ボルタ電池で電流が流れる仕組み・欠点(デメリット)・分極・起電力についてまとめました。
## ボルタ電池の構成
ボルタ電池は亜鉛と銅を希硫酸に入れ、さらに亜鉛と銅を導線で繋ぎます。
## 酸化還元反応の流れ
亜鉛と銅では、亜鉛の方がイオン化傾向が高いため、亜鉛板Znが希硫酸に溶け出します。
亜鉛が希硫酸に溶け出すと、亜鉛が陽イオンになり、電子が発生します。
(1)
発生した電子は、導線を通して、銅板Cuへと流れつきます。
そこで電子電子は、希硫酸中に存在している水素イオンと結合し、気体の水素を発生させます。
(2)
このような化学反応を酸化還元反応といいます。
このように、「酸化還元反応」が起こることで、導線には電流(=電子の流れ)が発生し、豆電球が点灯します。
これが、「電池が化学反応から電流を生み出す」基本原理です。
– | 説明 |
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酸化 | 電子を放出(亜鉛が酸化) |
還元 | 電子を受け取る(水素イオンが還元) |
正極 | 電子を受け取る側(ボルタ電池だと亜鉛Zn) |
負極 | 電子を放出する側(ボルタ電池だと銅Cu) |
## ボルタ電池の起電力
ボルタ電池の起電力は約1.1Vです。
## ボルタ電池の問題点
ボルタ電池を使い続けると、正極側(銅板)で発生する気体の水素が銅板の周囲に溜まっていきます。
それにより、還元反応(希硫酸中の水素イオンと電子が結合)が妨害され、分極(=電圧が急激に低下する現象)が起きてしまいます。
この問題のため、ボルタ電池は実用化されていません。
## 参考文献・関連ページ
■参考にさせていただいた動画
– | 参考文献・関連ページ |
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1 | ■【電池入門】基本原理・アルゴリズム |
2 | ■電気・電子回路入門 |
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