【電験3種・法規】電気管理技術者の兼業(副業)の規制とは?

電験3種(法規)で出題される「電気管理技術者の兼業(副業)の規制」について解説します。

副業(兼業)の規制

電気管理技術者の兼業(副業)については、「電気事業法施行規則第52条の2第1号ホ」および「主任技術者制度の解釈及び運用 4. (3)」で規定されています。

電気事業法施行規則第52条

第52条の2 前条第2項又は第3項の要件は、次の各号に掲げる事業者の区分に応じ、当該各号に定める要件とする。
 一 個人事業者(事業を行う個人をいう。)
  イ 前条第2項の場合にあっては電気主任技術者免状の交付を、同条第三項の場合にあってはダム水路主任技術者免状の交付を、それぞれ受けていること。
  ロ 別に告示する要件に該当していること。
  ハ 別に告示する機械器具を有していること。
  ニ 保安管理業務を実施する事業場の種類及び規模に応じて別に告示する算定方法で算定した値が別に告示する値未満であること。
  ホ 保安管理業務の適確な遂行に支障を及ぼすおそれがないこと。
  ヘ 次条第五項の規定による取消しにつき責めに任ずべき者であって、その取消しの日から2年を経過しないものでないこと。

主任技術者制度の解釈及び運用 4. (3)

4.規則第52条第2項の承認は、次の基準により行うものとする。

<略>

(個人事業者の兼業等)
(3)規則第52条の2第1号ホについては、保安管理業務の計画的かつ確実な遂行に支障が生じないことを担保するため、保安管理業務の内容の適切性及び実効性について厳格に審査するとともに、個人事業者が他に職業を有している場合には審査にあたり特に慎重を期することとする。

<略>

電気管理技術者の兼業(副業)は全面禁止されているわけではありませんが、「個人事業者が他に職業を有している場合には審査にあたり特に慎重を期する」とあるように、所管官庁(産業保安監督部)による厳格な審査を受けることになります。

兼業は全面禁止ではない

(参考)電気主任技術者制度に関するQ&A」で以下のように説明されています。

3.6 個人事業者の兼業等 該当箇所:内規4.(3)
Q.兼業は基本的に認められないと考えて良いでしょうか?その証明は自己申告だけでOKでしょうか?

A.兼業により時間的、身体的な制約を受け保安上の問題が生じるおそれがあるため、承認に当たっては、慎重を期すこととします。なお証明は、申請の際に兼業、兼職に関する自己証明書を添付していただきます。

保安管理業務の付随事務を担う会社設立とその役員・従業員になることは禁止されていな

Q.電気管理技術者が、自身の保安管理業務に付随して生じる事務(以下「付随事務」という。)を担わせることを専ら目的とした法人を設立し、自らが当該法人の役員又は従業員となることは、内規4.(3)における「他に職業を有している」とみなされるでしょうか。(=兼業に当たらないか?)

A.設立する法人が以下の要件を満たしている場合は、原則として「他に職業を有している」とみなされません。(=兼業には当たりません。)
<要件>
○定款において、
 ① 目的が専ら役員・従業員である1の電気管理技術者の付随事務を行うこと
 ② 付随事務の具体的な内容 が明確にされていること。

○法人が、実際に定款に記載された付随事務以外の事業を行っていないこと。付随事務としては、以下などが想定されます。
 ① 契約に関する事務(外部委託契約書の作成・保管、外部委託契約の締結等に係る設置者との事務的なやり取り等)
 ② 経理に関する事務(委託費の請求・集金、保安管理業務に係る出納管理等)
 ③ 業務に関する事務(日程調整、車両手配、文書の作成・保管、機械器具の保管等)
 ④ 社会保険に関する事務(加入申請、社会保険料の納付等)

ただし、法人が上記の要件に適合する場合であっても、実態として保安管理業務の確実な遂行に支障が生じている場合やそのおそれが相当程度ある場合には、内規4.(3)との関係で認められない場合があります。
なお、上記の要件を満たさずに法人を設立し、その役員又は従業員となると「他に職業を有している」とみなされるおそれがあります。仮にそのようにみなされると、電気事業法施行規則第53条第3項に規定する職務誠実義務に違反したとして、電気事業法第44条第4項の規定に基づき主任技術者免状の返納命令を受けるおそれもありますので、判断が難しい場合には、あらかじめ最寄りの産業保安監督部に御相談ください。

FIT法に基づく太陽電池発電所の設置者となることを禁止されていない

Q.電気管理技術者が、自宅の横にある土地を利用してFIT法に基づく太陽電池発電所の設置・売電事業を行うことは可能でしょうか?

A.電気管理技術者自身が設置者となり、FIT法に基づく太陽電池発電所の運用を行うことは、既存の外部委託受託事業場の保安管理業務の遂行に支障が生じないもの(人事院規則に準ずる範囲)であれば、認められます

自身が設置者である太陽電池発電所の主任技術者や保安業務担当者となることはできない

Q.上記の場合であって電気主任技術者の選任が必要な際、どのように扱うべきでしょうか?電気管理技術者自らが設置者となり、自社選任をしても良いのでしょうか?

A.外部委託制度とは、電気主任技術者の選任がかなわない時に用いる制度であって、電気主任技術者の自社選任とはそれぞれ独立したものです。設置した太陽電池発電所の保安管理業務について、当該管理技術者が外部委託受託者としての活動をしながら、自らを選任することは認められません。また、「外部委託制度」の主旨から、自らに外部委託を行うことも認められません

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