷及び分散型電源の並列点よりも系統側に、3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設すること。 2 低圧の電力系統に逆変換装置を用いずに分散型電源を連系する場合は、逆潮流を生じさせないこと。

【解釈227条】低圧連系時の系統連系用保護装置

【低圧連系時の系統連系用保護装置】(省令第14条、第15条、第20条、第44条第1項)[H29:問9] 第227条 低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次の各号により、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。 一 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に解列すること。 イ 分散型電源の異常又は故障 ロ 連系している電力系統の短絡事故、地絡事故又は高低圧混触事故 ハ 分散型電源の単独運転又は逆充電 二 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から解列されていること。 三 保護リレー等は、次によること。 イ 227-1表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。

【解釈228条】高圧連系時の施設要件

【高圧連系時の施設要件】(省令第18条第1項、第20条) 第228条 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、分散型電源を連系する配電用変電所の配電用変圧器において、逆向きの潮流を生じさせないこと。ただし、当該配電用変電所に保護装置を施設する等の方法により分散型電源と電力系統との協調をとることができる場合は、この限りではない。
逆向きの潮流とは、逆潮流のことです。

【解釈229条】高圧連系時の系統連系用保護装置

電技解釈第229条で、高圧連系時の系統連系用保護装置」について以下のように規定されています。
【高圧連系時の系統連系用保護装置】(省令第14条、第15条、第20条、第44条第1項) 第229条 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次の各号により、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。 一 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に解列すること。 イ 分散型電源の異常又は故障 ロ 連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故 ハ 分散型電源の単独運転 二 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から解列されていること。 (略) 四 分散型電源の解列は、次によること。 イ 次のいずれかで解列すること。 (イ) 受電用遮断器 (ロ) 分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置 (ハ) 分散型電源の連絡用遮断器 (ニ) 母線連絡用遮断器 ロ 前号ロの規定により複数の相に保護リレーを設置する場合は、いずれかの相で異常を検出した場合に解列すること。

解説

電気設備の技術基準の解釈の解説で以下のように解説されています。

第229条【高圧連系時の系統連系用保護装置】
〔解説〕 本条は、分散型電源を高圧の電力系統に連系する際に、電力系統との間でとるべき保護協調の基本的な考え方について定めている。 第一号:単独運転の禁止
第一号では、分散型電源を高圧の電力系統と連系する場合においては、第227条で定める低圧の電力系統との連系のケースと同様、系統事故等により配電用変電所にて当該系統を開放した場合に、人身及び他の需要家の機器等の安全確保並びに事故の被害拡大防止及び復旧の迅速化の観点から単独運転を一律禁止とすることを原則としている。

第二号:再閉路前の解列 第二号では、再閉路時間までに分散型電源の解列ができていないと非同期並列となり系統に接続している機器等に損傷などを与えるおそれがあることから、これを防ぐために、少なくとも再閉路が行われる前に分散型電源を解列する必要があることを定めている。
第三号:連系用保護装置の要件 第三号では、分散型電源を高圧の電力系統と連系する際に必要となる保護装置について定めているが、これらの保護装置は、分散型電源を電力系統と連系する際に必要となるものである。すなわち、分散型電源を設置する・しないに関わらず需要家として設置すべき保護装置や、系統に連系する・しないに関わらず発電設備等自体に設けるべき保護装置については、本号には規定していない。

