漏電遮断器(ブレーカー)の原理と使い方、種類、配線用遮断器の違いについてまとめました。
[latexpage]
## 【はじめに】漏電遮断器とは
漏電遮断器(漏電ブレーカー)は、回路中でアースへの漏電の発生を検知し、回路を一瞬で遮断することで漏電を防ぐ装置です。
地絡による感電や火災を防ぐ役割を担っています。
| 種別 |
機能概要 |
| 漏電遮断器 |
回路中で漏電の発生を検知し、回路を遮断することで漏電を防ぐ装置。ただし、多くの漏電遮断器は配線用遮断器と似た構造にに零相変流器を組み込んだものになっており、「漏電遮断機能」だけでなく「過電流遮断機能」が付いています。 |
| 配線用遮断器 |
異常電流(短絡電流等)を検知し、回路を遮断して機器を保護する装置。 |
| 参考 |
■遮断器とは |
■漏電ブレーカ(Panasonic) BJW型


## 【漏電遮断器】の原理
仕組みは単純で、回路内の行きと帰りの電流の差が一定以上になった場合に漏電と判定し、回路を遮断します。
これは、行きと帰りで電流の差が大きいということはアースに電流が流れ出していることになるからです。
## 【漏電遮断器】種類・使い方
高感度の漏電遮断器は、主幹よりも分岐回路側に設置します。(高感度を主幹に設置すると二次機器の一部が漏電を起こしただけで大規模停電になるため)
主幹側には中・低感度の漏電遮断器を配置します。
| 種別 |
定格感度電流 |
動作時間 |
機能 |
| 高感度形-高速形 |
5~30mA |
0.1秒以内 |
地絡電流が発生すると瞬時に回路を遮断し、感電を防止できます。ただし、分電盤の主幹などに設置すると、漏電が発生した場合に広範囲で停電となる。 |
| 高感度形-時延形 |
5~30mA |
0.1~2秒以内 |
分電盤の主幹に設置し、上位遮断器を順番に時延することで漏電を防止しつつ、広範囲の停電も抑える。 |
| 高感度形-反限時形 |
5~30mA |
0.3秒以内 |
定格感度電流2倍で0.15秒以内、5倍で0.04秒以内。感電の危険性の低い場合には動作しない。 |
| 中感度形-高速形 |
50~1,000mA |
0.1秒以内 |
幹線保護(キュービクルの配電用遮断器)などで使用。 |
| 中感度形-時延形 |
50~1,000mA |
0.1~2秒以内 |
幹線保護(回路の容量が大きい)などで使用。 |
| 低感度形-高速形 |
3~20A |
0.1秒以内 |
– |
| 低感度形-時延形 |
3~20A |
0.1~2秒以内 |
– |
## 【漏電遮断器】設置義務・省略できる条件
金属製外箱を有して、60Vを越える低圧の電気機器で、人が容易に触れる恐れのある場合は漏電遮断器を施設しなければならなりません。
ただし、以下の条件を満たす場合は設置を省略できます。
| – |
漏電遮断器を省略できる条件 |
| 1 |
機械器具を乾燥した場所に施設する場合 |
| 2 |
対地電圧が150V以下の機械器具を水気のある場所以外に施設する場合 |
| 3 |
機械器具の接地抵抗が3Ω以下の場合 |
| 4 |
二重絶縁構造の機械器具を施設する場合 |
| 5 |
ゴムや合成樹脂などの絶縁物で被覆した機械器具を施設する場合 |
## 【記号】PとEの意味
漏電遮断器(漏電ブレーカー)には、○P○Eと記載されておりmその意味は次の通りです。
| 種別 |
機能概要 |
利用例 |
| 3P3E |
極数3、素子数3 |
3相3線式(電圧線の本数=素子数=3) |
| 3P2E |
極数3、素子数2 |
単相3線式(電圧線の本数=素子数=2) |
| 2P2E |
極数2、素子数2 |
単相2線式 200V(電圧線の本数=素子数=2) |
| 2P1E |
極数2、素子数1 |
単相2線式 100V(電圧線の本数=素子数=1) |
| – |
PとEの意味 |
| P |
接続出来る極数(Pole) |
| E |
過電流を検出する素子数(Element) |
| 参考 |
■○P○Eの意味 |
## 【補足】漏電遮断器と配線用遮断器の違い
漏電遮断器は、漏電(地絡電流)を検出すると、自動的に電路を遮断します。
漏電遮断器は配線用遮断器と見た目と形状が似ていますが、「テストボタン」があるかどうかで見分ける漏電遮断器には、テストボタン(漏電動作確認用)が付いていますが、配線用遮断器にはありません。
コメント