【電流測定】シャント抵抗器とは?分流との関係

電流測定で用いられる「シャント抵抗器」と分流との関係についてまとめました。

シャント抵抗器

シャント抵抗器(別名:電流検出抵抗器)とは、その名の通り「分流器」に用いられる抵抗器のことです。
分流器とは、「電流計の測定範囲を拡大するための抵抗」です。

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ただし、最近は分流器(電流計に並列入れる抵抗器)だけでなく、電流検出用途の抵抗器を総称してシャント抵抗器と呼ぶようです。

分流器の原理

分流器の抵抗値

分流器の倍率をm(電流計の測定範囲をm倍)、電流計の内部抵抗をrとするときの分流器の抵抗値Rは

(1)   \begin{eqnarray*} R=\frac{r}{m-1} \end{eqnarray*}

となります。

証明

電流計の測定範囲 I_a [A]を I_o [A]に拡大するには、上図のように分流器(抵抗)を電流計に対して並列接続します。このとき、電流計に流れる電流 I_a

(2)   \begin{eqnarray*} I_a = I_o\times \frac{R}{R+r} \end{eqnarray*}

となるので、抵抗値 R

(3)   \begin{eqnarray*} R=\frac{r}{(I_o/I_a)-1} \end{eqnarray*}

となります。ここで、 I_o/I_a は分流器の倍率mのことなので

(4)   \begin{eqnarray*} R=\frac{r}{m-1} \end{eqnarray*}

と表せます。よって分流器の抵抗値は倍率電流計の内部抵抗から求まることがわかります。

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