電験3種(法規)で出題される「低濃度PCB含有電気工作物の処分方法と手続き」について解説します。
低濃度PCB含有電気工作物とは
低濃度PCB含有電気工作物とは、絶縁油に含まれる微量のポリ塩化ビフェニル(PCB)濃度が、絶縁油1kgあたり0.5mg超〜5000mg以下の範囲にある電気機器を指します。高濃度なPCB製品とは異なり、製造時に意図的に使用されたものではなく、微量に混入(コンタミ)してしまったものが大半を占めます。
届出
使用中の電気機器が低濃度PCB含有電気工作物に該当することが判明した場合は、電気事業法(電気関係報告規則第4条の2)に従い、電気機器を設置している場所を管轄する産業保安監督部に遅滞なく届出をすることが必要です。設置者の氏名や住所の変更、事業場の名称、所在地の変更時、廃止時、事故等が発生した場合も同様に届出が必要です。
(ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物に関する届出)
第4条の2 ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を現に設置している又は予備として有している者(以下この条において「ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物設置者等」という。)は、次の表の上欄に掲げる場合には、同表の中欄に掲げる様式により、同表の下欄に掲げる期限までに、当該ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を設置している又は予備として有している場所を管轄する産業保安監督部長(次項において「管轄産業保安監督部長」という。)へ届け出なければならない。
| 届出を要する場合 | 様式番号 | 届出期限 |
|---|---|---|
| 一 ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を現に設置している又は予備として有していることが新たに判明した場合(直ちに、当該ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を廃止し、第三号の届出をする場合を除く。) | 様式第13の2 | 判明した後遅滞なく |
| 二 ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物設置者等の氏名若しくは住所(法人にあつては当該ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を設置している又は予備として有している事業場の名称又は所在地)に変更があつた場合又は当該ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物の設置若しくは予備の別に変更があつた場合 | 様式第13の3 | 変更の後遅滞なく |
| 三 ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を廃止した場合 | 様式第13の4 | 廃止の後遅滞なく |
| 四 ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物の破損その他の事故が発生し、ポリ塩化ビフェニルを含有する絶縁油が構内以外に排出された、又は地下に浸透した場合 | 様式第13の5 | 事故の発生後可能な限り速やかに |
2 高濃度ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を現に設置している又は予備として有している者は、高濃度ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物について、毎年度の管理の状況(以下この条において「管理状況」という。)を翌年度の六月三十日までに、様式第13の6により、管轄産業保安監督部長へ届け出なければならない。また、直近に届け出た管理状況に記載した高濃度ポリ塩化ビフェニル含有電気工作物を廃止する予定の年月を変更する場合には、遅滞なく、変更後の管理状況を管轄産業保安監督部長へ届け出なければならない。
届出の具体的な記載要領
ポリ塩化ビフェニルを含有する絶縁油を使用する電気工作物等の使用及び廃止の状況の把握並びに適正な管理に関する標準実施要領に記載されています。
保管中・廃棄物の場合
使用を終えて廃止した低濃度PCB含有電気工作物は、低濃度PCB廃棄物となるため(1)、廃棄物処理法の保管基準に準じて適正に保管し、年度末までに発生したもの(保管中のものも含む)及び処分したものの状況を翌年度の6月末までに保管場所を管轄する自治体(都道府県又は政令市)に届出をすることが必要です。低濃度PCB廃棄物の保管場所を変更した場合は変更後10日以内に、またすべてのPCB廃棄物の処分を完了した場合は完了後20日以内に同様に届出が必要です。なお、廃止後の絶縁油封じ切り機器のコンデンサー等や絶縁油の封入量が少量である小型の変圧器等を低濃度PCB廃棄物とみなして無害化処理する場合(2)でも毎年度の自治体への届出は必要です。
*2:絶縁油封じ切り機器や絶縁油の封入量が少量である小型の変圧器等では、確実にPCBを絶縁油に使用していないことが銘板情報等から明らかであれば、分析値がなくても低濃度PCB廃棄物として無害化処理事業者に委託して処理することができます。
PCB特措法改正

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