229-1表では、「逆潮流有りの場合」と「逆潮流無しの場合」に分けて要件を定めているが、逆潮流が有る連系であっても、逆潮流が無い時間帯も当然あるわけであり、逆潮流が有る場合に求められる要件が、逆潮流が無い場合に求められる要件を包含していることは明らかである。すなわち、異常時に分散型電源を解列するという観点に限って言えば、229-1表の備考のとおり、逆潮流が無い場合であっても、逆潮流有りの場合に求められる要件を適用することができる。ただしこの場合、逆電力リレーを設置して連系する場合と異なり、構内負荷などの事情により想定外の逆潮流が生じ、系統電圧の上昇等が起こり得るため、別途電圧面での然るべき対策が必要となることがある。
◯発電電圧の異常検出
発電電圧異常上昇検出用の過電圧リレー及び発電電圧異常低下検出用の不足電圧リレーは、分散型電源の故障時に分散型電源の出力端電圧に異常な変動が見られた場合、これを検出して分散型電源を解列するものである。ただし、※1に示すように分散型電源自体に設けられている保護装置で検出し、保護できる場合は、これを省略できる。 ◯系統側短絡事故の検出
系統側短絡事故検出用の保護リレーについては、同期発電機を用いる場合は、※10のとおり短絡方向リレーの設置が必要であり、その場合、本リレーにより連系している系統の最遠端の短絡事故を確実に検出できることが必要である。なお、短絡方向リレーは、受電点に設置する場合に最も堅実に系統の事故を検出できるが、系統の事故が検出できる場所であれば受電点に限らず設置することが可能であり、例えば分散型電源の引出口に設置してもよい。 一方、誘導発電機又は逆変換装置を用いた分散型電源の場合は、分散型電源の出力端電圧の異常変動を検出して解列すればよいため、不足電圧リレーを設置すればよいが、これは※2又は※9のとおり発電電圧異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し、保護できる場合は省略が可能である。
◯系統側地絡事故の検出
系統側地絡事故検出用の保護リレーとしては、原則として系統の地絡事故を直接検出することができるよう、需要家構内の高圧側に地絡過電圧リレーを設置する必要がある。なお、この地絡過電圧リレーは、故障の検出が可能な箇所に設置すればよいが、構内の地絡事故検出のために設置されている他の検出装置を活用することにより系統の地絡事故検出が可能な場合もある。例えば※11に示すように交流発電機引出口にある地絡過電圧リレーを活用することにより系統の地絡事故が検出可能な場合のほか、地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器において検出した零相電圧を地絡過電圧リレーに取り込むことにより系統の地絡事故検出が可能な場合などがこれに当たる。
また、※3に示すように、逆変換装置を用いた分散型電源が構内の低圧線に連系され、その出力が構内の負荷に比べて極めて小さく、かつ、当該系統の変電所引出口にある遮断器が開放された後、受動的方式の単独運転検出装置等により、第17条第2項に準じた考え方、すなわちB種接地抵抗値ごとに定められた遮断時間内に分散型電源を停止又は解列することができるときには、地絡過電圧リレーを設置した場合と同等の保安が確保できると考えられるため、地絡過電圧リレーを省略できる。
この場合の「分散型電源の出力が受電電力に比べて極めて小さく」とは、分散型電源の出力容量が、契約電力の5%程度以下(目安であり、構内の最低負荷に対して常に分散型電源の出力容量が小さく、受動的方式の単独運転検出装置等により、速やかな解列が実施できる場合は、これを超えて運用できる。)又は10kW以下(配電系統の規模や当該配電系統内の他の分散型電源の連系状況にもよるが、10kW以下であればこれまでの連系実績から問題ないと考えられる。)のいずれかに該当する場合を指す。ここで単独運転検出装置等とは、後述の単独運転検出用の保護リレーと兼用することができるが、地絡過電圧リレーを省略する場合は、前述のとおり単独運転の検出から分散型電源の解列までを第17条第2項に準じた考え方で行うことが必要であり、一般には、能動的方式は検出に時間がかかることから、受動的方式を用いる場合が多い。
◯単独運転検出(逆潮流有りの場合)
単独運転検出用の保護リレーについては、逆潮流がある場合には、周波数上昇リレー及び周波数低下リレーを設置することにより、単独運転発生の可能性を局限化することとしている。なお、専用線によって連系している場合は、他の需要家に影響を及ぼさないことから、※4のとおり周波数上昇リレーを省略できる。 しかしながら、単独運転時に、系統内の分散型電源の出力と系統の負荷とが概ねバランスする場合には、周波数の変動が小さく、これらのリレーでは単独運転の検出が困難になることが予想される。このため、分散型電源の解列を確実に行うために、配電用変電所の遮断器開放の情報を通信線により伝送して分散型電源の解列を行う転送遮断装置を設置し、又は単独運転検出装置を設置する方策をとることとしている。

※6では、 <略>
◯誘導発電機を用いる風力発電設備の特例
※12では、誘導発電機を用いる風力発電設備について、転送遮断装置及び単独運転検出装置の省略要件を定めている。これは、誘導発電機を用いた風力発電設備が、他の分散型電源と異なる下記の特徴を有した発電設備であり、原理的には単独運転が生じるおそれが少ないことを考慮したものである。

