電験3種(法規)で出題される「蓄電所、電力貯蔵装置、蓄電池、蓄電設備の違い」について解説します。
蓄電所、電力貯蔵装置、蓄電池、蓄電設備の違い

蓄電池は、電気を蓄える機器である電力貯蔵装置の具体的な一形態(二次電池)です。蓄電所は、電力貯蔵装置を用いて電力系統に「単独で」接続され、充放電を行う施設全体(場所)を指し、発電所や工場などの需要場所に併設されているものは含まれません。
| 名称 | 説明 |
|---|---|
| 電力貯蔵装置 | 『電力を一時的に貯蔵し、停電時や負荷変動時等に貯蔵した電力を放出する電気機械器具を指す用語であり、具体例としては、二次電池(蓄電池)、超電導電力貯蔵装置(SMES)、フライホイール電気二重層キャパシタなどが該当する。』と「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説 第1条」で解説されています。 |
| 蓄電所 | 『「蓄電所」とは、構外から伝送される電力を構内に設置した、第19号で定義する電力貯蔵装置に貯蔵し、必要なときに応じて、構外へ同一電圧・同一周波数で伝送する所を指す用語である。この際、必ずしも電力を受け取った系統へ返す必要はなく、別の系統に伝送してもよい。「同一の構内において発電設備、変電設備又は需要設備と電気的に接続されているものを除く。」とは、発電設備や変電設備、需要設備に併設されている電力貯蔵装置については規模に関わらず蓄電所には含まれないことをいう。あくまで系統に単独で接続されている電力貯蔵装置群(電力貯蔵装置を駆動するための、逆変換装置や保護機器を含む。)が蓄電所と定義される。』と「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説 第1条」で解説されています。 |
| 蓄電池 | 充電と放電を繰り返して使用可能な二次電池のことを指します。電気事業法においては「蓄電池」という用語の定義規定はありませんが、「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説 第1条」で『二次電池(蓄電池)』という文言があり、二次電池と解釈して良いでしょう。 |
| 蓄電設備 | 電気事業法においては「蓄電設備」という用語の定義規定はありません。一般的には、蓄電池を有する設備の総称として用いられます。 |
蓄電所となる場合
以下図のように、構外から伝送される電力を貯蔵し、必要なときに構外へ同じ電圧・周波数で伝送するもの(構内で発電設備や需要設備と電気的に接続されていない)は蓄電所となります。

系統に直接つながる蓄電池は「系統用蓄電所」とも呼ばれますが、「蓄電所」に該当します。詳細は下記ページで解説していますが、「系統用蓄電所」の場合、蓄電池の容量、出力、連系電圧に関係なく、事業用用電気工作物扱いとなり、「技術基準適合・維持義務」が課せられるとともに、「主任技術者の選任」と「保安規程の届出」が必要となります。

【電験3種・法規】低圧系統用蓄電所には「主任技術者の選任」と「保安規程の届出」が必要な理由
電験3種(法規)で出題される「低圧の系統用蓄電所に主任技術者の選任と保安規程の届出が必要」な理由について解説します。
蓄電所とならない場合
以下図のように、構内で発電設備や需要設備と電気的に接続されている場合、「蓄電所」として扱われません。発電設備や需要設備に附属する電力貯蔵装置として扱われます。

また、以下のように異なる電圧・周波数に変成して構外へ伝送する場合も「蓄電所」として扱われません。この場合は、「変電所」として扱われます。

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