電験三種(法規)における「電気設備に関する技術基準を定める省令」の法的根拠をまとめました。
【はじめに】「電気設備に関する技術基準を定める省令」の法的根拠
電気事業法 第39条1項及び第56条1項を根拠として、電気工作物は、「電気設備に関する技術基準を定める省令(電技)」に定められた「技術基準に適合するように維持」していく必要があります。つまり、電技には法的強制力があります。
また、法的強制力はありませんが、電技の具体的な解釈を規定した「電気設備に関する技術基準を定める省令の解釈(電技解釈)」が公開されています。さらに「電気設備に関する技術基準を定める省令の解釈の解説(電技解釈の解説)」と呼ばれる電技解釈についての詳細な解説もあります。
すべて学ぶと量が膨大なので、本ページでは電験3種に頻出な箇所に絞ってまとめました。
(事業用電気工作物の維持)
第39条 事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。
2 前項の主務省令は、次に掲げるところによらなければならない。
一 事業用電気工作物は、人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えないようにすること。
二 事業用電気工作物は、他の電気的設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないようにすること。
三 事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること。
四 事業用電気工作物が一般送配電事業の用に供される場合にあつては、その事業用電気工作物の損壊によりその一般送配電事業に係る電気の供給に著しい支障を生じないようにすること。(技術基準適合命令)
第40条 主務大臣は、事業用電気工作物が前条第一項の主務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは、事業用電気工作物を設置する者に対し、その技術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し、改造し、若しくは移転し、若しくはその使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。(技術基準適合命令)
第56条 経済産業大臣は、一般用電気工作物が経済産業省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは、その所有者又は占有者に対し、その技術基準に適合するように一般用電気工作物を修理し、改造し、若しくは移転し、若しくはその使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。
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