  1. 誘導発電機単体では系統から励磁電流が供給されないと発電を継続できないこと。
  2. 動力源が自然エネルギーである風力であるため風速変動に応じた出力変動が生じることから、単独運転になった場合でも一定の出力が維持できず、周波数が変動して周波数リレーにより単独運転の防止が可能な場合が考えられること。 なお、実際に転送遮断装置又は単独運転検出装置を省略するに当たっては、仮に単独運転が生じた場合であっても、再閉路時間以内の早い時間で周波数リレー等の他のリレーにより単独運転を確実に検出し、発電設備を解列する必要があることは言うまでもない。また、周波数リレーの整定時限によっては、風況の変動から、周波数が整定値を逸脱する時間が整定時限より短くなる場合も考えられるが、このようなケースでは、周波数リレーの整定時限を十分速くしておく必要がある。 特に以下の場合には、周波数リレーのみでは、単独運転を検出できない可能性があるので、留意が必要である。
  3. 系統内に他の需要家の力率改善用コンデンサがある場合や励磁電流の供給能力をもつ分散型電源がある場合
  4. 発電設備そのものに出力安定制御機構があるものを適用する場合
  5. 複数台の風力発電設備が連系される場合や同期発電機をはじめとする他の分散型電源が混在する場合
    さらに、連系当初は転送遮断装置又は単独運転検出装置を省略して連系できる場合であっても、将来の系統状況等の変化により、省略可能な条件が満たされなくなる場合が生じることも予想される。この場合は、そのままこれらの装置を設置しないで連系を継続するとコンデンサを有する高圧需要家への供給や新たな他の分散型電源の連系を阻害することになる。このため、新たにこれらの装置が必要となった場合には、現段階では風力発電設備の設置者がこれらの装置(転送遮断装置又は単独運転検出装置(能動的方式を1方式以上含む。))を設置することが最も合理的である。
    ◯単独運転検出(逆潮流無しの場合)
    単独運転検出用の保護リレーについて、逆潮流がない場合においては、単独運転時に分散型電源側から系統に電力が流出することを検知・遮断する逆電力リレーを設置するとともに、[分散型電源の出力<構内の負荷]の状態により周波数が低下するので、これを検知する周波数低下リレーを設置する。
    なお、※7に示すように、専用線に連系する場合であって、逆電力リレーにより高速に解列することが可能なときは、これにより確実な単独運転の防止が図られると考えられるため、周波数低下リレーを省略することができる。
    また、※8に示すように、構内低圧線に逆変換装置を用いた分散型電源を連系する場合であって、その出力容量が受電電力に比べて極めて小さく、逆潮流が発生しないことが明らかなときには、逆電力リレーを設置しても単独運転を検出できないおそれがあることから、単独運転検出装置(受動的方式及び能動的方式のそれぞれ1方式以上を含む。)でこれを検出することになる。この場合、逆潮流が生じないことが明らかであり、系統電圧に対する影響もないことから、逆電力リレーの設置は不要である。このときの目安は、これまでの実績から分散型電源の出力が契約電力の5%程度以下であるが、構内の最低負荷に対して常に分散型電源の出力容量が小さく、かつ、逆潮流が生じないことが明らかな場合には、これを超えて運用できる。
    ◯保護リレーの設置場所
    第三号では、系統事故等が起こった場合、系統に電圧・電流を供給しないことを最低限確保すればよいとの観点から、保護リレーの設置場所は、受電点のみならず「故障の検出が可能な場所」であればよいとしている。「故障の検出が可能な場所」としては、保護リレーの種類によって異なるが、具体的には、分散型電源の引出口、受電点と分散型電源との間の連絡用母線、受電用変圧器二次側等がある。
    第四号:解列場所
    第四号では、分散型電源を電力系統から電気的かつ機械的に解列することができれば、系統への影響を排除できるため、受電点以外の3つの場所にある遮断器等による解列でも可能であるとしている。

【解釈230条】特別高圧連系時の施設要件

電技解釈第230条で、「特別高圧連系時の施設要件」について以下のように規定されています。
第230条 特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は、次の各号によること。

