流計、電圧計、電力計のメータの読み方(記号・原理)についてまとめました。
【はじめに】計器の表示
電流計や電圧計などの計器には、メーターに記載されている記号を読むことで様々なことがわかります。
例えば、上記のメーターの赤枠部分を読めば以下のことがわかります。
情報 | 内容 |
---|---|
計器の種類 | 電流計 |
測定回路の種類 | 交流用 |
動作原理 | 可動鉄片形 |
設置方法 | 垂直 |
許容誤差 | 2.5%以内 |
今回は、読み方を解説します。
【記号】計器の種類
計器の種類(電流計、電圧計、電力計)などの記号は次の通りです。
計器の種別 | 記号 |
---|---|
電圧計 | V |
電流計 | A |
電力計 | W |
他にも周波数計(Hz)や力率計(cosφ)があります。
【記号】動作原理の違い
測定する回路(交流?直流?高周波?高電圧?)に応じて適切な計器を選択します。
例えば、直流回路を測定する場合は「可動コイル形」の原理で測定できる計器を利用します。
種別 | 記号 | 使用回路 | 動作原理 |
---|---|---|---|
可動コイル形 | 直流用 | 永久磁石による磁界と可動コイルに流れる電流による磁界との相互作用を利用して測定 | |
可動鉄片形 | 交流用 | 固定コイル電流による磁界中での固定鉄片と可動鉄片間の引力・斥力を利用して測定 | |
整流形 | 交流用 | – | |
電流力計形 | 交直両用 | 固定コイルと可動コイルを流れる電流による磁界の相互作用を利用して測定 | |
誘導形 | 交直両用 | – | |
熱電形 | 交直両用(高電圧用) | 熱電対で電流による温度上昇を熱起電力に変換し、可動コイル形で測定 | |
静電形 | 交直両用(高周波用) | 固定電極と可動電極との間で発生する静電力の作用を利用して測定 |
【記号】直流用、交流用、交直両用、三相交流用
測定回路の種類を表わす記号は、次の表のようになります。
測定回路の種類 | 記号 |
---|---|
直流用 | |
交流用 | |
交直両用 | |
三相交流用 |
【記号】階級(許容誤差=測定精度)
階級(クラス)は計器の許容誤差(=測定精度)を表わします。
階級 | 許容誤差 |
---|---|
0.2級 | 0.2%以内 |
0.5級 | 0.5%以内 |
1.0級 | 1.0%以内 |
1.5級 | 1.5%以内 |
階級が0.5級の計器は、測定時に許容される誤差は0.5%以内になります。
階級が小さい計器ほど精度が良く高価になります。
【記号】計器の設置方法
計器の設置方法を表わす記号は以下の通りです。
設置方法 | 記号 |
---|---|
鉛直 | |
水平 | |
傾斜 |
記号が「水平」の計器は、目盛板が水平になるように設置して測定します。
記号が「傾斜」の計器は、表示されている角度に応じて目盛板を傾斜させて設置して測定します。
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