新幹線・航空機における消費エネルギー(N700系のぞみ、ボーイング777)の比較についてまとめました。
【新幹線・航空機】消費エネルギーの比較
JR東海が公表している「アニュアルレポート」(2018年度版の32ページ)によると、N700系のぞみが東京~大阪間を走行した場合、1席あたりの消費エネルギーは「90MJ」となっています。
ちなみに、航空機(ボーイングB777-200)では8倍の746MJなので新幹線はかなりエコロジーだと言うことがわかります。
■大阪-東京間の消費エネルギー
種別 | 新幹線のぞみ(N700系) | 航空機(B777-200) |
---|---|---|
消費エネルギー(1席あたり) | 90[MJ](25[kWh]) | 746[MJ](207[kWh]) |
消費エネルギー(全席) | 119[GJ](33.075[MWh]) | 302[GJ](83.888[MWh]) |
– | 補足 |
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※1 | [Wh]=3600[J] |
※2 | 1N700系のぞみの定員:1323席、ボーイングB777-200の定員:405席 |
※3 | 119[GJ] = 90[MJ]×1323 |
※4 | 302[GJ] = 746[MJ]×405 |
■参考文献:アニュアルレポート(2018年度版 32ページ)
【新幹線・航空機】1kmあたりの消費エネルギー
大阪-東京間は約500kmなので、1kmあたりの消費エネルギーは500で割った値となります。
種別 | 新幹線のぞみ(N700系) | 航空機(B777-200) |
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消費エネルギー(1席あたり) | 180[KJ](50[Wh]) | 1.492[MJ](414[Wh]) |
消費エネルギー(全席) | 238.14[MJ](66.15[kWh]) | 604[KJ](16.778[kWh]) |
【おまけ】新型車両N700S
新幹線の新型車両N700S(2020年度に運行開始)では、停電時に自力走行するために蓄電池が搭載されます。
仮に100km自力走行する場合、66150[kWh](= 66.15[kWh]×20)の容量の蓄電池が最低でも必要となります。
蓄電池を搭載する重量分を考慮していないため、実際はこれより必要と思われます。
「【蓄電池】kWh単価(家庭用・産業用・車載用)」より、産業用の蓄電池は「約35万円/kWh」の単価なので、約231.5億(=66150×35万円)もの価格になります。
– | 参考文献・関連ページ |
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1 | ■【第二種電気工事士】例題・試験対策まとめ |
2 | ■【電験三種】例題・試験対策まとめ |
3 | ■電気・電子回路入門 |
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