一 一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電線路等の事故時等に、他の電線路等が過負荷になるおそれがあるときは、系統の変電所の電線路引出口等に過負荷検出装置を施設し、電線路等が過負荷になったときは、同装置からの情報に基づき、分散型電源の設置者において、分散型電源の出力を適切に抑制すること。

二 系統安定化又は潮流制御等の理由により運転制御が必要な場合は、必要な運転制御装置を分散型電源に施設すること。

三 単独運転時において電線路の地絡事故により異常電圧が発生するおそれ等があるときは、分散型電源の設置者において、変圧器の中性点に第19条第2項各号の規定に準じて接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)

四 前号に規定する中性点接地工事を施すことにより、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統において電磁誘導障害防止対策や地中ケーブルの防護対策の強化等が必要となった場合は、適切な対策を施すこと。

技術的な意味

本条は、分散型電源を特別高圧の電力系統に連系する場合の要件を定めています。

第一号 送電線過負荷時の出力抑制

第一号は、送電線の断線等により他の電線路等が過負荷になるおそれがある場合の対策を定めています。特別高圧電線路において限られた容量を有効活用して多数の発電設備等が連系される場合、通常2回線運転中の1回線事故時などに健全な送電線が過負荷となる可能性があります。これに対応するため、系統の変電所の電線路引出口等に過負荷検出装置を施設し、電線路等の過負荷時にその情報に基づいて設置者が分散型電源の出力を適切に抑制します。この対策は主に100kV以上の特別高圧電線路と連系する場合に適用されます。なお、過負荷検出装置が既設の場合は既存設備での対応も可能です。 発電抑制の要否は出力容量の大小のみでは一概に決まりません。例えば、既に出力容量が大きな発電設備等を連系している系統へ新たに出力容量の小さな分散型電源を連系する場合は、小容量であっても出力抑制が必要となります。一方で、単純負荷送電系統へ新たに出力容量の大きな分散型電源を連系する場合は、大容量であっても出力抑制が不要となるケースがあります。

第二号 系統安定化等のための運転制御装置

第二号は、系統安定化等の観点から運転制御が必要となる場合における運転制御装置の設置について定めています。主に100kV以上の特別高圧電線路で必要とされますが、100kV未満であっても一設置者当たりの出力容量が比較的大きく特段の問題がある場合などには検討が必要です。 対象となる運転制御装置には、系統の安定度維持機能向上のためのパワーシステムスタビライザー(PSS)機能、超速応励磁自動電圧調整機能、電源制限機能や、潮流制御および周波数調整のためのガバナフリー運転機能、負荷周波数制御(LFC)機能、定連系線潮流制御機能などが該当します。 運転制御の要否についても設備容量のみでは判断されません。連系する送電線のこう長が長く流れる潮流が多い系統では、送電線事故時に出力端電圧の動揺が大きくなり不安定運転となるため、小容量であっても制御装置が必要です。反対に、送電線のこう長が短く潮流が少ない系統では、事故時でも出力端電圧の動揺が少なく不安定運転とならないため、大容量であっても不要となるケースがあります。

第三号 変圧器の中性点接地

第三号は、保安上必要な場合に分散型電源設置者側において変圧器の中性点に接地工事を施すことを定めています。 中性点接地の要否についても、設備の大小だけでは決まりません。抵抗接地方式の系統末端に小容量の分散型電源が接続される場合、単独運転時の地絡事故により単独系統の対地静電容量の影響で絶縁レベル以上の異常電圧が発生するおそれがあるため、小容量でも接地工事が必要です。一方、中性点接地抵抗を有する電気所の母線に大容量の分散型電源が直接接続され、地絡事故時に絶縁レベル以上の異常電圧が発生するおそれがない場合は、大容量であっても不要となります。

【令和8年上期・問7】分散型電源の系統連系設備

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。

a) 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は、逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために、受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし、次の①及び②に適合する場合は、この限りでない。
① 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し、かつ、直流検出時に交流出力を(ア)する機能を有すること。
② 次のいずれかに適合すること。
・逆変換装置の直流側電路が(イ)であること。
・逆変換装置に(ウ)を用いていること。
b) 分散型電源の連系により、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が、当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは、分散型電源設置者において、限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし、(エ)の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は、この限りでない。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

