電験3種(法規分野)で出題される「変圧器の混触防止板」にB種接地を施す理由について解説します。
根拠条文(解釈第28条)

「電気設備の技術基準の解釈」の第28条第2項で規定されています。
【高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止施設】(省令第12条第1項)
第24条 高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次の各号によりB種接地工事を施すこと。
一 次のいずれかの箇所に接地工事を施すこと。(関連省令第10条)
(略)
ハ 低圧電路が非接地である場合においては、高圧巻線又は特別高圧巻線と低圧巻線との間に設けた金属製の混触防止板
(略)
解説
「電気設備の技術基準の解釈の解説」では、第24条第1項第1号ハについて以下のように解説されています。
第24条【高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止施設】
〔解 説〕 一般に低圧電路は、変圧器の内部故障又は電線の断線等の事故の際に高圧又は特別高圧電路との混触を起こし、高圧又は特別高圧の電気が侵入して危険となるおそれがある。本条は、このような場合の保護の方法としてB種接地工事(→第17条)を施すべきことを示したもので、事故の際に接地線に流れる高圧又は特別高圧側電路の1線地絡電流による接地点の電位上昇が150V(1秒を超え2秒以内に遮断する場合は300V、1秒以内に遮断する場合は600V)を超えないようにすれば、低圧電路に接続される機器に致命的な傷害を与えることが比較的少ないと考えられる。しかし、この値は絶対安全であるという値ではないから、経済的条件が許せば接地抵抗値はできる限り低くすることが望ましい。最近は、400V配線がビルや工場などに普及し、22kV又は33kVから直接400Vに降圧する場合も多くなってきたので、S43基準では、これらのものも含めて、本条に規定した。(略)
混触防止板付き変圧器を使用する場合は、混触防止板にB種接地工事を施すことで、変圧器内で特別高圧又は高圧が低圧電路に直接侵入することを防止し、たとえ混触防止板を通して混触を生じても、事故による低圧電路の電位上昇を150V(1秒を超え2秒以内に遮断する場合は300V、1秒以内に遮断する場合は600V)以下とすることにより低圧電路を非接地とすることができる。
なお、混触防止板付き変圧器のB種接地工事は混触防止板に施すものであり、電路が非接地であることから、通常のB種接地工事で想定される「低圧電路の漏えい電流」が流れることはなく、低圧電路での漏電時における変圧器外箱の電位上昇(B種接地工事×漏えい電流)を生じるおそれがない。
混触防止板付き変圧器の構造上、混触防止板と変圧器外箱の接地工事を別に施設できない場合は、混触防止板のB種接地工事と変圧器外箱のA種接地工事を共用することができるが、その場合は、A種接地工事とB種接地工事において、接地抵抗値、接地線の強さ及び太さを満足する必要がある。
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