電験3種における電技解釈227条「低圧連系時の系統連系用保護装置」についてまとめました。
【227条】低圧連系時の系統連系用保護装置
【低圧連系時の系統連系用保護装置】(省令第14条、第15条、第20条、第44条第1項)
第227条 低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次の各号により、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。
一 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に解列すること。
イ 分散型電源の異常又は故障
ロ 連系している電力系統の短絡事故、地絡事故又は高低圧混触事故
ハ 分散型電源の単独運転又は逆充電
二 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から解列されていること。
三 保護リレー等は、次によること。
イ 227-1表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。
※1:分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※2:発電電圧異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※3:受動的方式及び能動的方式のそれぞれ1方式以上を含むものであること。系統側地絡事故・高低圧混触事故(間接)については、単独運転検出用の受動的方式等により保護すること。
※4:逆潮流有りの分散型電源と逆潮流無しの分散型電源が混在する場合は、単独運転検出装置を設置すること。逆充電検出機能を有する装置は、不足電圧検出機能及び不足電力検出機能の組み合わせ等により構成されるもの、単独運転検出装置は、受動的方式及び能動的方式のそれぞれ1方式以上を含むものであること。系統側地絡事故・高低圧混触事故(間接)については、単独運転検出用の受動的方式等により保護すること。
※5:誘導発電機を用いる場合は、設置すること。発電電圧異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※6:同期発電機を用いる場合は、設置すること。発電電圧異常低下検出用の不足電圧リレー又は過電流リレーにより、系統側短絡事故を検出し、保護できる場合は省略できる。
※7:高速で単独運転を検出し、分散型電源を解列することのできる受動的方式のものに限る。
※8:※7に示す装置で単独運転を検出し、保護できる場合は省略できる。
※9:分散型電源の出力が、構内の負荷より常に小さく、※7に示す装置及び逆電力リレーで単独運転を検出し、保護できる場合は省略できる。この場合には、※8は省略できない。
(備考)
1. ○は、該当することを示す。
2.逆潮流無しの場合であっても、逆潮流有りの条件で保護リレー等を設置することができる。
ロ イの規定により設置する保護リレーの設置相数は、227-2表によること。
四 分散型電源の解列は、次によること。
イ 次のいずれかで解列すること。
(イ) 受電用遮断器
(ロ) 分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置
(ハ) 分散型電源の連絡用遮断器
ロ 前号ロの規定により複数の相に保護リレーを設置する場合は、いずれかの相で異常を検出した場合に解列すること。
ハ 解列用遮断装置は、系統の停電中及び復電後、確実に復電したとみなされるまでの間は、投入を阻止し、分散型電源が系統へ連系できないものであること。
ニ 逆変換装置を用いて連系する場合は、次のいずれかによること。ただし、受動的方式の単独運転検出装置動作時は、不要動作防止のため逆変換装置のゲートブロックのみとすることができる。
(イ) 2箇所の機械的開閉箇所を開放すること。
(ロ) 1箇所の機械的開閉箇所を開放し、かつ、逆変換装置のゲートブロックを行うこと。
ホ 逆変換装置を用いずに連系する場合は、2箇所の機械的開閉箇所を開放すること。
2 一般用電気工作物において自立運転を行う場合は、2箇所の機械的開閉箇所を開放することにより、分散型電源を解列した状態で行うとともに、連系復帰時の非同期投入を防止する装置を施設すること。ただし、逆変換装置を用いて連系する場合において、次の各号の全てを防止する装置を施設する場合は、機械的開閉箇所を1箇所とすることができる。
一 系統停止時の誤投入
二 機械的開閉箇所故障時の自立運転移行
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