(1) (ア)停止 (イ)中性点接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)低圧
(2) (ア)抑制 (イ)中性点接地式電路 (ウ)高周波チョッパ (エ)高圧
(3) (ア)停止 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)高圧
(4) (ア)停止 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)低圧
(5) (ア)抑制 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波チョッパ (エ)低圧

解説

正解は(4)です。

問題文の記述は、電気設備の技術基準の解釈第$221$条(直流流出防止変圧器の施設)及び第$223$条(短絡電流制限装置の施設)が根拠となっています。

電気設備の技術基準の解釈 第221条において、逆変換装置(インバータ)を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合、系統側への直流流出による変圧器の偏磁や通信障害等を防止するため、受電点と逆変換装置との間に絶縁変圧器(単巻変圧器を除く)を施設することが原則とされています。ただし、以下の条件をともに満たす場合は絶縁変圧器の省略(トランスレス方式)が認められます。
① 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し、かつ、直流検出時に交流出力を「停止」する機能を有すること。
② 逆変換装置の直流側電路が「非接地式電路」であること、又は逆変換装置に「高周波変圧器」を用いていること。

また、電気設備の技術基準の解釈 第223条において、分散型電源の連系により系統の短絡容量が既存遮断器の遮断容量等を上回るおそれがある場合は、限流リアクトル等の短絡電流制限装置を設ける必要があります。ただし、「低圧」の電力系統に逆変換装置を用いて連系する場合は、インバータの電流制限機能等により過大な短絡電流が継続して流出しないため、この装置の施設を要しないと定められています。

各選択肢の検討:
(1) (イ)が中性点接地式電路となっていますが、正しくは非接地式電路であるため誤りです。
(2) (ア)が抑制、(イ)が中性点接地式電路、(ウ)が高周波チョッパ、(エ)が高圧となっており誤りです。
(3) (エ)が高圧となっていますが、逆変換装置を用いた連系で短絡電流制限装置を省略できるのは低圧系統であるため誤りです。
(4) (ア)停止、(イ)非接地式電路、(ウ)高周波変圧器、(エ)低圧であり、解釈第$221$条及び第$223$条の規定に完全に合致しており正しいです。
(5) (ア)が抑制、(ウ)が高周波チョッパとなっており誤りです。

したがって、正しいものは(4)となります。

【令和5年度下期・問7】分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義

「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (1) 単独運転とは,分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において,当該分散型電源が発電を継続し,線路負荷に無効電力を供給している状態をいう。 (2) 自立運転とは,分散型電源が,連系している電力系統から解列された状態において,当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいう。 (3) 逆充電とは,分散型電源設置者の構内から,一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れをいう。 (4) 受動的方式の単独運転検出装置とは,分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき,単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置をいう。 (5) 能動的方式の単独運転検出装置とは,単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置をいう。

解説

正解は(2)です。 分散型電源の系統連系に係る用語の定義は、電気設備の技術基準の解釈 第220条に規定されています。 (1) 誤り。単独運転とは、線路負荷に「有効電力」を供給している状態をいいます(第220条第5号)。 (2) 正しい。自立運転の定義(第220条第7号)の通りです。 (3) 誤り。文中の記述は「逆潮流」(第220条第4号)の定義です。逆充電とは、分散型電源のみが電力系統を加圧し、有効電力を供給していない状態をいいます(第220条第6号)。 (4)は「能動的方式の単独運転検出装置」の説明で誤りです。解釈第220条第1項10号のとおり、「受動的方式の単独運転検出装置とは「単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置」です。 (5)は「受動的方式の単独運転検出装置」の説明で誤りです。解釈第220条第1項11号のとおり、「能動的方式の単独運転検出装置とは,分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき,単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置」です。

