リチウムイオン電池における内部短絡試験(釘刺し・圧壊プレス)の特徴・内容・手順などについてまとめました。
## 内部短絡試験とは
内部短絡試験(強制内部短絡試験)とは、電池の安全性を評価する試験の1つです。
その名の通り、「電池が内部短絡を起こしてしまったときにどの程度耐えられるか」を調べます。
昨今、安全性について騒がれているリチウムイオン電池の安全性評価によく利用されています。
## 内部短絡の原因
電池に内部短絡が生じる主な原因は次の2通りです。
– | 説明 |
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1 | 大量の電池の保管・廃棄時に、互いの電池の正極と負極が触れ合ってしまう |
2 | 電池の正極・負極の間に、偶然導体が接触して短絡回路ができてしまう |
短絡状態になると、大きな短絡電流が発生し電池が高温になます。
そして、電池が膨張・破裂・発火していまうことがあります。
## 内部短絡試験の概要
内部短絡試験では次のようにして試験を行うのが一般的です。
– | 操作内容 |
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1 | 電池を充電します。 |
2 | 電池を解体します。 |
3 | セパレータと電極の間にニッケル片(異物)を挿入します。 |
4 | 異物が混入した電池を組み立て直します。 |
5 | 「プレス機(圧壊機)」「釘挿し機」などで電池に圧力を加えます。(強制的に内部短絡を発生させます。尚、最大荷重は「13kN」「20kN」がよく利用されます) |
6 | 内部短絡時の破裂・発火などを確認し、合否判定を行います。また、電池の「電圧」「表面温度」「外気温度」等も測定。 |
※最大荷重電圧に達する前に、電圧が初期値の1/3まで低下すると試験を中断することもあるようです
– | ※20[kN] = 2040[kg] * 9.8[m/s2] |
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1 | ■N(ニュートン)とKg(キログラム)の定義 |
2 | ■リチウムイオン二次電池釘刺し試験 |
内部短絡試験の代表例としては、「JIS C8714」「IEC 62133-2:2017」などがあります。
それぞれ、強制内部短絡試験の仕様・手順が規定されています。
– | 詳細リンク |
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1 | JIS C8714 携帯電子機器用リチウムイオン蓄電池の単電池及び組電池の安全性試験 |
2 | IEC 62133-2:2017 携帯電子機器用蓄電池の安全性試験 |
## 試験動画(Youtube)
Youtubeで参考になった動画をいくつか紹介します。
■東京都の「圧壊試験」
■エリーパワーさんの「釘挿し試験」「圧壊試験」
– | 参考文献・関連ページ |
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1 | ■【電池入門】基本原理・アルゴリズム |
2 | ■電気・電子回路入門 |
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