建物の壁面等に敷設した高圧引込ケーブルと高圧屋側配線に必要な垂直支持間距離について解説します。
高圧引込ケーブルと高圧屋側配線に必要な垂直支持間距離
屋側配線とは、家屋や建物の側面(屋側)に固定して施設する電気配線です。
建物の壁面等に敷設した高圧引込ケーブルと高圧屋側配線に必要な垂直支持間距離は6m以下となります。
なお、電線路と配線の違いについては以下ページにまとめています。

【根拠条文】高圧引込ケーブルの場合
「電気設備の技術基準の解釈(以下、「解釈」という)第99条第4項」より、「高圧引込線の屋側部分又は屋上部分は、第92条第2項から第5項までの規定に準じて施設すること」とされています。
【高圧引込線等の施設】(省令第6条、第20条、第25条、第29条、第38条)
第99条<略>
4 高圧引込線の屋側部分又は屋上部分は、第92条第2項から第5項までの規定に準じて施設すること。(省令第20条関連)
<略>
「解釈第92条第2項第3号」より、「垂直支持間距離は6m以下」とされています。
【高圧屋側電線路の施設】(省令第10条、第11条、第20条、第28条、第29条、第30条、第37条)
第92条 高圧屋側電線路は、次の各号のいずれかに該当する場合に限り、施設することができる。(省令第37条関連)<略>
2 高圧屋側電線路は、展開した場所において、第188条第2項の規定に準じて施設し、かつ、次の各号により施設すること。(省令第20条関連)
三 ケーブルを造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合は、ケーブルの支持点間の距離を2m(垂直に取り付ける場合は、6m)以下とし、かつ、その被覆を損傷しないように取り付けること。
<略>
【根拠条文】高圧屋側配線の場合
「解釈第168条」より、高圧屋側電線路の施設は第111条(高圧屋側電線路の施設)に準じるとされています。
【高圧配線の施設】(省令第56条第1項、第57条第1項、第62条)
第168条 高圧屋内配線は、次の各号によること。(略)
3 高圧屋側配線は、第111条(第1項を除く。)の規定に準じて施設すること。
4 高圧屋外配線(第188条に規定するものを除く。)は、第120条から第125条まで及び第127条から第130条まで(第128条第1項を除く。)の規定に準じて施設すること。
その解釈第111条では以下のように記載されています。
【高圧屋側電線路の施設】(省令第20条、第28条、第29条、第30条、第37条)
第111条 高圧屋側電線路(高圧引込線の屋側部分を除く。以下この節において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合に限り、施設することができる。
一 1構内又は同一基礎構造物及びこれに構築された複数の建物並びに構造的に一体化した1つの建物(以下この条において「1構内等」という。)に施設する電線路の全部又は一部として施設する場合
二 1構内等専用の電線路中、その構内等に施設する部分の全部又は一部として施設する場合
三 屋外に施設された複数の電線路から送受電するように施設する場合
2 高圧屋側電線路は、次の各号により施設すること。
一 展開した場所に施設すること。
二 第145条第2項の規定に準じて施設すること。
三 電線は、ケーブルであること。
四 ケーブルには、接触防護措置を施すこと。
五 ケーブルを造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合は、ケーブルの支持点間の距離を2m(垂直に取り付ける場合は、6m)以下とし、かつ、その被覆を損傷しないように取り付けること。
六 ケーブルをちょう架用線にちょう架して施設する場合は、第67条(第一号ホを除く。)の規定に準じて施設するとともに、電線が高圧屋側電線路を施設する造営材に接触しないように施設すること。
七 管その他のケーブルを収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱及びケーブルの被覆に使用する金属体には、これらのものの防食措置を施した部分及び大地との間の電気抵抗値が10Ω以下である部分を除き、A種接地工事(接触防護措置を施す場合は、D種接地工事)を施すこと。(関連省令第10条、第11条)(略)
解釈の解説では、以下のように記載されています。
第111条【高圧屋側電線路の施設】
〔解 説〕 本条は、屋側に施設される高圧電線路の要件及びその施設方法を示している。
第1項では、屋側に電線路を施設することを容認している場合を示している。高圧屋側電線路は、低圧屋側電線路より更に保安上の考慮が必要な電線路であるから、低圧屋側電線路の場合と同様、その施設範囲を限定し(→第110.1図)、技術上やむを得ない場合にのみ施設できる。したがって、ケーブル工事のみとし、隠ぺい場所の工事はできないこととしている。
また、都市過密地域において、地中化を推進しているが、事故時における復旧時間の問題などから、複数の電線路から受送電するように需要場所に開閉器箱を設け、開閉器箱から需要家に引込む方式をとることがある。この開閉器箱は地上に設置することが原則であるが、既設のビル等でスペースがなく、やむを得ない場合に開閉器箱を屋上に施設する場合がある(→第132条解説)。
開閉器箱は、事故時に開閉器を切り替える必要があることから、一般的に電力会社の保守員等がいつでも現地に行くことができる状態になっており、それが難しい場合には電力会社の技術員駐在所等において遠隔制御できる施設となっている。
<略>第五号では、ケーブルの支持点間隔は他の場所におけるケーブル工事と同様2m(垂直に取り付ける場合は、6m)とし、支持点では外装等の被覆を損傷しないように施設することを示している。なお、S61基準で垂直に取り付ける場合を6mとした。これは屋内のケーブル工事と整合させたものである。
<略>
第168条【高圧配線の施設】
〔解 説〕 本条は、電気使用場所(電気室等は含まない。)における高圧屋内配線等の施設方法を規定したものである。<略>
第3項及び第4項は、石油化学工場等において高圧の電動機等を屋外に施設する場合が多いため、電動機等と開閉器類とを接続する屋側又は屋外の配線の工事方法について規定している。なお、機械器具については第21条の規定が適用される。
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