【令和6年度下期・問7】再閉路時の事故防止

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における再閉路時の事故防止に関する記述である。 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は、再閉路時の事故防止のために、分散型電源を連系する変電所の引出口に(ア)を施設すること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。 a) 逆潮流がない場合であって、電力系統との連系に係る保護リレー、計器用変流器、計器用変圧器、遮断器及び制御用電源配線が、相互予備となるように2系列化されているとき。ただし,次のいずれかにより簡素化を図ることができる。 ① 2系列の保護リレーのうちの1系列は,(イ)(2相に設置するものに限る。)のみとすることができる。 ② 計器用変流器は,(イ)を計器用変流器の末端に配置する場合,1系列目と2系列目を兼用できる。 ③ 計器用変圧器は,不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に配置する場合,1系列目と2系列目を兼用できる。 b) 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合であって,次のいずれかに適合するとき ① 分散型電源を連系している配電用変電所の遮断器が発する遮断信号を,電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し,分散型電源を解列することのできる転送遮断装置及び能動的方式の(ウ)を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ② 2方式以上の(ウ)(能動的方式を1方式以上含むもの。)を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ③ 能動的方式の(ウ)及び整定値が分散型電源の運転中における配電線の最低負荷より小さい(エ)を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ④分散型電源設置者が専用線で連系する場合であって,連系している系統の自動再閉路を実施しないとき。 上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

– (ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 不足電圧リレー 周波数低下リレー 単独運転検出装置 不足電力リレー
(2) 不足電圧リレー 不足電力リレー 線路無電圧確認装置 逆電力リレー
(3) 線路無電圧確認装置 不足電力リレー 単独運転検出装置 逆電力リレー
(4) 線路無電圧確認装置 周波数低下リレー 単独運転検出装置 不足電力リレー
(5) 不足電圧リレー 周波数低下リレー 線路無電圧確認装置 逆電力リレー

解説

正解は(3)です。 電気設備の技術基準の解釈 第227条・229条付近の規定によります。 (ア)は、系統側の再閉路時に分散型電源が確実に解列されているかを確認するための線路無電圧確認装置です。 (イ)から(エ)は、逆変換装置を用いる分散型電源の保護リレー構成に関するもので、単独運転検出装置や、逆潮流を監視するための逆電力リレー、不足電力リレーなどが、連系条件に応じて規定されています。

【令和6年度上期・問7】高圧連系時の系統連系用保護装置

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。 「逆変換装置を用いて連系する場合」において、「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は、次によること。 表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。 表 高圧連系時の保護リレー

検出する異常 種類 補足事項
(ア) 異常上昇 過電圧リレー ※1
(ア) 異常低下 不足電圧リレー ※1
(イ) 短絡事故 不足電圧リレー ※2
(イ) 地絡事故 (ウ) リレー ※3
(エ) 周波数上昇リレー ※4
(エ) 周波数低下リレー
(エ) 転送遮断装置又は (エ) 検出装置 ※5 ※6
※1: 分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。 ※2: (ア) 異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。 ※3: 構内低圧線に連系する場合であって,分散型電源の出力が受電電力に比べて極めて小さく, (エ) 検出装置等により高速に (エ) を検出し,分散型電源を停止又は解列する場合又は地絡方向継電装置付き高圧交流負荷開閉器から,零相電圧を (ウ) リレーに取り込む場合は,省略できる。 ※4: 専用線と連系する場合は,省略できる。 ※5: 転送遮断装置は,分散型電源を連系している配電線の配電用変電所の遮断器の遮断信号を,電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し,分散型電源を解列することができるものであること。 ※6: (エ) 検出装置は,能動的方式を1 方式以上含むものであって,次の全てを満たすものであること。 a) 系統のインピーダンスや負荷の状態等を考慮し,必要な時間内に確実に検出することができること。 b) 頻繁な不要解列を生じさせない検出感度であること。 c) 能動信号は,系統への影響が実態上問題とならないものであること。 上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

– (ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 発電電圧 系統側 電流差動 単独運転
(2) 逆充電 系統側 地絡過電圧 系統電圧
(3) 発電電圧 系統側 地絡過電圧 単独運転
(4) 発電側 発電側 地絡過電圧 単独運転
(5) 系統電圧 系統側 地絡過電圧 逆充電

解説

正解は(3)です。 問題文の記述は、「電気設備の技術基準の解釈」第229条第1項第三号イの表(229-1表)が根拠となっています。 表の規定は以下の通りです。

  • 発電電圧の異常上昇・低下を検出するために、過電圧リレーおよび不足電圧リレーを設置します。
  • 系統側の短絡事故・地絡事故を検出するために、不足電圧リレーおよび地絡過電圧リレーを設置します。
  • 単独運転を検出するために、周波数上昇・低下リレー、転送遮断装置または単独運転検出装置を設置します。
これら規定により、(ア)には「発電電圧」、(イ)には「系統側」、(ウ)には「地絡過電圧」、(エ)には「単独運転」が入ります。

【令和5年度上期・問7】分散型電源の低圧連系時及び高圧連系時の施設要件

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における分散型電源の低圧連系時及び高圧連系時の施設要件に関する記述である。 a)単相3線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合において、(ア)の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるときは、分散型電源を施設した構内の電路であって、負荷及び分散型電源の並列点よりも(イ)に、3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設すること。 b)低圧の電力系統に逆変換装置を用いずに分散型電源を連系する場合は、(ウ)を生じさせないこと。ただし、逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合と同等の単独運転検出及び解列ができる場合は、この限りではない。 c)高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、分散型電源を連系する配電用変電所の(エ)において、逆向きの潮流を生じさせないこと。ただし、当該配電用変電所に保護装置を施設する等の方法により分散型電源と電力系統との協調をとることができる場合は、この限りではない。 上記の記述中の空白箇所(ア)から(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)から(5)のうちから一つ選べ。

– (ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 負荷 系統側 逆潮流 配電用変圧器
(2) 負荷 負荷側 逆潮流 引出口
(3) 負荷 系統側 逆充電 配電用変圧器
(4) 電源 負荷側 逆充電 引出口
(5) 電源 系統側 逆潮流 配電用変圧器

解説

正解は(1)です。 問題文の記述は、「電気設備の技術基準の解釈」の第8章 分散型電源の系統連系設備が根拠となっています。 a)は、電気設備の技術基準の解釈 第226条第1項にて「単相3線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合において、負荷の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるときは、分散型電源を施設した構内の電路であって、負荷及び分散型電源の並列点よりも系統側に、3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設すること。」と規定されています。 b)は、電気設備の技術基準の解釈 第228条第1項にて「低圧の電力系統に逆変換装置を用いずに分散型電源を連系する場合は、逆潮流を生じさせないこと。」と規定されています。 c)は、電気設備の技術基準の解釈 第230条第1項にて「高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、分散型電源を連系する配電用変電所の配電用変圧器において、逆向きの潮流を生じさせないこと。」と規定されています。 これらにより、(ア)には「負荷」、(イ)には「系統側」、(ウ)には「逆潮流」、(エ)には「配電用変圧器」が入ります。

【令和元年度・問8】分散型電源の系統連系設備

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。 a) 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。 ①逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を (ア) する機能を有すること。 ②次のいずれかに適合すること。 ・逆変換装置の直流側電路が (イ) であること。 ・逆変換装置に (ウ) を用いていること。 b) 分散型電源の連系により,一般送配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし, (エ) の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ

– (ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 停止 中性点接地式電路 高周波変圧器 低圧
(2) 抑制 中性点接地式電路 高周波チョッパ 高圧
(3) 停止 非接地式電路 高周波変圧器 高圧
(4) 停止 非接地式電路 高周波変圧器 低圧
(5) 抑制 非接地式電路 高周波チョッパ 低圧

解説

正解は(4)です。 問題文の記述は、「電気設備の技術基準の解釈」が根拠となっています。 a) の記述は、電気設備の技術基準の解釈 第221条第1項(直流流出防止変圧器の施設)に基づいています。同条文にて、変圧器を施設しなくてよい条件として「一 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し、かつ、直流検出時に交流出力を停止する機能を有すること。」および「二 次のいずれかに適合すること。 イ 逆変換装置の直流側電路が非接地であること。 ロ 逆変換装置に高周波変圧器を用いていること。」と規定されています。よって、(ア)には「停止」、(イ)には「非接地式電路」、(ウ)には「高周波変圧器」が入ります。 b) の記述は、電気設備の技術基準の解釈 第222条(限流リアクトル等の施設)に基づいています。同条文にて「分散型電源の連系により、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が、(略)上回るおそれがあるときは、分散型電源設置者において、限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし、低圧の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は、この限りでない。」と規定されています。よって、(エ)には「低圧」が入ります。 以上より、正しい組合せは(4)となります。 https://denken.joho.info/hoki/denken3-bunsangatadengen/

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